地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

2020年12月

 桜を見る会前夜祭の費用負担の問題で国会で嘘を繰り返していた安倍前首相について、何らかの形で安倍前首相が国会で説明する場を設ける方向で自民党が調整しているという報道が1217日にありました。

 安倍氏を参考人として招致し、「結果的に」嘘を繰り返していたことについて本人が国会で謝罪し、幕引きを図ろうという魂胆が見え見えですが、国民の多くはそれでは納得しないでしょう。
 また、安倍氏が嘘を繰り返していたことに対して、本気で怒っている人があまりいないように見えることも気になります。

 

そもそも疑惑があるのに

 参考人招致の場合、その場でまた嘘を繰り返しても、法的には罰せられません。そもそも、これまで国会で繰り返し発言してきたことが嘘だったとすれば、また嘘を繰り返す可能性は小さいとは言えません。今の彼は信用ゼロの状態のわけです。

 説明を求めるなら、嘘をつくと偽証罪に問われる証人喚問でなければ、あまり意味がないと思います。自民党の森山国会対策委員長が、「証人喚問にはなじまない」などと言っていますが、なぜなじまないのか、説明は全くありません。

あまり誰も怒っていない!

 本来ならば、安倍氏の説明を受け入れて安倍氏を支持してきた自民党が一番「騙された!」と怒らなければならないはずですが、怒っている様子はありません。嘘であることを分かっていたのでしょう。嘘を承知で政権を支えていたとすれば、共犯のようなものです。
 野党は表面上は怒っているようですが、ポーズでしょう。内心、ほくそ笑んでいるでいるはずです。
 私も別に今さら怒っていません。その理由は、騙されてなどいなかったからです。あの当時は、安倍氏がぬけぬけと見え透いた嘘をつくことに怒っていました。
 結局、政治家を含め、ほとんどの国民が安倍氏が嘘をついていることに気づいていたのでしょう。あんな不自然な話は、よほどのバカでなければ嘘と気づいていたはずです。だから、今さら「騙された!」などと怒らないのでしょう。
 これはこれで、政治不信の深刻さを示す大きな問題です。
 

タイミングも疑問

 自民党筋の情報として、「東京地検特捜部による捜査に一区切りが付いた段階を想定しており、捜査の進展次第では年内に行われる可能性も」としている報道もあります。

 安倍氏本人が起訴されるかどうか分からない状態であれば、それを理由に具体的な事柄の説明は一切せず、ひたすら謝罪を繰り返すという作戦もあり得ます。

 秘書だけが起訴され、本人が不起訴処分になったとしても、不起訴処分には「一事不再理の原則」は適用されず、新たな証拠がでればその後に起訴される可能性もあります。

 このような作戦を取られるおそれは、証人喚問にしても同様でしょうが、それでも証人喚問の方が真実にたどり着く突破口を開く可能性があるでしょう。

 

 自民党の数の力で、結局は参考人になってしまうと思いますが、安倍氏側の思惑通りの展開になって多くの国民ががっかりしないよう、野党側は十分な準備で臨んでいただきたいと思います。

 にほんブログ村 ニュースブログ ニュース感想へ
にほんブログ村 ご覧いただきありがとうございます。

 
サイト案内(目次) 


 政権発足当初は、長すぎた安倍政権に国民がうんざりしていた反動から、高い支持率を記録していた菅総理ですが、次々に政治センスのなさを露呈し、あっという間に末期症状に陥ってしまいました。少しは期待した国民は、馬鹿を見てしまいました。

 

公金意識の欠如

 国民に移動や会食の自粛を要請している、あるいは要請すべき時に、補助金でそれらを奨励するなど、アホの極みでしょう。支持率急落を受けてようやくGo To の一時休止に踏み切りましたが、遅すぎたために感染が拡大し、かつ、大量の税金が無駄に使われました。喜んだのは一部の業者だけです。

 Go To をしなければコロナで死亡する人以上の自殺者が出るなどと言う人もいますが、Go Toで使う予算を適切な休業補償、減収補償などに振り向ければいいことです。そもそもGo Toはコロナが終息したときに経済をV字回復させるための施策だったはずです。

 自分の金だったら、こんな無駄遣いはしないでしょう。

 菅総理がGo To と並んで執着している施策、ふるさと納税も、愚策です。税収が全体として増えるわけでもなく、税収を得るための費用が膨大にかかります。しかも、富裕層ほど恩恵があり、貧乏な人は恩恵を受けられない不公平な制度です。租税の大原則である受益と負担の関係も無視しており、自治体間の不公平も生じています。全く公金意識が感じられません。

 

