森友学園への国有地売却問題で、公文書の改ざんをさせられたことを苦にして自殺された近畿財務局の職員が、改ざんの経緯などを書き残したとされる「赤木ファイル」は、責任の所在を明らかにし、再発を防ぐうえで重要な資料です。

 ところが、野党の要請により衆議院調査局が財務省に対して赤木ファイルの提出を求めたところ、財務省は「訴訟に関わることであるため、回答を差し控えたい。」とし、麻生財務相も1118日の衆議院財政金融委員会で「存否も含め、答えは控える。訴訟されている当事者であり、今のような答えしかない。」と述べたことが報じられました。

 

国にとって何が大切か?

 一般的には、訴訟で争ってるときに自分の手の内を明らかにすると不利になるでしょうから、隠すべきなのでしょう。「訴訟中だから出せない。」と言われると、私などもつい「仕方ない」と思ってしまいがちです。

ただし、民間同士の訴訟ならそれでいいでしょうが、国の場合は違うでしょう。

 国にとって、訴訟に勝つことと事実を明らかにすることと、どちらが大切なのでしょうか?事実が明らかになった結果、訴訟に負けたとしてもやむを得ないことであり、国にとっては、むしろいいことでしょう。逆に、事実を隠ぺいしたおかげで訴訟に勝ったとして、それでいいはずがありません。

 国にとっては、事実を正しく明らかにして国民に示すことが、訴訟に勝つことよりも大切なことであることは、否定する人はいないでしょう。

 訴訟中を理由に情報の開示を拒むことは、国にとっては正当性が全くありません。

 

財務省の信用は地に堕ちている

 仮に財務省が、「そんな書類はありませんでした。」と不存在を主張しても、これまでの経緯から、それを信じる国民はほとんどいないでしょう。

 財務省の皆さまは、何を優先させるべきかを少し考えて、公務員になった初心を思い出して今からでも真人間に戻り、さっさと求められているすべてを国会、裁判所に提出していただきたいと思います。

 

国会の野党議員、またはマスコミの皆さん、菅総理か麻生大臣に「真実を明らかにした結果として国が敗訴することと、真実を隠したことによって国が勝訴することと、どちらが国にとって悪いことなのか?」質問してみてくださるようお願いいたします。

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