サイト案内(目次)

 与党が、
柳瀬唯夫・元首相秘書官2015年4月に首相官邸で学園関係者らと面会したことを認めることで国会の正常化を図る検討に入ったことについて、多くのメディアが連休中から報じています。「柳瀬唯夫元首相秘書官が加計学園関係者と面会したと認める方向で調整している」と表現しているメディアも多いようです。

 多くのメディアが報じ、与党側から抗議の動きもないということは、事実なのでしょう。そういうことが、与野党の協議の中で取引材料にされ、それをマスコミが、単なる事実として淡々と報道するということは、驚きです。

 

この報道が意味すること

 柳瀬氏が国会に呼ばれたときにどのように説明するかということは、本来、与党のあずかり知らないことです。与党が関与してはいけないことです。それを与党がこのような形で野党との取引材料に使い、マスコミに流れるなど、考えられません。この報道から、次のようなことが明らかになっています。

 

1 柳瀬氏が、官邸で加計学園関係者や愛媛県職員と面会したことは事実であり、それを与党も知っていたこと。

2 与党が、柳瀬氏に、面会の事実を認めさせなかったこと。

3 柳瀬氏は、与党の意のままに動く存在であると与党が思っていること。

4 柳瀬氏は、国会での説明内容について与党と調整していること。

 

 上の4つは、我々一般の国民も分かっていたことではありますが、建て前で覆い隠されるものだという気がしていました。それを、与党は建て前もかなぐり捨てて、開き直ってきたのです。

 国民を馬鹿にしていると考えざるを得ず、憤りを感じます。

 

証人喚問を避ける理由は?

 与党の書いたシナリオに沿った説明が予定されている参考人招致では、あまり真相が明らかになる気がしません。

 もしかしたら、学園関係者と会ったのは思い出したが、後ろに愛媛県や今治市の職員がいたことは気づかなかったなどととぼけるかもしれません。元県職員の私の感覚からすれば、首相秘書官が県や市の職員に面会することは別に問題とは思えず、直接の利害関係者である民間学校法人の職員に面会することの方が問題だと思うのですが・・・。

 県職員が記録した「首相案件」とか、首相が学園理事長と会った時のエピソードなどは、絶対に認めてはならないと厳命されているのでしょう。

 

 この案件は、やはり証人喚問でなければ、真相は明らかにならないでしょう。

与党は、佐川氏には認めた証人喚問を柳瀬氏に対しては頑なに避けているようです。

 おそらく、柳瀬氏のケースについては、「刑事訴追」を理由として証言を拒否することができないためかと思います。

 野党には、頑張っていただきたいものです。

スポンサードリンク