地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

2020年10月

 中国を理解することは困難であることを、日ごろから感じています。孔子が説いて現代の日本に至るまで大きな影響を与えている儒教道徳や、「三国志演義」に見られる美しい人間関係と、平気で人を騙し、嘘をつき、他国の知的財産を盗む現代中国とが、結びつかないのです。

 本書は、中国人の不道徳な言動を列挙した単なる嫌中本ではなく、中国人の行動の背景を説明しています。

 

関係(グワンシ)

 中国人の基本的な行動原理に「関係」(グワンシ)があります。人間関係を内と外に分け、内の人間に対しては信義を尽くすが、外の人間に対しては最後は裏切る(裏切られる)ことが当然と考えられています。裏切ることで得をする機会を得たときは、躊躇なく裏切り、それは道徳的な悪とは考えないということです。だから、関係のある人に頼まれれば、所属している機関のルールなどあっさりと無視し、機密情報を持ち出すなども平気です。

 

中国共産党は黒社会、秘密結社

 中国の伝統的な黒社会(犯罪組織、やくざ組織)は、社会主義革命による強力な集権的統治で消滅しましたが、実は共産党がそれに取って代わったようです。もともと権力と戦う非合法組織である共産党が秘密結社として発足したのは当然ですが、革命後も排他的で残忍な秘密結社、黒社会の性格をそのまま残してしまったようです。

 

各組織の党委員会、人民解放軍の暴走

 各地の人民解放軍が、予算の獲得や人事上の思惑から、党中央の意図とは無関係に軍事行動を起こしこともあるようです。

 最悪の事態を避けるため、著者は次のように提言しています。

 「最悪の事態を避けるために日本として大事なのは、米軍と連携し、尖閣を占拠されてもただちに奪還できる戦力を誇示することだ。」

 「中国共産党や人民解放軍の強硬派にギャンブルを思いとどまらせる状況をつくりだすことが、共産党内の改革派(良識派)を助け、結果として日本と中国双方の利益になる。「沖縄から米軍基地を撤去させろ」と叫ぶひとたちに欠けているのは、こうしたリアリズムなのだ。」

 同感です。

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 後期高齢者医療費の自己負担額は、原則として1割、現役並み所得者(住民税課税所得が145万円以上の者)等は現役と同様に3割となっています。

 現在、この1割負担となっている人のうち負担能力のある人について、2割の負担とする制度改正の議論が進められています。1010日の報道によると、厚労省では年収240万円以上383万円未満の人について、2割負担とする案で調整に入っているようです。

この厚労省の案は理解できるのですが、108日、財務省の財政制度等審議会・財政制度分科会での議論は、これとは別の方向性を示唆しており、心配しています。

 

財務省の主張

 財務省は資料で、後期高齢者の窓口負担について可能な限り広範囲で2割負担とすべきだと主張し、遅くとも団塊の世代が後期高齢者となる2022年度初めまでに改革を実施したい考えを示しました。委員からも賛同の声があがっていたようです。

 また、財務省は、「年齢を基準に一括りにせずに負担能力を踏まえる必要がある」、「高齢者は現役と比較して平均的に所得水準が低い一方で貯蓄高は高いことや、所得が低い高齢者でも相当の金融資産を保有している人がいることを踏まえて制度設計の検討を進めるべき」としています。

 財務省の誘導したい方向性が、かなり露骨に報じられています。

 

2割負担導入は賛成だが資産に着目は反対

 高齢化がますます進み、社会保障費が増大する中、2割負担の導入には賛成です。年齢で一括りにせずに負担能力を踏まえるべきことも、その通りでしょう。

 しかし、資産の多寡に着目するのは、非常に筋悪で、こんなことをしたら悪政と言わざるを得ないでしょう。

 年収1千万を超えていてもほとんど貯えのない人もおり、300万くらいでも将来への不安に備えて貯蓄している人もいます。資産は、収入の時点で既に課税された残余を倹約して蓄えてきた結果でもあるのです。

