本書のことについては日本でも何度も報道されており、この題名、何が書かれているかについては、知らない人は少ないでしょう。日本と韓国との間で問題になっている竹島、慰安婦、徴用などの問題について、韓国内で常識として信じられていることが全くの虚偽であることを客観的な事実に基づいて説明したものです。
韓国で論争を巻き起こしながら大ベストセラーになり、このような本が韓国でヒットすることについて日本では驚きをもって報じられました。日本語に翻訳されてからは、当然、日本でも長くベストセラーを続けている本です。
編著者である李栄薫氏をはじめ6名の研究者が、それぞれの専門分野について、韓国内で一般に常識として信じられている事柄で、実際は誤っていることを取り上げて説明しています。
冒頭の「プロローグ 嘘の国」では、韓国が嘘にまみれた国であることが紹介されています。
偽証罪で起訴された人は日本の172倍(人口比では430倍)、虚偽に基づく告訴(誣告)の件数も日本の500倍(同1250倍)、保険詐欺の総額もアメリカの100倍とも推計されているとのこと、すさまじい数です。政治家も選挙結果を左右するために嘘を流布し、大統領選挙の情勢が嘘によって変わってしまった事例も何度もあるようです。記憶に新しいところでは、セウォル号の沈没事故の際に朴大統領が美容整形を受けていたとか愛人と密会中だったといった嘘が流布され、世論が狂乱状態になったようです。
政治家が嘘をつくのは、韓国に限りません。我が国の首相も、嘘つきという評価が定着してしまいました。恥ずかしいことです。
韓国では、学問の世界でも嘘が史実として教科書にまで記載され、司法の世界も同様です。朝鮮人徴用工とされたやせこけた労働者の写真が、実は日本人の写真だったことが明らかになった後も、堂々と反日宣伝に使われ続けているということです。著者ら、まともな研究者にとっては恥ずかしくて居たたまれないことでしょう。同情します。
慰安婦問題、竹島問題、徴用問題などで書かれている内容は、日本では常識となっている事柄が中心です。つまり、慰安婦は業者を通じた募集、勧誘によって契約で集められた(当時は合法)もので、官憲による強制連行などはなかった、竹島が韓国の領土であった時期はない、徴用が行われたのは1944年9月から9か月ほどの間で、それ以外の時期に日本に渡ったのは自由意志で応募等したものだ、また十分な給与も支払われている等が、客観的な証拠に基づいて説明されています。
著者らの名誉のために付記しておきますが、著者らは日本を礼賛しているわけではありません。日本の植民地支配を通じて、朝鮮半島では生産力が増大し、人口も増え、社会資本も蓄積されたことは事実として認めながら、それは日本が朝鮮の人々のためにやったことではなく、朝鮮を完全に日本と同化し、日本を強国にするためだったことを鋭く指摘しています。日本を批判するあまり、朝鮮人自らに責任がある不都合なことをすべて日本に押し付けようとする態度は、自らを貶めるものだとしているのです。
韓国の高校生らが、事実に反する反日教育を押し付けようとする学校、教師らに反旗を翻したことが、報道されていました。彼らや著者らのような人たちも存在するということは、朝鮮の人々が一律に嘘つきであるわけではないでしょう。彼らの戦いが実を結び、韓国が理性的な国になることを願っています。
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