地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

 2026FIFAワールドカップ決勝トーナメントの熱戦の中、信じがたいニュースが流れてきました。

 7月1日に行われた決勝トーナメント1回戦の米対ボスニア・ヘルツェゴビナ戦で、米国のFWバログン選手が相手選手の足首を踏んだとしてレッドカードを受け、のベルギー戦は出られなくなるはずでした。ところがFIFAが出場停止を1年間保留すると発表し、出場可能になったのです。トランプ大統領が仲良しのインファンティノFIFA会長に電話をし、処分を見直すように要請したと報じられ、その要請についてはトランプ側もFIFAも事実を認めています。

 ただし、FIFA規律委員会は自らを「FIFA規約およびFIFA規律規定にもとづく独立した機関である」とし、決定は「すべての具体的な状況および利用可能な証拠を考慮した上で行われた」と説明しました。しかし、この異例の決定について、トランプの要請への配慮であったと考えない人はいないでしょう。

 バログン選手は、出場停止のはずだった決勝トーナメント2回戦、ベルギー戦に先発出場しましたが、米国は1―4で敗退しました。ふだんは日本戦以外はどちらも応援しない私も、今度ばかりはベルギーを応援しました。

 ただ、バログン選手始め米国選手も気の毒です。自身が頼んだわけでもない大統領の政治介入によって国際的な批判にさらされる中での試合になってしまいました。実力を発揮しきれなかったかもしれません。彼らも犠牲者かもしれません。

これでもまだ米国民は・・・

 トランプが、FIFAに要請したこと自体、米国にとっては非常に恥ずかしいことでしょう。これまでもトランプは、米国の国益、名誉を毀損する行動を続けていましたが、これでもまだ米国民は彼を大統領の座に据え続けるのでしょうか?
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 2016年に県を定年退職し、次に別の地方公共団体で3年間働いて、通算40年間を地方公務員として過ごしました。昨年6月に民間企業を退職する時は既にAI時代に入っていて少しは活用も経験しましたが、公務員としてAI時代を体験できなかったことを少し残念に思っています。若い人たちがどうやってキャリアを形成していくのか、少し心配もしています。

 今、多くの自治体では、議会の想定問答や答弁案をAIを使って作成しているようです。私のころは、本会議等の答弁案は、議会担当者が議員各氏から質問要旨を聴き取り、各部局に伝え、部局では主にその事項に関する担当係長が答弁案を作成していました。それを課長、部局長、政策・予算担当部局が審査して、最終的に知事がOKを出す仕組みでした。それぞれの幹部の文章の趣味も違うので、大変時間のかかる作業でした。

 それがAIで過去の答弁との整合した答弁案ができれば、だいぶ楽になったでしょう。

 一方、そういった答弁案の作成、議事録の作成、外部向けの文書の作成、例規や要綱案の作成等は、職員がスキルを高めていくための訓練でもありました。今の中堅以上の職員の多くは、AIが作成した原案をチェックする能力があるでしょう。しかし、訓練の機会を奪われた若手職員が、そういった能力を身につけられるかどうか、いささか不安も感じます。

 今の職員は、AIを活用するスキルを身につけることは必須ですが、煩雑な文書作成作業等が減ったことによって失われるものもありそうな気がします。自分で苦労して作成した経験のないままに、AIが作成したものを審査しなければならなくなるのは、不安でしょう。
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 外国の軍隊が国内に駐留している間は、憲法改正を行うべきではないとする憲法学の議論があります。もちろん倫理的な主張であり、法的拘束力のある話ではありません。しかし、考え方としては当然のものだと思います。

憲法改正と国家の主権

 憲法改正は国家の最高規範を変える行為であり、主権の完全性が前提とされます。外国軍が駐留している状況では、国家の意思決定が外圧の影響を受ける可能性があるので、憲法改正は慎重であるべき、または避けるべきということです。

 この考えは、もともとは日本国憲法の正当性に疑問を投げかけるものでした。日本国憲法は、まさに外国の占領下で大日本帝国憲法の改正として公布されたものです。

現在の憲法改正は

 現在も日本国内にはかなりの米軍基地が存在し、米軍が駐留しています。しかも、日米地位協定により米軍は日本国内のどこでも基地を設置する権利、有事には自衛隊を指揮する権利を有し、とても日本が主権を回復したとは言えない状況です。
 「知ってはいけない」(矢部宏治)を読んで
 「砂川事件 政府は米軍との関係正常化を急げ」 参照願います。

 こんな状況下で憲法を改正しても、米国の意向に左右されざるを得ない、又は左右された思われて当然です。それは、改正された憲法にとっても日本国民にとっても、とても不幸なことです。
 現在、このような主張が護憲派からも出てこないのは、現行憲法の正当性自体に疑問符がついてしまうからかもしれません。しかし、新しい憲法を正当性に疑問のないもの、瑕疵のないものにするには、この議論を避けるべきではありません。せめて、日米地位協定を見直し、日本が完全に主権国家だと言える状態にしてから、憲法改正の議論をすべきです。
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