地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

2018年08月

   サイト案内(目次)

 先日、「僕らが毎日やっている 最強の読み方」(池上彰、佐藤優)を読んだところ、この本が紹介されていました。
 「僕らが毎日やっている 最強の読み方」(池上彰、佐藤優)を読んで』

著者は、世界で起こっていることを正しく理解するためには、この10冊を知ることが有効だというお考えであり、私も、手っ取り早く内容を理解したいと思い、読んでみました。

 

 この10冊の本とは、次のとおりです。

   アンネの日記

   聖書

   コーラン

   プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

   資本論

   イスラーム原理主義の「道しるべ」

   沈黙の春

   種の起源

   雇用、利子および貨幣の一般理論

   資本主義と自由

 

「アンネの日記」は、中学校の課題で読みました。早いころに出版されたものは、父親がそのまま出版するには忍びないと考えた部分(性的な記述や母親への反目など)を削除するなどしており、その後、アンネが書いたままのものが出版されたそうです。そんなことは知りませんでした。私が中学時代に読んだのは、多少は性的な描写もありましたが、時期的に、父親の検閲を経たものかもしれません。

 

 それ以外の本も、なんとなく内容は知っている気になっているものの、本当のところは知らないもの、まったく知らなかったものもありました。

 コーランには何が書かれているのか、なぜイスラム原理主義者はテロを起こすのか、一応の知識は得られましたが、今度はもう少し詳しいものを読んでみようと思います。


   サイト案内(目次)

 日本ボクシング連盟の山根会長が辞任を表明しました。問題が表面化してからわずか1週間ほどで一段落したということです。このスピードは、森友、加計、日大などの問題と比較すると、驚異的です。主人公のキャラクターによるものなのでしょう。

 このスピード感のある展開は、私のような傍観者(やじ馬)にとってはありがたいものですが、報道の仕方、決着の付け方などには、少々不満もあります。

 

もう少し緻密な報道を

 主人公のキャラがおもしろく、展開も早いので、そこそこおもしろい記事にはなっているのですが、かなり重要ではないかと思われる事実関係が不明な報道が多いのです。

 例えば、本日(8月8日)に山根会長が辞任を表明しましたが、それは会長職を辞任しただけなのか理事職も含めての辞任なのか、いろいろな記事をのぞいてみましたが、そのことに触れていないものがほとんどです。告発したグループの会見の記事で、山根会長側がそこをあいまいにしているのだと分かりました。また、正式に辞任となるには、どんな手続が必要で、それがいつになるのか等も分かりません。やや欲求不満気味です。理事職は辞任しない、または会員としては残るなどということになれば、波乱は必至です。

 また、理事30人はどのように選ばれた人たちなのか? 各都道府県連の会長とはどんな関係なのか? 告発した333人とはどういう人たちなのか? 辞任挨拶で言及されたように会長支持派の県連が33もあったというのは本当か

 これだけ反対者がいたのに理事のほとんどを会長支持派が占めていたというのは、理事の選任方法に欠陥があったとしか考えられません。

 傍観者のこのような疑問に十分に答えていただける報道がなかったのは、残念です。

 

なぜ解任ではなく「会長一任」だったのか?

 7日の臨時理事会について、事前の報道では、会長に辞任を迫り、それに応じなければ解任する勢いでした。それが、蓋を開けてみれば「会長一任」という腰砕けでした。舞台が大阪だけに、まるで浪花節です。

 その事情もよく分かりません。直接的には、出席した理事が15人で、過半数に満たなかったため解任動議を提出できなかったとのことですが、臨時理事会の開催を決めたときに、何人の理事が出席できるか確認しなかったなどとは考えられません。

 これが解任でなく辞任だったことが、後に禍根を残さなければいいのですが・・・。

 早めに総会で除名を進めた方が、今後の組織のダメージが少ないと思います。

 

他の競技団体は大丈夫か?