 また、高齢者が資産を蓄えているのは、年金で生活するのが苦しそうだから自助努力してきた結果です。国がそのような状況に高齢者を追い込んでおきながら、資産があるからといって貯えてこなかった人より高い負担を求めるのは、わなを仕掛けて追い込んでいるような悪政でしょう。イソップの「アリとキリギリス」のキリギリスのような生活を国民に奨励しているようでもあります。

 また、こんなことをすると、多額の資産を持つ本当の金持ちは、海外に資産を移すでしょう。

 収入、所得で線引きする厚労省案の方が妥当だと思います。

 

 財務省のエリート官僚の皆さまも、こんな悪代官のようなことを考えず、国内で発生する収入、所得をマイナンバーを活用して完全に補足することを考えていただきたいものです。

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 1014日、私の把握できた範囲では全国トップを切って、千葉県人事委員会令和2年の給与についての勧告を出したことが報じられました。翌15日には福岡県も・・・。タイトな日程なので、おそらく、ここ数日、バタバタと各都道府県等の人事委員会勧告のラッシュになるでしょう。

 「異例の2020年人事院勧告」

 

千葉県等の勧告内容

 千葉県人事委員会の勧告内容は、国と同様です。すなわち、月例給分は先送りにし、賞与関係のみ先行させ、期末手当を年間で0.05月分減額して、職員の期末・勤勉手当は年間で4.45月分になります。

 年間で0.05月の減額を来年度以降は6月支給分で0.025月、12月支給分でも0.025月の減額に配分しますが、今年度は既に6月分が前の水準で支払われていることから、年間で均衡させるため、12月分で0.05月分を減額します。

 

早期妥結すべき

 今後続く各都道府県等の勧告もほとんど同じでしょう。これから、人事当局は早急に方針を決め、職員団体との交渉に入ります。同時に、水面下では、11月中に条例改正の議決を得るため、臨時議会の日程調整等に入ります。これをおおっぴらにやると、職員団体から「交渉もしないうちから議会提案の準備をするのか!」と怒られかねません。

 今回については、民間の賞与は明らかに下がっており、公務員も相応の減額は当然です。職員団体側も、ファイティングポーズは最小限にとどめ、早期に妥結させるべきでしょう。

 

誤解も心配

 私が心配なのは、0.05月分の減額が、民間と比較して甘すぎると思われてしまうことです。全日空が、今年の冬のボーナスの不支給を決めたことなど、厳しい状況が報じられています。

 公務員の期末・勤勉手当は、民間企業で前年8月から当年7月までの1年間に支払われた賞与等を、当年度の6月、12月の手当と均衡させる仕組になっています。したがって今回の勧告は、コロナで落ち込んだ民間の今年の夏の賞与だけでなく、景気が良かった昨年冬の賞与も反映されているので、0.05月の減額で済んでいるのでしょう。民間の今年の冬のボーナスも厳しい分は、来年の人事院勧告、人事委員会勧告に反映されるはずです。

 

 今回は、平成22年ころ以来、10年ぶりの減額勧告です。公務員のボーナスの増減は、民間のおおむね半年遅れなので、来年も引き続き減額の可能性が高いと思います。現役公務員の皆さまは、もう覚悟されているでしょうが・・・。

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 日本学術会議の任命拒否問題で、静岡県知事が菅総理を「教養のレベルが図らずも露見した」と評しました。それに対して、学歴差別だなどと批判する人もいるようですが、彼は、菅総理について、単位を取るために大学を出ただけで学問をしていないと言っているのです。大卒の肩書を持っていても実質が伴っていないと言っているのであり、法政大学だから駄目だとか言っているわけではありません。学歴差別との批判は、的外れだと思います。

 それはさておき、任命拒否が報じられた後、猛批判にさらされた総理がやらかしてしまった弁解で、菅総理の実務能力も露見してしまったようです。

 

