地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしています。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

2022年03月

 スーパーのレジに並び、硬貨を一枚ずつ数えながら支払っている高齢者を見たりすると、電子マネーが中心になっている中国や韓国に効率性で負けてしまったのも当然だと感じます。

 また、仕事の中で、まだ印鑑が必要な業務が多い現状を見ても、同様です。

 日本の社会は、スピード化した分野と旧態依然とした分野が混在していて、全体として効率化を果たせていない印象です。

 

遅い分野が足を引っ張る

 210日ころ、我が勤務先にも協会けんぽから各人の医療費の一覧が届きました。また、我が家には、215日に市役所から2021年中の介護保険料の受領証が届きました。

 所得税確定申告は216日から始まりますが、電子申告は14日から始まっています。確定申告の資料にすべき書類が210日ころになって届くのは、電子申告をする人にとっては遅すぎ、非常に迷惑な話です。遅くとも120日くらいまでには届けていただきたいものです。

 

 私は、支払いはなるべくクレジットカードで行うようにしています。それは、財布の現金をあまり使いたくないからです。現金を使ってしまうと、またわざわざ銀行に行って、お金をおろさなければなりません。

 でも、個人の開業医などは現金しか受け付けないところが多く、面倒を強いられています。迷惑な話です。

 

 電子化、効率化への対応の遅れている一部の分野が、社会全体の効率化を妨げ、日本の生産性を低下させています。私も社会の足を引っ張らないよう、アップデートを心がけるつもりです。

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 2019年の参院選の際、札幌市で演説していた安倍首相(当時)にヤジを飛ばした市民が北海道警の警察官に違法に排除されたことについて、札幌地裁が、憲法が保障する表現の自由を侵害したとして、道に計88万円の支払いを命じました。

判決によると、原告の男性はJR札幌駅前などで応援演説をしていた安倍氏に「安倍やめろ」とヤジを飛ばし、警察官らに排除されました。「増税反対」と叫んだ女性も移動させられた上、警察官らに長時間つきまとわれたとのことです。

 道警側は、原告らが聴衆に危害を加えられるなどの恐れがあったとし、排除は警察官職務執行法に基づく適法な行為と主張しましたが、斥けられました。

 

警察の過剰反応を戒め

私は、この事件については発生時のニュースで承知していましたが、この争点については知りませんでした。てっきり、安倍氏の政治活動、選挙運動を妨害しようとしたために警察によって排除され、争いになっているものだと思い込んでいました。多くの人は私と同様だと思います。

まさか、警察側が、ヤジを飛ばした人の身の安全のために排除したなどと主張しているとは考えていませんでした。地裁の判決でも、警察が原告らのヤジを安倍氏の演説の場にそぐわないものと判断して表現行為そのものを制限したと認定していますが、誰が見てもそういうことだったのでしょう。つまり、原告らのヤジは、選挙運動を妨害している、安倍氏の表現の自由を侵害していると言えるようなレベルではなかったのに、警察が安倍氏に忖度して過剰反応してしまったということでしょう。

 

 警察は、誰かの身体、財産に具体的な危険が生じている場合は、それを防ぐために即座に実力行使していただかなければなりませんが、今回のように誰の身にも危険が迫っているわけでないときは、慎重に対応していただかなければならないのでしょう。

 政治家が街頭で自分の考えを公衆に向けて演説する権利があるのと同程度に、我々一般人にも、自分の考えを公衆に発信する権利があるのです。今回の判決は、かなりていねいに警察の主張の適否を認定しながら、一般人がヤジを飛ばすことも表現の自由の範囲内であることを明らかにした立派な判決だと思います。

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 本書の著者として名を連ねているサニーサイドアップグループは、社会活動に熱心なことでも知られている広告会社で、東証一部上場です。次原悦子氏は、17歳の女子高生の時にこの会社を設立した代表です。

本書の副題は、「ビジネスと社会貢献を両立させる方法」です。また、表紙、表紙カバーの折り込み部分にある次の記載が、本書の内容を簡潔に表しています。

「未來を見すえた企業がいま、「SDGs」にシフトしている理由とは?」

「会社のSDGsは、「自己犠牲」では続きません。きちんとビジネスベースに乗せること。それでこそ「持続可能」(サステナブル)なのです。そしてSDGsはビジネスチャンスでもあるのです。」

本書は、新書版で200ページ程度の薄い本ですが、SDGsとは何か、なぜ企業はSDGsに取り組まなければならないのか、社会貢献をビジネスと両立させるアイディア、さらには取組をうまくPRする方法まで解説されています。

日本でSDGsの取組がこれまで遅れていたのは、日本社会では社会貢献に「自己犠牲」を求める風潮があること、善行は黙って行うべき(陰徳)という考えが強かったことに原因があるとのことです。自己犠牲は立派ですが、長続きさせることは困難です。また、黙って行うより、適切にアピールするほうが社会に波及させることができます。一社で頑張るより社会全体に影響を広げた方が、目的に近づきやすいことは当然です。