 ボクシング連盟の問題が今の時期に発覚したことは、不幸中の幸いでした。2020年の東京オリンピックの直前になってこんな問題が出てきたら、もっと困ったことになったでしょう。

 女子レスリングなど、競技団体の不祥事が続きます。これを機に、他にこんな恥ずかしい団体がないのか、JOC、スポーツ庁などが総点検してくださることを希望します。

 

 さあ、次は日大理事長です!マスコミさん、文科省さん、がんばって!

   サイト案内(目次)

 8月3日、日大のホームページ
「学生ファーストの理念に立ち返って」と題する田中理事長の謝罪文が掲載されました。

 心からの反省が感じられない空虚な言葉が並んでいます。7月30日に第三者委員会の最終報告を受け取った後に準備は始めていたのでしょうが、ちょうどボクシング連盟の問題、東京医科大学の入試における女子差別の問題が火を噴いて、マスコミの取り上げ方が弱くなるタイミングに合わせて急遽発表したのでしょう。

狙いは当たって、83日、4日のマスコミの取り上げ方は、ボクシング連盟、東京医科大学の問題より小さいようです。その代わりに、謝罪の文章は少しお粗末です。今さらホームページで謝罪しても受け入れられないことは承知のうえで、問題を終わらせる形だけ整えて、後は何を言われようが柳に風と受け流し、嵐が過ぎるのを待つ考えなのでしょう。

 

空虚かつお粗末な謝罪文

 まず、日本語の誤りがあります。元理事による口封じに言及する下りです。

報告書の中では、あるまじきことか、元理事でアメリカンフットボール部のOBによる口封じがあったことが示されています。

ここは、「あろうことか」または、「あるまじきことに」のいずれかでしょう。「あるまじきことか」などという言い回しはなく、逆の意味になってしまいそうです。然るべき人に文章のチェックをしてもらう余裕もなかったのでしょう。

 

次に、この謝罪文を空虚なものにしている最大の原因は、理事長が公の場に出て謝罪しないことです。反則を犯してしまった選手が、会見の場で「顔を出さない謝罪はない・・・」と語っていた誠実な姿を思い返すと、なおのこと空虚さが目立ちます。

 

 また、謝罪文では、「一読して、わたくしの心に突き刺さった一言があります。『日大において学生ファーストの精神が見失われていた』それは、鋭い痛みでした。もとより、大学の基本理念は『学生第一』であります。本学も例外ではありません。だが、長い歴史の中で、おろそかになっているという極めて厳しい指摘です。大学を代表し、統括しなければならない立場にあるものとして、これ以上、心に響いた言葉はありませんでした。」と述べています。
 第三者委員会の報告を受けた後に開催された臨時理事会の状況の音声テープが漏れ、テレビで放映されていましたが、指摘が心に響いた様子は全く感じられません。そんなに心に響いたのなら、臨時理事会の場でもそういう発言をし、決意を示すべきでしょうが、あの場の発言は、どうやって事態を収めるかということだけに終始していました。

その後にこんな切々とした文書を示されても、白けるだけです。

 

 最期に、「学生ファースト」と言いながら、行動がそれに伴っていないことです。

本当に学生のこと、大学の将来のことを考えるなら、この理事長ができることは、一刻も早く辞任することだけです。または、自分として恥じることが全くないというのなら、堂々と会見に臨み、暴力団との付き合いなどやましいことはないことを説明し、今回の対応が著しく遅れた理由などを説明すべきでしょう。その説明で、国民の理解が得られなかったときは、潔く辞任するしかありません。過去に暴力団とのつきあいが噂されてその疑惑が晴れておらず、ボクシング連盟会長との親密な関係で新アンガールズ結成などと揶揄される人が理事長にとどまっていては、日大に対する社会の眼は冷たいままでしょう。

 

 今、文部科学省も自らに降りかかる火の粉を払うのに忙しいときかと思いますが、ここはやはり、文部科学省の出番ではないでしょうか?ここで存在感を示さなければ、存在意義が問われます。