危機管理意識の欠如

 国民に自粛を呼びかけながら自身は芸能人らと不要不急の会食をしていたことがバレ、危機管理意識のなさを露呈しました。この危機管理意識の欠如に加え、今が危機であるという意識自体も欠如しているため、いつまでもGo To を継続するなどという愚を犯したのでしょう。

 

国民感情への鈍感さ

 本人だけでなく取り巻きも悪いのでしょう。親しみやすさを演出しようとしたのか、真剣であるべき場面で「ガースーです」などとふざけて見せ、一部の提灯持ちジャーナリストがたいして面白くもないのに爆笑し、菅総理が得意げな顔を見せる場面を見て、うんざりした国民も多かったでしょう。盛大にスベってしまいました。国会で「全集中の呼吸」などと「鬼滅の刃」を応用してウケたと思い込み、柳の下のドジョウを狙ってきたのでしょう。

 真剣な場面でのおふざけには国民は怒り、見え見えのウケ狙いには白けます。

 

 なんでこんな人が総理に上り詰めたか不思議です。自民党内によほど人材がいないのか、政治センスはなくても権謀術数には長けているのか・・・?

 にほんブログ村 ニュースブログ ニュース感想へ
にほんブログ村 ご覧いただきありがとうございます。

 
サイト案内(目次) 

 前著「反日種族主義」は、従軍慰安婦や徴用工、竹島の問題などでの韓国側の主張が虚偽であることについて、編著者の李栄薫氏はじめ6人の研究者がそれぞれの専門分野について論証したものです。韓国で大ベストセラーになって反響を呼び、そのことが日本でも話題になって日本語版もベストセラーになっています。

 「反日種族主義」(李栄薫)を読んで 参照

 

 本書は、前著への批判に対する反論や、その後の研究成果などをまとめたものです。前著に引き続き、慰安婦、徴用工、竹島、地籍調査の問題(朝鮮総督府が土地調査にかこつけて土地を収奪したなどとされている問題)について、前著への批判にデータを示して反論しています。

さらに、本書では、日本支配下での経済成長、社会の近代化について、多くのページを割いて、韓国での従来の常識が誤りであることを論証しています。

両班(ヤンバン)と常人(サンノム)という身分制を脱したのは日本の支配によってであること、近代的な法制度も日本が持ち込んだことなど、一般の韓国人が認識していなかったことを説明しています。

韓国の民法は、韓国総督府が1912年に日本の民法をそのまま持ち込んだことが始まりです。それを土台にして、戦後の1952年に新たな民法が制定されましたが、あまり変更はなかったようです。そのことは、韓国の現職の検事でさえ知らない人が多いとのことです。日本の影響を受けたことを歴史からすっぽりと抹消しているためなのでしょう。

日本の現行民法も明治時代に制定されたまま、内容的にはあまり変更がないので、日本の民法と韓国の民法はそっくりです。そんなことは、私も初めて知りました。

また、日本でも法務局などで明治時代に行われた地籍調査の結果の地籍図(土地台帳付図)が権利関係の基盤として現役の土地が多いのですが、韓国でも、朝鮮総督府が行った地籍調査の成果が、同じような役割を果たし続けているようです。

さらに、日本支配下での生活水準、教育水準の向上なども説明されています。

だからと言って、著者らは日本の植民地支配を是認しているわけではありません。暴力による主権の侵奪と断罪しています。そのうえで、事実を事実として認めずに歪曲を続けたままでは、韓国社会の真の近代化はできないと考えておられるようです。

 

 元「徴用工」や慰安婦に関し、日本での訴訟などを支援するなどした(けしかけた)日本の「良心的知識人」に対して、エピローグで苦言を呈しています。その「良心」が韓国人の「非良心」を助長して嘘をつかせ、日韓関係を最悪の状態にしたと断罪しています。「彼らの“良心”をひっくり返せば、そこには二等民族韓国人をいつまでも世話しないといけない、という傲慢な姿勢が根を張っていることが分かります。」と指摘しています。私も全く同感です。

 

 著者らの勇気や努力に敬意を表し、その努力が実を結ぶことを願っています。

 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
にほんブログ村 ご覧いただきありがとうございます。

 
サイト案内(目次) 

 この言葉は、覚えている人も多いと思いますが、故 野中広務氏が、沖縄復帰40周年の記念式典の会場で鳩山由紀夫元総理に投げかけた言葉です。「最低でも県外」などと言って沖縄の基地問題を大混乱させ、日米関係を悪化させた挙句に結局は辺野古案に戻った鳩山氏が、のこのこと記念式典に顔を出したのがよほど腹に据えかねたのでしょう。

 

 今、もし野中氏が御存命なら、安倍前総理にも言っただろうと思います。

 「男は恥を知るものだ!」

 

