関西電力の多くの経営幹部が高浜原発の地元から多額の金品の還流を受けていたという、信じられないようなニュースが連日報じられています。菓子折りの菓子の下に金貨が入っていたなどの話に、街頭でインタビューされた女性が「時代劇みたい」とおかしそうに笑っている映像も流れました。

 面白すぎる話には、注意が必要です。

 

ここにも「厄介者の権力」

 人間の社会には、大人げない「厄介者」が権力を握ってしまう現象が時々見られることは、組織論の世界でも論じられています。それについては、以前、ボクシング連盟の騒動の際に紹介させていただきました。

 『ボクシング連盟の騒動 「厄介者の権力」』

 

 高浜町の元助役もボクシング連盟の前会長も、周囲が面倒を避けて腫れ物に触るような扱いをしているうちに、妙な権力を握ってしまったのでしょう。加えて、関西電力は何か表沙汰にしたくない弱みを握られていたのかもしれません。

 報道でも、元助役の特異な(面白い)言動がたくさん報じられています。それは、自らを被害者に仕立て上げようとする関西電力側の作戦のようにも感じられます。

 

地元への資金の流れも解明を

 この事件が多くの人にとって意外だったのは、資金の流れが逆だったからです。テレビで他の原発立地自治体の幹部が言っていましたが、地元は「お願いされる側」なので、金品を電力会社幹部に贈ることなど不自然なのです。

 こうした闇の資金が一方的に地元から電力会社側に流れるとは考えにくく、電力会社幹部に還流された以上の資金が、原発の再稼働に向けて地元の主だったところに流れていると考えるほうが自然な気がします。

 

 関西電力幹部に渡った資金だけでなく、全容の解明をしていただきたいものです。

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