地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

2021年11月

 今週(1115日~)は日大理事長関係のニュースが錯綜し、一喜一憂させられました。

 17日朝刊のころまでの報道では、検察が田中理事長の背任罪での立件を断念したようだとの報道が優勢で、がっかりしていました。「自分は何も知らない。」という理事長の言い分を突き崩すだけの証拠が得られないとの観測でした。

 それが、その後に一転し、実は家宅捜索の結果、自宅から巨額(1億超と伝える報道も2億超との報道も)の現金が見つかって、検察と国税がその出所の解明に頑張っているとの報道一色になりました。

 

日大理事会は自浄作用を発揮せよ

 かつては反社会勢力との付き合いを指摘されましたが、何も説明することなく、逃げ切りました。ラグビー部の悪質タックルの問題についても、あれほど社会を騒がせたにもかかわらず、大学トップとして対外的に何の説明もしませんでした。

 今回も、自身に近い理事が逮捕されても、「大学は何も損害を受けていない。」などと言って被害届の提出すらしようとせず、自ら何も説明しようとしません。

 ここで自浄作用を発揮しなければ、日大理事会はクソでしょう。

 多くの在学生、全国の日大出身者が肩身の狭い思いをされているようです。

 これだけ世間を騒がせ、関係者に迷惑をかけ、信用を失墜させただけでも辞任すべきで、辞任しないなら解任すべきでしょう。現職理事長が逮捕されるという大きなリスクは、組織防衛のためにも避けるのが当然です。

 

 辞任したり、解任されたりしても田中氏の責任は消えるものではありません。検察、国税には、威信をかけて真相を究明していただきたいと思います。

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 新型コロナウイルスの3回目のワクチン接種について、自治体では国の方針に基づき、2回目接種から8か月を経過した人を対象に開始すべく、検討、準備を進めていました。それが急に、6か月経過でもいいことになり、自治体はまたも振り回されています。

 国では、「標準は8か月経過」と言ってはいますが、6か月経過で接種する自治体が出てくれば、8か月で計画している自治体は住民から「遅い」と非難されかねません。

 高齢者等への接種が本格的に進みだしたのは6月、7月でしたから、8か月経過であればまだ少しは準備の時間がありますが、6か月経過ではほとんど時間がありません

 私の住む市でも、8か月経過を前提に会場の仮押さえ等を始めていましたが、再検討を余儀なくされています。

 

ワクチン確保は大丈夫か?

 先般、自治体が必死にワクチン接種の準備を整えたのに、急にワクチンの供給があてにならなくなり、大混乱になりました。

 今回も、自治体に大騒ぎをさせた挙句、ワクチンが確保されないなどということにならないことを祈っています。

 私が2回目接種を受けたのが7月11日でした。6か月後だと1月、8か月後だと3月です。

 

住民が混乱しない対応を

 1回目の接種の際は予約がなかなか困難で、住民が大混乱になった自治体が多発しました。

 2回目接種の際は、1回目接種の際に2回目の日時や会場を原則として指定する自治体が多く、混乱はあまりなかったようです。

 3回目接種についても、住民が予約に狂奔することなく接種が受けられるように、自治体の工夫が求められます。自治体が日時や会場を割り付けてしまうのがよさそうですが、今の感染状況では、3回目接種を希望しない人がかなり出そうで、難しい問題です。

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 NHKの大河ドラマ「青天を衝け」の影響もあり、渋沢栄一への関心が高まっています。また、米国トランプ大統領の自国第一主義の後遺症、中国の無法なふるまい、新型コロナの影響、相次ぐ自然災害などで、社会に危機感が広がっており、幕末からの日本の危機に活躍した渋沢栄一の知恵を借りたい思いもあるのだと思います。

 

ピーター・ドラッカーが有名な「マネジメント」の日本語版序文の中で、「率直に言って私は、経営の『社会的責任』について論じた歴史的人物の中で、・・・渋沢栄一の右に出る者を知らない。彼は世界の誰よりも早く、経営の本質が『責任』にほかならないということを見抜いていたのである。」「本書は経営の『社会的責任』と『利潤』との間には、いささかも基本的対立のないことを主張している。」と書いているとのこと。

本書、渋沢栄一に対するドラッカーのこの評が本書の内容を的確にまとめていると思います。

CSR(Corporate Social Responsibility。企業の社会的責任)が重視されるようになり、ESG経営EnvironmentSocialGovernance。環境、人権や貧困などの社会問題、ガバナンスなどを重視した経営)なども広がってきています。「論語と算盤」はまさにそれを先取りしているようです。

