般若心経は、不思議なお経だと思っていました。いろいろな宗派の人が同じお経を唱え、何か御利益(ごりやく)があるかのように写経したりします。

図書館の目録で本書を見つけ、般若心経についての基礎的な知識を手軽に得ようと手に取りました。我が家も一応仏教ですが、特に信心をしているわけではありません。親鸞聖人の教えだけは、今までに少し読んでいるのですが、それ以外は仏教に興味を持ったことはなく、関連書物(マンガですが)を読むのも初めてでした。

 「【マンガ】歎異抄入門」(ひろさちや監修)を読んで

 

 本書は、僧侶である主人公が、周囲の人から様々な生活上の悩みなどを相談され、般若心経の内容に即してアドバイスしていくストーリーのマンガです。

 般若心経は、正しくは「魔訶般若波羅蜜多心経」(まかはんにゃはらみったしんぎょう)という300万字もの大経典をわずか276文字に凝縮したもののようです。日本で普及しているのは、あの有名な三蔵法師(玄奘三蔵)が漢訳したと言われています。

本書にも、その276文字のお経と、現代語訳が載っていて、さらに巻末には、写経の作法まで説明されています。

般若心経は大乗仏教の根本的な経典であるため、日本では、真言宗、天台宗、曹洞宗、臨済宗など、いくつもの宗派で唱えられているようです。浄土宗や浄土真宗ではこのお経は普段は読みませんが、このお経の教えを踏まえているとのことで、引用もあるようです。

 

 色即是空、空即是色という言葉は有名ですが、形あるものはすべて空(くう。私の理解では、その物だけでは何も実体はなく、相互のかかわりによって存在するもの)という考えは、哲学としてはよく理解できます。また、そのことを悟っていれば、苦しむこともないというのも理解できます。

哲学として理解はできるのですが、信仰とするのは、私にはまだ無理があります。

私は、正直に言えば、宗教を信じるということが理解できません。そんな日本人は多いと思うのですが・・・。

今後も、いろいろな宗教、宗派の入門書を読んでみようと思います。

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