11月に入り、東京都、大阪府や北海道などをはじめ、新型コロナウイルスの感染が拡大しています。1日当たりの新規感染者数が、千人を超える日も続きました。
この数値は、緊急事態宣言が出されていた4月頃の1日当たり400~700人と比較しても、大幅に多いものです。
新規感染者数の推移とGo To キャンペーン
NHKの特設サイトによると、緊急事態宣言が全国に拡大された4月16日の1日の新規感染者数は576人、それが39県で解除された5月14日は100人、全国で解除された5月25日は21人でした。6月下旬から再び徐々に増え始めましたが、既に増加傾向にあったにも関わらずGo To トラベルを始めた7月22日が795人でした。
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To トラベルが増加傾向に拍車をかけ、7月下旬からは1日千人を超える日も多く、7月31日には1584人、8月7日には1605人を記録しています。お盆を過ぎてからは1日当たり700人前後の小康状態が続いていましたが、Go To イートが本格的に始まった10月下旬から増加傾向が始まり、11月に入ってからは、7月、8月のように、1日千人を超える日も多くなりました。政府は、寒くなったせいにしているようですが・・・。
タイミングの悪い政府の対策
感染拡大の状況とGo To キャンペーンを時系列で並べてみると、このキャンペーンが、感染拡大を助長している疑いが濃厚だと思います。人の動きを抑制すべきタイミングでキャンペーンが始まったりしています。
例えば、東京都を除外するなどという禁じ手まで使って7月22日に始めたGo To トラベル、新規感染者が増加しつつある状況で開始するなど、滅茶苦茶です。準備してしまい、業界の期待も高めてしまったので今さら中止にできなかったという事情も多少は分かりますが、それでも立ち止まるべきだったと思います。あの時期は、夏休みで、補助金などで奨励しなくても人の動きが多くなりがちですが、理性的な人はお盆の帰省や家族旅行もあきらめていました。それを、多額の予算を使って人の動きを活発化させるなど、わざわざお金をかけて感染を拡大させる愚策でした。
旅行業界、宿泊業界、飲食業界の苦境を救わなければならないことは分かります。しかし、Go To キャンペーンで使ったのと同額の予算を休業補償、減収補填に回せば、業界も助かり、感染者も増えなかったかもしれません。
ついでに言及すれば、アベノマスクが各家庭にいきわたった7月以降、感染が拡大しているのは、あの施策があまり役に立たなかった証でしょう。
Go To の一時中止を
今は、少なくともアクセルを踏み込むべき状況ではありません。企業、個人は、もう県外への旅行、出張を自粛しています。この状況でのGo To トラベルは、まったく予算の無駄遣いであり、一時中止すべきでしょう。
Go To イートも、酒類の提供は午後10時までとかの要請を始めている地域が増えつつある状況下では、少なくともアルコールを含む飲食は一時的に対象外にすべきでしょう。これでは、アクセルとブレーキを同時に踏んでいるようです。
中止にすれば不満も多いでしょうが、勇断すべき時だと思います。ちゃんとした休業補償、減収補填の制度を急ぐべきです。
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