 

 問題について知らない人が無意識にする行動によって、社会の問題を悪化させます。したがって、無関心な人に関心を持ってもらい、少しでも社会をよくするために行動を変化させてもらうことが非常に大切であることが主張されています。そのためには、各企業が、できることを少しでも取り組み、それを対外的に発信していくべきでしょう。 

 本書はSDGsの入門書ですが、実用書でもあります。会社でSDGsの担当を命じられて何から始めていいか迷っている人、取組を始めたものの次に何をすべきか迷っている人のヒントになると思います。私もとても参考になりました。

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 3月21日、ロシアが北方領土問題を含む平和条約締結交渉を中断すると通告してきました。日本政府も当然そんなことは予想していたでしょう。

 一応はロシアに抗議してもいいでしょうが、あまり未練たらしく抗議しないほうがいい気がします。

 

そもそも北方領土返還の意思があったか疑わしい

 そもそも、ロシアに2島だけでも返還する意思があったかどうか疑わしいと思います。単に、それを餌に日本から経済協力を得ようとしていただけで、安倍政権がまんまと騙されていたのかもしれません。

 日本には、クリミア併合の際に国際的なロシア包囲網の足並みを乱した前科があります。ここは、ロシアに融和的な姿勢を見せたりせず、毅然として制裁を強化していくべきであることは当然です。

 

プーチン政権崩壊後を見据える

 プーチン政権は、そう遠くない将来、崩壊する可能性が高いでしょう。経済破綻が必至で、西側諸国はプーチン政権やその後継政権が続く間は経済制裁を解除しないと思います。反プーチン政権が誕生し、その政権がウクライナや世界に謝罪、賠償して初めてロシアは再建の途に就くことができます。

 今、プーチン政権と仲良くしないほうが、次の政権と仲良くできるかもしれません。平和条約交渉は、それを待つ方がよさそうです。プーチン政権と敵対することは、長期的に見ればロシア国民のためでもあります。

 今は、一日も早くプーチン政権が崩壊し、ウクライナに平和が戻るよう、返り血を浴びても制裁を強化すべき時です。ガソリンや小麦製品などの価格が高騰するくらいは、ウクライナの惨状を思えばどうということはありません。

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 仕事の関係で、ここ数か月、メールソフトOutlookの不具合に悩まされていました。

 職員の研修をお願いしている講師先生とメールのやり取りをしなければならないのですが、添付資料の送信がうまくいかないのです。

 PDFファイルを添付するのですが、相手先にはWinmail.datのファイルに変換されて届いてしまいます。先生のスマホにはそれを開くアプリがなく、開けないのです。

 それが、困ったことに、常にWinmail.datに変換されてしまうわけではなく、ちゃんとPDFのまま届くこともあります。動作が不安定なようです。

 

相手のセキュリティーシステムのせいかと思ったが

 初めて先生にメールで添付書類を送信した際、Wordで添付したところ、スマホで開けないのでPDFにしてほしいと言われ、PDFに変換して再送しました。その時はちゃんとPDFのまま届きました。

 その後もPDFに変換して添付しているのですが、Winmail.datで届いていると言われることが多く、相手先のセキュリティーシステムが影響しているのかと思いながら、送信し直しをしていました。

 

対応策も不発

 先日、ネットで調べてみたところ、Outlookで送信した際にPDFなどの添付ファイルが勝手にWinmail.datに変換されてしまうトラブルが多発しているようでした。対処法として、送信方法の設定をリッチテキスト形式ではなくテキスト形式かHTML形式に切り替えれば大丈夫というのを見つけました。

 早速やろうとしましたが、私のパソコンのOutlookの設定が既にHTMLになっていました。ためしにテキスト形式に切り替えて送信してみましたが、やはりWinmail.datに変換されてしまい、万事休すです。

 

残る対処法は

 勤務先のパソコンにYahooメールかG-mailの設定をしようと思い、やり始めましたが、私のスマホの携帯番号は既に自宅のパソコンのメール設定で使用しているため、ダメでした。また、勤務先のインターネットはMicrosoft Edgeが標準で、グーグルを勝手に入れるのも良くない気がして、諦めました。

 

デザイン思考で考える

 勉強中の「デザイン思考」で考えてみました。

私は先生に添付ファイルを送りたいわけではなく、情報を伝えたいのです。そこで、添付ファイルにせず、メール本文にコピーして送信することにしました。幸い表や図面を含みません。先生も、添付ファイルを開く手間を省けます。

 

 なぜマイクロソフト社は、こんな大きな不具合がかなり以前から指摘されているのに放置しているのでしょう。もっとユーザー重視の会社かと思っていましたが・・・。

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