2021年1月20日、トランプ大統領の任期が終わって無事に政権交代が行われることを祈るような思いで待っている人が、米国にも日本にもたくさんいるようです。
あのような人物に大きな権限を与えてしまったのは、民主主義の欠陥、弱点であることは間違いありません。
平穏な政権移行を待ち望む声
トランプ氏自身が任命した2名を含む存命のすべての歴代国防長官10名が、1月3日付のワシントンポスト紙に、政権移行に米軍が関与することに反対する意見広告を出しました。たしかに、トランプ氏の政権居座りに米軍が利用されるようなことがあれば、米国はもはや法治国家、民主国家、先進国とは言えません。築き上げてきた米国の社会、信用が瓦解してしまいます。良識ある米国市民の危機感が伝わる出来事でした。
1月6日(現地時間)には、現職大統領でありながらクーデターをあおって暴徒に議会へ乱入させるなど、米国にとって恥ずかしい騒動を引き起こしました。
違法行為で有罪になっている自分の仲間に恩赦を連発し、さらには自分自身に対して恩赦をもくろんでいるとも噂されています。それもとんでもない行為ですが、一番恐ろしいのは、軍やFBIなどの警察機構を味方につけて事を起こすことでしょう。本気でこんな心配をしなければならないような人物を権力の座に就けてしまったことについて、米国社会は今後の検証が必要です。
民主主義に代わる政治体制は?
ニーチェは、民主主義はキリスト教のルサンチマンの副産物として、批判していました。彼は、貴族政治を推奨しましたが、歴史を振り返ると、貴族政治が民主主義より優れているとは私には今のところ思えません。
中国、北朝鮮、あるいはロシア、旧ソ連のような体制よりは民主主義の方がずっと優れていることはもちろんです。
今の世の中には、民主主義に代われるような優れた体制は見当たらないようです。
しかし、トランプ氏のような人物、古くはヒトラーのような人物が、民主主義の手続の中で権力者となってしまったことは、間違いなくどこかに欠陥があるのです。
日本のような議院内閣制も、安倍政権、菅政権、古くは麻生氏や民主党政権の鳩山氏などを眺めれば、大統領制より優れているとも言えません。どっちもどっちでしょう。
民主制の中に、自己本位の人間、嘘をつく人間、愚物を排除する仕組みを組み込む適切な方法はないものでしょうか?
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