地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

2022年06月

 6月18日、東京電力福島原発の事故について、最高裁が国の責任を否定する判決を下しました。この判決には納得できませんが、原発事故が起こった場合、原発を強引に推進していた国が賠償責任を負わないということであれば、原発の早期廃止を求める声に拍車がかかるでしょう。
 あの事故による避難者は、生活を破壊され、元の生活に戻れないにもかかわらず、十分な補償を受けていません。結局、泣き寝入りしろということでしょうか?

想定外の災害も想定が当然
 今回の裁判で、原告側は、政府の地震調査研究推進本部がが2002年に公表した地震予測長期評価に基づけば巨大津波の襲来は予見できたと主張しました。それに対して最高裁は、「仮に国が規制権限を行使して東電に必要な措置を講じていても、津波による大量の浸水を防ぐことができなかった可能性が高い」予見可能性についての判断を避けました。

 国は、自治体や住民に対し、以前から原子力防災計画、避難計画の策定、訓練の実施を求めています。想定内の災害ならば住民が避難しなければならないような事故に至るはずがないので、想定外の災害発生を漠然と想定し、自治体や住民に準備と覚悟を求めているのでしょう。
 また、現在は、原発がミサイル攻撃を受けたり、テロ攻撃を受けたりすることも、少なくともマスコミや私は想定しています。もし政府が、「そんなことは想定していない」と主張するなら、そんなアホな政府は不要です。

このような判決は有害
 今のような「具体的予見可能性」を重視するような裁判の傾向に、危惧を感じています。国などが、危険予測の調査結果などを隠したり、調査の実施事態を躊躇するようになってしまったりするのではないかという心配です。
 国などに対しては、「予見しなかった責任」「予見を怠った責任」も追及すべきでしょう。

結局、原発の存続は許されない
 具体的に想定していなかったレベルの災害が発生したときに、許容できないほどの被害(日本、地域が壊滅するなど)が生じるような施設は存続させてはいけないでしょう。また、被害を防ぐための莫大な投資をすることは、危険の少ないエネルギー源と比較してペイするはずがありません。

 政治家の皆様には、理性的な判断を期待したいと思います。

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 6月15日、安倍元総理の後援会が主催した「桜を見る会」前日の夕食会に際しサントリーがビールなどを無償提供していた問題で、神戸学院大の上脇教授が、安倍氏や元公設秘書らを東京地検に告発したことが報じられました。寄付に当たるのに2017~19年分の政治資金収支報告書に記載しなかったことは政治資金規正法違反の疑いがあるということです。
 これに先立ち、10日には市民団体もこの件について安倍氏らに対する告発状を提出しており、その際に安倍事務所では「収支報告書は処分結果を踏まえ、訂正すべき点は適正に修正している」とコメントしていますが、本当にサントリーからの寄付について収支報告書に記載したのでしょうか? 

追及を続けなければ
 与党支持者の中には、「喫緊の課題がたくさんあるのに、何年も前のことをいつまでやっているのだ」などという人がいることは承知しています。しかし彼が、総理在任中のことにもかかわらず、国民に対してろくに何も説明せず、後から後からボロボロと新事実が出てくる以上、あらためて説明を求めなければなりません。
 彼らが、何も説明しないまま国民が忘れてくれることを狙って逃げ切りを図っている以上、その見え透いた手に乗るわけにはいきません

もう辞めたら?
 説明する気がないのなら、もう国会議員などをお辞めになるべきでしょう。
 彼が偉そうに日本の防衛問題やウクライナ問題などを論じても、「まず自分のことを説明してからにしてくれ」と言いたくなります。 

 彼が首相在任中、世界経済が成長しているのに日本は乗り遅れ、経済力は相対的に低下し続けて日本はどんどん貧しくなってしまいました。じゃぶじゃぶと金融緩和を続けて株価だけ引き上げましたが、賃金は上がらず、庶民の暮らしは苦しくなりました。まさに「失われた30年」のかなりの部分が、彼の責任でしょう。

 彼の失政を挽回してくれる政治家の登場を期待しています。

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 本書は、2021年のアガサクリスティー賞の受賞作品です。第二次世界大戦時のソ連とドイツの戦いに狙撃兵として参戦した女性兵士が主人公です。主人公は、農業地帯の村で、高校を終えて外交官を目指して大学入学を待っていましたが、その村にドイツ軍が侵攻し、家族や村の住民が虐殺され、主人公だけ危機一髪のところでソ連赤軍に助けられます。復讐のため。そのまま赤軍の女性狙撃兵養成学校に入校し、訓練を経て、女性だけの狙撃小隊の一員としてスターリングラード攻防戦、要塞都市ケーニヒスベルクの攻防戦に参戦し、活躍、成長していくストーリーです。

