菅総理が、日本学術会議が新会員として推薦した105人のうち6人を任命せず、理由の説明もしなかった問題、当然ながら会員らから「学問の自由を保障する憲法に反する行為」等と激しい批判を浴びています。

 私もこの報道を見て驚きました。これまでのどんな政権も、ここまで露骨に自分たちと異なる意見を排除するようなことはしてきませんでした。これではまるでトランプです。米国のトランプや韓国の文大統領と同列なことを、我が政府がやらかしてしまいました。世界中からアホだと思われかねません。

 

日本学術会議とは

 日本学術会議法を見ると、科学の振興に関する施策について審議して政府に勧告する等の役割を法律で与えられている組織のようです。会員数は210人で、任期は6年、3年ごとに半数を改選し、再任はできない(補欠で選任された場合は1回だけ再任可)ことになっています。学術会議が推薦し、それに基づいて内閣総理大臣が任命することになっています。

 今回、半数の105人の改選に際して、うち6人に横やりが入ったようです。

 分野ごとに優れた業績の研究者を学術会議が推薦することになっており、選任の基準としては学術的な業績だけです。したがって、選任しないのであれば、学術的業績のどこに問題があったのか、総理が説明しなければなりません。できるはずがないでしょうが・・・。

 この種の人事の話は、詳細に説明しようとすると個人の業績や資質に対する評価の話になるので、詳細な説明などできないのが一般的です。そのことを隠れ蓑にして、説明せずにやり過ごそうという底意が透けて見えます。なんて卑怯な・・・。

 

誰の判断か?

 多くの有識者が指摘するように、学問の自由を侵す行為です。また、そこまで大上段に構えなくても、自分と異なる意見は聞きたくないというのでは、独裁者です。菅総理は、自ら進んで「裸の王様」になろうとしているようです。

 思い返してみれば、安倍政権の官房長官としても、「批判は当たらない」と断定的に言い切るだけで何も説明しなかった人ですから、それが続いているだけなのでしょう。

 結局、安倍政権の黒い側面のかなりの部分は、菅氏のキャラクターによるものだったのかもしれません。

 せっかく新政権が発足したので、無理にでも少しは期待してみようと思いましたが、期待は早々に打ち砕かれてしまいました。

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