地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしています。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

2021年03月

 3月下旬、65歳の私に市から新型コロナ対策のワクチン接種券が送られてきました。接種券だけで接種時期、場所等の具体的な説明は一切なく、3月末の市報に登載すると書かれていました。

 しかし、私は3月末の市報で具体的なことが分かるとは思えませんでした。その少し前、市内にある病院の事務長が、ワクチン接種に関して市から何も具体的な相談、要請がないと困っていたためです。私の住む市は、まだ医療機関との協議ができていない状況です。医療機関と協議が調わなければ、具体的な計画ができるはずがありません。

 案の定、3月末の市報にも具体的な日程等は示されず、5月初めの市報に登載するとの記載でした。怒りたいところですが、国からワクチンの配送スケジュールが示されない状況の下では、市としてはやむを得ないところでしょう。でも、市民、特にワクチン接種を待ち望んでいる高齢者の中には、市に苦情を言う人もいそうです。

 

私は早くても7月以降

 市の一応の計画では、高齢者(65歳以上)を75歳以上と74歳以下に分け、75歳以上の人と、65歳から74歳で基礎疾患のある人は6月までに接種し、基礎疾患のない74歳以下は7月以降の接種を予定しているようです。

 結局、該当する基礎疾患のない私は、7月以降になりそうです。

 

 まだまだ我慢の日々が続きます。厚生労働省老健局の職員が深夜まで送別会をやっていたとして、主導した老人保健課長が更迭されるなど、大きな騒ぎになっています。気持ちは理解できますが、一般の国民に我慢を強いているときに、これはいけません。

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 自民党の二階幹事長322日の記者会見で、河合元法務大臣の公職選挙法違反事件に関して、「党としても他山の石としてしっかり対応しないといけない」と述べ、顰蹙を買っています。私も、当日のニュースでその映像を見て、思わず「この馬鹿!」とつぶやきました。

案の定、その直後から、野党やマスコミから、「他山ではない」「馬鹿じゃないか」「責任逃れだ」などと批判が噴出しています。

私も当初は、「二階氏は馬鹿じゃないか?」「耄碌したのではないか?」と思っていました。しかし、ネットニュースで菅野完さん(ジャーナリスト。「日本会議の研究」などの著作で有名)の解釈を読んで、「もしかしたら二階氏は極めてしたたかなんじゃないか?」と思っています。

 

 菅野氏の「他山の石」発言の解釈は、自民党現職がいる選挙区に河合案里氏を担ぎ出したのも、自民党本部から河合陣営に1億5千万円を交付したのも、すべて党幹事長である二階氏を通さずに、安倍前総理、菅総理のラインで決めたことだと、突き放して見せたとのことです。

 たしかに、自民党内の主導権争いという視点で見れば、二階氏にとっては「他山の石」かもしれません。あの発言に対して、自民党内からは、あきれたという声は少ないようです。

 

 しかし、あの一連の事件は、国民の視点から見れば、まさに自民党の責任を追及すべき事件です。自民党幹事長である二階氏には、自分のこととして責任を感じていただかなければ困ります。二階氏には、幹事長として責任をもって自民党内で真相解明、責任追及をする義務があります。そして、買収資金の提供が噂されているように安倍前総理の判断で行われていたとすれば、安倍前総理に、森友、加計、桜を見る会、ジャパンライフ、今回の河合事件など、数多くの疑惑の責任を取らせ、党として議員辞職を求めるべきでしょう。

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 平成10年ころより前は、国家公務員の接待は当たり前でした。私も、県の職員として、災害査定の際に建設省の査定官、大蔵省財務局の立会官への接待(まだ下っ端だったので上司の付き添いですが)など、何度も経験しています。
 それが、平成10年に発覚した大蔵省接待汚職事件を機に、国家公務員倫理規程ができた結果、様変わりしました。 

当初は過度に厳しかった
 私はそのころ、市町村の住民基本台帳事務への助言などの仕事も担当していました。年に一回、県内全市の担当課長等が集まって、県の担当の我が課、法務局の戸籍担当課の職員も参集して、事例検討会をしていました。会議が17時過ぎに終了後、懇親会をするのが恒例でした。その懇親会は、国、県の職員も市の職員も完全に均等な会費制でした。市の中には会費を公費で出してくれるところもあったようですが、県は自腹でした。
 従来は法務局の職員も懇親会に参加してくれていたのが、国家公務員倫理規程を機に、参加してくれなくなりました。均等な会費制で接待などではないのだから、参加してくれてもいいのにと思っていました。 

