電子的に授受した取引データについて、紙の書類ではなく電子データとして保存することを義務化した電子帳簿保存法の改正が2022年1月から施行されるはずでした。それが施行まで1月を切ったころから怪しい雲行きになり、どうやら2年間猶予されることになったようです。あまりのドタバタ、場当たり的な対応にあきれています。地方自治体も巻き込まれています。
真面目に準備を急いだ企業は馬鹿を見た!
メールやその添付書類として授受した請求書、見積書、領収書等は、これまではプリントアウトした紙で保存しておけばOKでした。それが、電子データとして保存しなければならなくなるはずでした。それだけなら簡単なのですが、削除、修正ができない形、検索できる形で保存することになっていて、各企業がそこに頭を悩ませていました。この義務に違反すると青色申告が取り消されるなどという文書での脅しまであったので、企業としても大問題でした。
対応に困った企業の中には、メールなどでの電子データで取引情報をやり取りすることを禁止するという電子化に逆行する対応をとったところまであるようです。真面目に準備をした企業では、何とか間に合わせて胸を撫で下していました。それが直前になった突然の延期!「ふざけるな!」と怒鳴りたい企業の担当者もおられるでしょう。
まだ正式には明らかにされていない
12月6日の日経新聞で、「2年間猶予されることになりそうだ」という政府与党の動きとして報じられました。恐らく、当局のリークによる観測気球でしょう。
12月10日、政府与党の令和4年度税制改革大綱の中で2年間の猶予が盛り込まれ、これで猶予が確定しました。しかし、国税庁のホームページの電子帳簿保存法関係のページには、12月18日時点でまだ延期とか猶予のお知らせはありません。猶予に関する政省令が間に合っていないのでしょう。
猶予を認める要件も、「やむを得ない事情があると税務署長が認める場合」とかになるらしいのですが、特段の手続は要しないようです。わけが分かりません。
地方自治の仕事を40年間経験しましたが、地方でもこんなバタバタはあまり見聞きしたことがありません。国の行政の劣化?
こんなことを繰り返していると、国は「オオカミ少年」と言われてしまいます。
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