渋沢は、実業家、政治家はもちろん、農民などの我々庶民にも「忠恕」を中心とする道徳を求めています。

商売上の競争に「善なる競争」と「悪い競争」があり、競争するから励みが生ずるとして、「善なる競争」は社会を発展させるとしています。「恥ずかしいことをしない」という武士道に通ずる道徳を重視した上で、実業家としての現実論に立脚しており、非常に説得力のある内容です。

 

 現在、日本の企業や日本人の道徳、公徳心が世界で評価される水準にあるのは、資本主義の草創期に渋沢のような人物を得たおかげが大きいと感じます。

 儒教、論語の本家である中国が孔子の教えと最も遠いところにあるのは、誤った思想教育の影響なのでしょう。

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 デジタル庁では、202112月中旬から新型コロナワクチン接種済みの電子証明を開始する予定と報じられています。

 スマホから専用アプリで申請すると、政府に登録されている個人の接種記録を参照し、電子証明書がスマホの画面に表示されるようになるようです。申請する際、マイナンバーカードにスマホをかざし、暗証番号を入力する必要があるとのこと。

 この施策には、賛成です。デジタル庁の初ヒット成るか?

 

私も接種証明が欲しい!

 従来も、市役所でワクチン接種証明を発行する手続がありましたが、それは海外渡航を予定している人などに限られていました。海外渡航の予定などない私のような人間には、手が届かないものでした。

 でも今後、経済を回すため、接種済みであることを条件にイベントへの入場や飲み会への参加が認められそうなので、私も証明書が欲しいと思っていました。可能になればすぐに申請しようと思います。

 

マイナンバーカードの普及は?

 私は、今回のワクチン接種証明のようなマイナンバーカードの利用には賛成です。証明の交付を申請する時だけカードを使うだけで、カードを持ち歩く必要がないようだからです。所得税の申告もこの部類です。私も、マイナンバーカードは制度開始直後から交付を受け、所得税の電子申告に使っています。

 しかし、健康保険証の代わりに使うとか、国家公務員の身分証明に使うとか、カードを持ち歩かせることを前提とした利用法には反対しています。落としたりする危険があると思うからです。あのカードには、マイナンバーが記載されており、気軽に持ち歩く気になれません。

 健康保険証の代わりに使えるようにする手続きをすると7500円分のポイントがもらえる制度ができれば、手続きだけはしますが、持ち歩いて保険証代わりに使ったりは絶対にしません。

 

 接種証明の受付開始を楽しみにしています。

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 1031日の総選挙後、自民党、公明党で協議を続けていた新型コロナ経済対策が、ほぼまとまりつつあるようです。しかし、その内容は、過去の反省を踏まえていない「ばらまき」のような内容です。

 

形だけの所得制限

 所得制限をせずに一律で給付した場合は「バラマキ」との批判を受けるという自民党の判断で、世帯主の年収960万円以上は対象外とするようです。ほぼ9割の子供が給付の対象になるとのことで、名目上「一律」を避けただけという印象です。

 本当に生活が苦しい住民税非課税世帯等への給付だけで良かったと思います。本当に困窮している家庭は給付金を消費するでしょうが、先行きが不安な中、10万円くらいもらっても景気よく消費してくれる子育て家庭など多くはないでしょう。既に不満が噴出しているように、共働きの家庭と専業主婦の家庭とのアンバランスなど、不公平感が際立つ制度になってしまいました。

 一部をクーポンでの支給としたとしても、クーポンで生活必需品を買うことによって余った給料分を貯蓄に回すだけのことです。

 こんな所得制限をするくらいなら、全ての子育て世帯を対象として、給付金を課税所得にすればいいと思います。所得の高い人に給付した分は、一部が所得税として戻ってきますから。

 

マイナポイントも

 マイナンバーを使って行政を効率化することには大賛成ですが、国民にマイナンバーカードを持たせる必要などありません。健康保険証としての利用にしても、従来の保険証にマイナンバーを紐付ければいいことで、国民にマイナンバーカードを持たせる必要などないでしょう。

 脱税や資金洗浄を防ぎ、給付金の支給等を迅速にするため、全ての預貯金口座をマイナンバーに紐づけることは急ぐべきだと思います。

 

 所得税の電子申告が、従来はマイナンバーカードがなければできなかったのが、数年前からID・パスワード方式が始まり、カードなしでもできるようになりました。

 政府のやっていることは何かちぐはぐです。

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