厳しすぎた反動か?
 一時期は、国家公務員は懇親会に誘っても絶対にきてくれない状態でしたが、その後、だんだん来てくれるようになり、報道によると、今では1回の飲食代が1万円を超えなければ届け出義務すらなく、また、その緩い規制すら守られていないようです。
 当初の厳しすぎる規制は弊害があったと思いますが、反動が大きすぎます。 

おごってもらってはいけない
 1万円以内であろうと、相手におごってもらえば、厳しいことを言いにくくなります。今回、総務省では、「行政が歪められた事実はない」と強弁していますが、おごるだけおごらせて何の見返りも与えなかったということは考えにくいでしょう。仮に事実だとすれば、その厚顔無恥ぶりは人としてどうかという話です。

 倫理規程を見直し、おごってもらう会食を禁止し、情報収集に必要な会食なら堂々と予算で支弁するか、自腹で参加するようにすべきです。

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 20213月、新潟県の柏崎刈羽原子力発電所で、かなりの期間、テロ等に対するセキュリティーが不備であったことが判明しました。再三の不手際で、地元ではあきれ返る声があがっているようです。

 この不手際によって、国の原子力規制委員会では、7号機の再稼働に必要な手続を当面保留することを決め、この4月にも検査合格の運びだったのが、1年程度は遅れる見込みになりました。

 

地元自治体の同意は検証終了後

報道によると、新潟県知事は、原発の再稼働については、避難計画や福島の状況等を巡る県独自の検証の結果を基に判断し、県民に「信を問う」と公約しているとのことです。他の原発でも、地元同意は、他の手続が住んだ後に予定されているところが多いようです。

検証してから判断することは正論ではあるのですが、現実問題としては疑問です。

津波対策も万全に実施し、避難計画も立派に策定した後、地元住民が、やはり嫌だと言ったらどうするのでしょう。膨大な投資、作業が、すべて無駄になります。

逆に言えば、住民の側からすると、外堀をすっかり埋められてから議論を始めるような感じです。

結局、国は、地元自治体が不同意の結論を出すことなど想定しておらず、そんなことは認めないということなのでしょう。

どんなに万全に対策を講じても、絶対に安全ということは不可能です。100%安全と言い切れないなら再稼働は認めないという住民も多いはずです。

 

 本来、住民の意向を確認してから準備に着手するべきでしょう。

 少なくとも、住民投票によって再稼働の是非を問うということをあらかじめ明示して、電気事業者には、住民が最終的に拒否することも覚悟のうえで投資するなら投資しろというべきだと思います。それが、フェアというものです。

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 このシリーズは、人生やビジネスで成功するための心得、ノウハウをコメディー仕立てで伝えるものです。主人公は作品ごとに変わりますが、主人公を教え導くのは、常にゾウの姿をしたガネーシャというインドの神様です。

この3作目の主人公は、金持ちでイケメンの男性とゴールインして海外でバカンスを楽しむことを夢見るOLです。彼氏いない歴5年で、婚期を逸しかけているようです。

その主人公が、怪しげな占い師に騙されたことをきっかけにガネーシャと同居することになり、夢をかなえるために困難なミッションに次々に挑んで、最終的に夢をかなえるというストーリーです。

ガネーシャのほか、釈迦、お稲荷さんから、果ては貧乏神まで登場してドタバタを繰り広げます。でも、その中で示されている20の教え、ノウハウは、「目標を誰かに宣言する」「一度儲けを忘れてお客さんが喜ぶことだけを考える」「目の前の苦しみを乗り越えたら手に入れられるものをできるだけ多く紙に書き出す」など、ビジネス書などでも載っていそうな至極まじめな事柄です。

ビジネスで成功するための法則などをストーリー仕立てで解説する小説等は、少なくありません。しかし、外国の作品では「ザ・ゴール」のシリーズなどは非常にリアリティーがあり、日本の「もしドラ」なども感動的なストーリーです。本書のようにハチャメチャで、ギャグ連発のような作品は、私は読んだことがありません。

それでも、ちゃんと法則、ノウハウは理解できるようになっています。過去の成功者(エジソン、カーネル・サンダースなど)の逸話も数多く紹介されています。

気軽に笑いながら、少し勉強させていただきました。

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