百歩譲って本人が知らなかったとしても

 安倍氏は、総理在任中、「桜を見る会」前夜祭のホテルでの懇親会について、「事務所が補填した事実はまったくない」等と居丈高に繰り返し、政治資金報告書に記載がないことを正当化し、有権者を供応した疑いを否定していました。もしこれが虚偽だったとしたら、大変なことです。

 事務所関係者などが釈明を始めているように、仮に政策第一秘書が安倍氏本人に事実を隠し、本人が知らなかったとしても、安倍氏が国会で虚偽答弁を繰り返したことは事実です。恥を知る人間であれば、恥ずかしくてとても人前には顔を出せないでしょう。国会議員に居座るなど、できるはずがありません。

 

まして知らなかったとは考えられない

 前夜祭について、「安倍事務所は関与していない」「ホテルからの明細書は出されていない」など、常識的には考えられない答弁を繰り返していました。仮に事務所が安倍氏にそんな説明をしていたとしても、そんな不自然な話はよほどの馬鹿でない限り、疑うのが当然です。

 橋下徹氏が言われるように、自らホテル側に確認すれば簡単に分かることで、当然そうすべきでした。それをしなかったということは、事実を知っていてあえて明確にしなかったと思われても仕方ありません。

 

 多くの識者が指摘されているように、とっくに詰んでいます。投了すべきです。

 野中広務さんが御存命なら引導を渡しておられたでしょう。今の与党には、彼に代わる人は、いないのでしょうか?

 

P.S. 今の世の中、野中氏の言葉も不適当なのかもしれません。女性は恥を知らないという意味ではありませんので、ご容赦願います。

  また、私は、巷で噂されている菅総理と安倍前総理の醜い暗闘において菅総理の側に立つ者ではありません。

にほんブログ村 ニュースブログ ニュース感想へ
にほんブログ村  ご覧いただきありがとうございます。

サイト案内(目次) 

 ワタミ会長の渡邉美樹氏が、11月末、某紙への投稿で、人事院勧告で0.05月減とされた公務員の賞与を批判し、このコロナ禍で「たった0.05か月減」だったことについて国民は怒るべきだなどと主張しました。少し前まで与党の国会議員として報酬を得ていた人が、制度を理解しておらず、この程度の認識であることにがっかりです。

 12月9日、日経新聞の調査で、2020年冬の民間企業のボーナスが、平均8.55%の減額だったことが報じられ、また公務員優遇論が再燃しています。

 こんなことになるのではないかと、危惧していました。

 「令和2年人事委員会勧告が出始めた」 参照

 

公務員の賞与は民間の半年遅れ

 国家公務員の給与は人事院、地方公務員は人事委員会から水準が勧告され、国会、議会で給与法、給与条例の改正を経て決定されます。人事院は、毎年5月頃から、全国の都道府県、政令市の人事委員会と共同で、民間給与実態調査を行います。この調査は、月例給等は4月1日時点の給料を対象とし、賞与等は前年8月からその年の7月までの1年間に支払われた、又は支払われる予定のものを対象としています。

 そして、賞与は民間で前年8月から当年7月までの1年間に支払われたものを公務員のその年度(4月~翌3月)の期末・勤勉手当と均衡させます。したがって、公務員の令和2年度の期末・勤勉手当は、民間の令和元年8月から令和2年7月までの賞与と均衡させるわけです。令和2年の夏と冬に公務員に支給された賞与は、コロナ禍で厳しい状況だった令和2年の夏の民間ボーナスだけでなく、好調だった令和元年の冬のボーナスも反映しているのです。

 この制度のため、公務員の賞与や給料の増減は、民間と比較して半年ほど遅れ、また、緩やかなものになります。

 民間給与が上昇していく時も、公務員の給料、賞与は遅れて、緩やかに上昇します。

 このタイムラグは、民間給与を精緻に調査する必要があること国会や議会の手続を要することから、やむを得ないことと考えられます。

 

ビルトインスタビライザー

 40数年前、公務員試験のためにかじった財政学で、「ビルトインスタビライザー」(景気自動安定化装置)を学びました。景気が変動する局面で、その変動を緩やかにする働きが組み込まれている制度のことです。代表的なものは、失業給付です。景気が後退すると、自然に失業給付が増え、消費の落ち込みを緩和させます。

 景気が急激に悪化したときに、公務員の賞与も急減すれば、消費の落ち込み、景気の悪化に拍車をかけるでしょう。公務員の賞与、給料の増減の民間とのタイムラグは、悪いことばかりではありません。

 

 主に貧困問題などで活動されている藤田孝典氏は、ワタミ会長の主張に対し、「もう公務員はワタミで飲食しなくていい」と言っておられます。私も同調します。

 にほんブログ村 政治ブログ 地方自治へ
にほんブログ村 ご覧いただきありがとうございます。

 
サイト案内(目次) 

↑このページのトップヘ