   サイト案内(目次)

 日本ボクシング連盟の会長が、わがまま放題に組織を動かし、自分ばかり特別扱いさせることを楽しんでいたようで、日本中をあきれさせています。

この報道を見て、昔、県職員時代に読んだ沼上幹先生の組織論の本に、「厄介者の権力」ということが書かれていたことを思い出しました。普通に考えると、なぜあんな人が会長に上り詰めるんだろうと不思議に思いますが、組織においては時々見られることのようでした。

 

厄介者の権力

人前で大人げなく怒鳴ったり大騒ぎしたりする厄介者が組織の中で権力を握ってしまうことがあり、組織を疲弊させるということです。

大声を出したり怒鳴り散らしたりすることで、「元気がある」「熱意がある」などと上司から思われて出世してしまうことがあり、また、周囲が厄介を避けていいなりになることもあり、いつのまにか権力を握ってしまうこともあるようです。

この会長は典型的な「厄介者」

 大会の選手宣誓の中で「山根会長のおかげで」と入れないと怒ってへそを曲げたり、特別扱いされないと怒鳴るなど、この会長は典型的な「厄介者」のようです。このような厄介者が権力を握る組織は、有能な人が馬鹿馬鹿しくなって去っていき、疲弊します。

今回、勇気を振り絞って立ち上がった人たちがいたので、ボクシング連盟は再興するでしょう。確実に厄介者を排除できるよう、野次馬としても見守りたいと思います。

 

厄介者はあちこちに

 世間を見回すと、こういう厄介者がかなり目につきます。

 トランプ大統領金正恩などは、筆頭でしょう。

 添乗員を怒鳴りつけた某知事など、地方自治の世界にもいそうです。

 この機会に、厄介者に権力を握られてしまっていないか、日本の社会の各組織で総点検が望まれます。


   サイト案内(目次)

 730日、31日、日大アメフト部の問題で、相次いで動きがありました。30日には、第三者委員会が大学当局に
最終報告を行い、その後、記者会見を行いました。最終報告では、日大の田中理事長について、「適切な危機管理対応を行わず、社会からの批判を増幅させた」「公式な場には姿を見せず、理事長としての説明責任も果たしていない」と厳しく批判しているようです。

一方、田中理事長の進退については自ら判断すべきとして、報告書では辞任を求める内容ではないとのことです。報告書で辞任まで求めなかったことについて、第三者委員会を非難する声もありますが、私は、第三者委員会は役割を果たしたと思います。

理事長の辞任を決めるのは理事長本人か、理事会の判断にまずは任せるべきで、第三者委員会としてそこまで踏み込むのは不適当だと思います。

 

理事長は責任を果たせ!

 自らが任せた第三者委員会にここまで指摘されれば、理事長としては当然対応しなければなりません。記者会見を開いて説明責任を果たし、その説明に学生、教職員、国民の納得が得られなければ辞任すべきです。

 記者会見を開かず、しらばっくれようとしていることが理事会で盗み撮りされた音声でばれてしまいましたが、それで逃げ切れるはずがないと思います。

 31日には、関東学生連盟が、秋のリーグ戦に日大の復帰を認めないことを決定し、その理由の一つとして、田中理事長が説明責任を果たしていないことをあげています。

 記者会見を開くと、暴力団との付き合いを追求されるから開催したくないというなら、すぐに辞任すべきです。

 暴力団との付き合いが噂されるような人は、学校法人の経営者にふさわしくありません相撲の指導者としてもふさわしくないでしょう。

 また、彼が大学に残っていると、事実を証言した選手や、勇気をもって立ち上がった教職員が報復される恐れがあり、絶対に許してはならず、世間も許さないでしょう。

 

 早く辞任しないと、辞任では済まなくなるのではないでしょうか?

 文部科学省も、ここで手をこまねいているようであれば、既に失墜しつつある信頼が回復不能になってしまうでしょう。

↑このページのトップヘ