105人の推薦名簿は見ていない」

 この発言は、109日の内閣記者会の共同インタビューで飛び出しました。

 記者とのやり取りの中で、菅総理は、決裁をおこなった928日の直前に推薦候補者リストを見たが、そのときにはすでに6人が除かれた99人しかリストにはなく、推薦段階の105人の名簿は見ていないと主張したのです。それまでは、「総合的、俯瞰的に判断した」とか、自分で判断したようなことを言っていたのに・・・。

 この言葉が、嘘か誤魔化しであることは間違いありません。こんな政治的な騒動になることが確実な問題について、総理自身の判断をうかがわずに勝手に決めるスタッフなど、いるはずがありません。単に起案を回すだけでなく、レクまでしているでしょう。

 現に、官房長官ら、官邸スタッフが、総理の発言の軌道修正を図っています。

 

火に油を注ぐ発言だ!

 こんな発言をすれば、「じゃあ誰の判断で6人を除外したんだ?」「学術会議の推薦に基づいていない判断は違法ではないか!」等の批判が野党などから起こるのは当然です。

 わざわざ突っ込みどころを提供するような発言で、失礼ながらはっきり申し上げてアホだと思います。実務能力が取りえだったはずのはずの菅総理ですが、実務能力の欠如が露見してしまった形です。有能な人ならあんなことは言わないでしょう。質疑応答で臨機応変に対応できるほど頭がシャープじゃないので、いつもは一方的に断定するだけで何も説明しない会見スタイルを貫いているのでしょう。

 どうせ嘘をつくなら、もっとバレない嘘、突っ込まれない嘘をつけばいいのに・・・。

 これでは、安倍政権と同じです。

 

 国際的な科学誌として有名な「ネイチャー」が、その社説で日本学術会議の会員候補6人が任命されなかったことに触れ、学問の自律性を尊重することの重要性を訴えたことが報じられています。

 国際的に恥をさらしてしまいました。

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 本書は、学術的にはエビデンスも多く、否定できないものの、そのことはタブーとされていて、公の場で言うとバッシングを受けてしまうような事実をいくつか紹介したもので、ベストセラーにもなっています。「残酷すぎる真実」という副題が付されています。

 

 最初に取り上げられているのは、いわゆる「頭の良さ」と遺伝の問題です。私たちは経験的に、親の頭の良し悪しが子供の頭の良し悪しに受け継がれる場合が多いことを知っています。しかし、「親が優秀だから子も優秀だ」は受け入れられますが、「親が馬鹿だから子も馬鹿だ」は受け入れがたく、そんなことを公言するとバッシングを受けます。

 しかし、生まれつき知的活動に適性のある子供と、そうでない子供がいるのに、一つの教室で同じことを教えるのは、拷問のようなものかもしれません。タブーにしておかず、向き合うべき問題でしょう。

 

 本書では、この個人の頭の良し悪しの問題のほか、人種による頭の良し悪し容姿による経済的な損得犯罪的(反社会的)性格の遺伝性自分の遺伝子を受け継いだ子孫をなるべく多く残そうとする男女の性戦略(女性の性欲等)などについて、世界の研究成果、実験結果などが紹介されています。我々が薄々は知っていても、表立って言ってしまうことがはばかられる話です。

 

 本題からは外れますが、この本を読んで、「相関関係があるからといって因果関係があるとは限らない」という疑似相関が、統計を分析する際に注意すべき事項であることを知りました。

 アイスクリームの売り上げと水死者の数を調べると、どちらも同じような動きをします。だからといって、アイスクリームが水死の原因になっているわけではなく、どちらも夏の暑さという共通の原因で増減しているだけです。

 10数年前、東京大学の入学者の保護者の所得が慶応大学のそれを上回ることが話題になりました。これも、親の所得が高いと子供の学力も高くなると単純に結論付けることはできないのでしょう。頭のいい親からは頭のいい子供が生まれやすい、頭のいい人は高い所得を得る傾向にあるという、同じ原因から生ずる二つの結果なのかもしれません。親の所得が高いと塾や家庭教師ということもあるでしょうが・・・。

 

 本書を読むと、身もふたもない気持ちになる部分もあるでしょうが、事実は事実として受け入れ、対応しなければなりません。一読しておくべき本だと思います。

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