99日、日産の西川社長が辞意を表明したという報道がありました。辞任は当然ですが、もっと早い段階で自ら身を引いていれば、日産の今後にも良い影響があったかもしれず、混乱も少なかっただろうに、残念です。

 また、最初の辞任意向報道後の西川氏の対応も保身を図ろうとする姿に見え、求心力の低下に拍車をかけたかもしれません。

 

辞任が当然である理由

もともと西川氏には、ゴーン氏に近い経営トップの一画でありながらゴーン前会長による会社の私物化を防げなかった責任があります。その責任は、決死の覚悟で前会長の告発に動いたことで果たされたということもできますが、その場合は、自らが完全に潔白でなければなりません。ゴーン氏のおこぼれを受け取っていたのでは、その資格はありません。

明らかになった報酬の不正受給が本人の意図したものか、どの程度の悪質性があるのかは不明ですが、不正があったのが明らかになってしまえば、今後の改革の指揮は執れません。分かった時点で、すぐに辞意を表明すべきでした。

まして、日産の業績は、悪化しています。求心力など期待すべくもなく、トップにとどまる選択肢など、ありえなかったでしょう。

 

日産社内の危機管理意識に不安

この問題の発覚当初、日産社内では、6月に発売された「文芸春秋」で既に出ていた話で、今さら大騒ぎする必要はないとして、じきに収束するという見通しで、このまま乗り切るつもりだったようです。

次の人材がいないのかもしれませんが、ゴーン前会長の反撃も予想される中で、弱みをそのまま残すことは、危機管理上ありえないでしょう。

日産の体制に不安を感じざるを得ませんが、最後に取締役会が全員一致で西川氏の退陣を求めたことにわずかな希望を感じます。

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