 ソ連は、その社会主義思想から、女性を看護婦などだけでなく通常の兵士(特に狙撃兵)として従軍させており、実際に女性狙撃兵もかなりいたようです。

 本作はもちろんフィクションですが、史実を踏まえ、厳密に考証されているようで、非常にリアリティー、迫力があります。単純な冒険話ではなく、人を殺すことの葛藤、男性社会である軍隊の中での女性の生きづらさなども描かれています。

 

 本作の中では、ソ連(ウクライナを含む)が一方的な被害者で、ドイツ軍から虐殺、レイプ、略奪されています。今、まったく同じようなことを、ロシア軍がウクライナで行っていることが連日報道されています。ウクライナは、いつも被害者側です。大きな国に地続きで挟まれた国は、大変です。

 また、当時のドイツの戦略は、「電撃的勝利によって半年でソ連を崩壊させて降伏に追い込む」というもので、これがとん挫して破綻しました。今回のロシアの戦略も、「電撃的勝利によって短期間でネオナチ政権を崩壊させる」というものだったようですが、既に破綻しています。ロシアは、自らの歴史に学び、一日も早く撤退すべきでしょう。

 

 ロシアによるウクライナ侵略が起こってしまった中で、いろいろ考えさせられる作品です。

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 6月10日、ロシア政治を専門とする筑波学院大の中村逸郎教授が、情報番組の中でプーチン大統領が6月中に辞任する可能性が99%だと断言したことが話題になっています。

 私も、半信半疑どころか「そんなに早く事態が好転するかな?」と疑う気持ちのほうが大きいのですが、専門家が名誉にかけて断言されていることなので、予言的中を期待しています。
 予言の根拠は、「毎年恒例の国民との対話番組が放送延期になっている」「メドベージェフ前大統領やラブロフ外相が政権末期のような発言をしている」「毎年4月までに重要政策等を発表する年次教書を準備している様子が全くない」などです。聞いていると、「なるほど!」と説得されます。
 6月中かどうかはともかく、プーチン政権が近いうちに終わるだろうことは私も予想しています。やることなすこと裏目に出て、これだけ失敗が続けば、どんな強靭なメンタルの持ち主でも意欲を失うでしょう。 

 ただ、単純に喜ぶわけにもいかないのは、プーチンの辞任でウクライナ侵略がすぐに終わるわけではないかもしれないことです。例えば、メドベージェフやラブロフの発言をみると、プーチンの考えにかなり近いようです。辞任して彼らのような連中が後継になれば、すぐには戦争が終わらないかもしれません。
 将来のロシアにとって最もいいことは、すべての責任をプーチンに押し付けてウクライナから手を引くことでしょう。それが一日でも早ければ、それだけロシアにとってもウクライナや世界にとっても被害が軽く済みます。

 中村教授の予言が実現し、さらにその後のロシアが賢明な選択をすることを心から願っています。

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 6月10日、安芸高田市議会が、市長が提案した同市議会の議員定数を現行の16から8に半減する条例改正案を賛成1人、反対14人の賛成少数で否決したことが報じられました。3月議会で、議員提案による条例改正で2人だった副市長が1人に削減された対抗措置だったとの声もあるようです。

 

議員定数

 地方議会の議員定数は、以前は人口段階ごとに地方自治法で定められていました。それが、平成11年のいわゆる地方分権一括法によって法定定数制度から法定上限制度に改正され、さらに平成23年の改正で法定上限制度も廃止され、各議会に完全に委ねられることになりました。ちなみに、安芸高田市(住基人口約27,000人)が属する「人口5万人未満の市」のかつての法定上限は30人でした。

 また、全国市長会が調査し、ネットで公表している各市の人口、議員定数を見ると、安芸高田市の16人というのは特に多くも少なくもなく、数字では世間並みです。

 ただし、私が長年見聞きしてきたところでは、ほとんど質問もせず、ましてや議員提案もせず、何のために議員をされているのか分からないような議員さんも少なくなかったこともたしかです。万人程度の自治体で16人というのは、多すぎる気もします。安芸高田市の個別の事情は知りませんが・・・。

 

 安芸高田市ほどの規模の市では、議員定数14人くらいの市はかなりあるようです。市長と市議会が不毛な争いを続けることは、市民にとって迷惑でしょう。

 かつての鹿児島県阿久根市とは全く様相が異なるようですが、あそこで起こったような泥仕合にならないことを願っています。

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