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大卒なのを高卒と学歴詐称して採用され、そのまま長年勤務して定年退職し、その後に再任用されていた神戸市の職員が懲戒免職とされたことについて、11月末、報道がありました。
この職員は1980年に24歳で市に採用され、2016年3月末に定年退職、同年4月に再任用されて引き続き市に勤務していたところ、最近、匿名の通報がきっかけで学歴詐称がばれたそうです。採用された際の試験の受験資格が、高卒までであったことが問題とされました。
市では、定年の際に既に支給している退職手当も全額返還を求めるようです。
市には、賛否両論が寄せられているとのことです。
厳しい処分の経緯
厳しすぎるようですが、これに至る経緯もあるようです。
2006年ころ、神戸市、尼崎市で同様の学歴詐称が問題となり、神戸市ではこのときの調査で詐称を認めた36人が諭旨免職(退職手当はもらえる。)になったとのことです。その後、大阪市や横浜市でも同様の問題が発覚し、両市などは、自己申告すれば停職1か月、後で発覚すれば懲戒免職という条件で調査したところ、それぞれ数百人の職員が停職処分になっています。
神戸市では、その後に詐称が発覚した10人ほどが懲戒免職になっています。今回の処分は、これらとの均衡を考えてのことでしょう。
退職手当の返還はやり過ぎでは?
以前は、懲戒免職処分の場合は無条件で退職手当が不支給でした。
現在は、懲戒免職にした場合でも退職手当を支給しないことにするには、退職手当支給制限処分という別の処分が必要です。まして既に支給した退職手当の返還を求めるには、退職手当返納命令という別の処分が必要です。
私は県に在職中、人事委員会などでこのような問題にも携わっていました。退職手当には給与の後払いという性格もあり、定年退職まで問題なく勤務していた人の退職手当を採用時の虚偽申告というだけの理由で、全額の返還を求めることができるか、私には疑問です。少なくとも、一部の返納にとどめるべきだと思います。
審査請求が出されたりその後裁判になったりした際に、市人事委員会や裁判所がどのような判断を下すか、先例になる事例だと考えられるので、この元職員の方は、泣き寝入りせず、最後まで戦うべきだと思います。
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