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地方自治法

第1条の3 地方公共団体は、普通地方公共団体及び特別地方公共団体とする。

2 普通地方公共団体は、都道府県及び市町村とする。

 特別地方公共団体は、特別区、地方公共団体の組合及び財産区とする。

 

 地方公共団体には、普通地方公共団体特別地方公共団体の2種類があります。

 普通地方公共団体とは、都道府県と市町村です。これについては、説明不要でしょう。

 

特別地方公共団体

 特別区地方公共団体の組合及び財産区で、特定の地域又は特別の仕事を行うために存在する地方公共団体です。

 (1) 特別区とは、東京23区のことです。仕事や組織は市町村とほぼ同じですが、市町村の仕事とされている消防、水道は、都が行うこととなっている点などが、市町村と異なります。

 (2) 地方公共団体の組合は、地方公共団体が他の地方公共団体と共同して仕事を行うために設けられる地方公共団体です。一部事務組合と広域連合の2種類があります。

   小規模な市町村では、消防や廃棄物処理などの事務を近隣の市町村と一部事務組合を作って共同で行っているところが多く、住民の生活を支える大切な役割を担っています。

   一つの一部事務組合が、消防と廃棄物処理、職員の退職手当の支給と職員研修など、複数の仕事を担うことも多々あります。

   後期高齢者の医療保険などは、県ごとに市町村が広域連合を作り、そこが担っている例が多いようです。

 (3) 財産区とは、市町村の一部で財産又は公の施設を所有しているもので、その管理及び処分を目的とした地方公共団体です。

   多くは、昔の市町村合併の際の、旧町村の財産(入会地など)です。

   市町村が合併すると、元の市町村が有していた財産は新市町村の財産になるのが原則です。しかし、せっかく100戸ほどの村で所有していて100戸だけで共同で使っていた土地(山林など)を合併後の新市町村全体の財産にしたくないという気持ちも分からなくもありませんよね。そんな感情の産物です。

   ゼンマイなどの山菜が採れる山だったり、自衛隊が演習場として借りている山だったりすれば、結構な収入も得られるかもしれません。

   財産区のある地区の小学校は、財産区からの補助が出て、他の地区の学校より立派な施設になっているなどということもあるようです。

 

 一部事務組合や広域連合などは、住民生活に不可欠な役割を担っている割には、知らない人も多く、地方公務員の中にも、これらが「地方公共団体」であることを知らない人がいます。
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