地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしています。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

2022年08月

 ロシアによるウクライナ侵略戦争が始まって半年以上が過ぎましたが、一向に終わる気配がありません。経済制裁によってロシア経済が破綻し、ロシアの継戦能力が尽きることを期待していましたが、エネルギー資源を持つ国はそう簡単には破綻しないようです。

 各国の専門家も、「長引く」という見方が多いようです。戦争の終わらせ方が見えないということです。

 停戦の合意すら困難なようですが、仮に合意できても、守られずに局地的な攻撃が続き、いずれは大規模な戦闘が再開するという悲観的な予測に説得力があります。

 

 ただ、これらの予測が前提としているのは、ロシア国民が今のようにバカのままであることです。その前提が崩れれば、早期終結の可能性もあるのではないかと期待しています。

 これだけロシア軍兵士の死傷が大量に続けば、ロシア国民も戦争がうまく進んでいないことに気づくでしょう。ロシアからの国民の大量脱出が続いているということは、理性のある国民は既に、ウクライナ国民はロシアによる「解放」など望んでいないこと、この戦争が自国による一方的な侵略で正義などないことに気づいているのでしょう。

 プーチンの妄想のせいで、ロシアは今後長く、ロシアを不倶戴天の敵として恨み続ける隣国を持つことになってしまったことにも気づいているでしょう。

 情報化した世界で、いつまでも国民をバカのままにしておくことなどできないと思います。

 両国のため、世界のために、ロシア国民の覚醒が一日も早いことを願っています。

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 岸田首相は、8月24日に開催されたGX(グリーントランスフォーメーション)実行会議の中で、原発政策に関する重要な転換をいくつか打ち出しました。原発の新増設や建て替えは想定しないという基本方針を転換させて「次世代型原発」の検討を始めること、最長60年としてきた原発の運転期間延長について議論を始めること、2023年夏以降に7基の原発の再稼働を目指すことなどです。要は、原発を推進する姿勢を明確にしました。

 当面、俎上に上がってくるのは、7基の再稼働です。7基とは、東京に近い東海第2の2号機、柏崎刈羽の6、7号機、女川の2号機、大阪に近い高浜の1、2号機、島根の2号機です。「冗談じゃない!」という気持ちです。

 

国民的議論が必要

 福島の原発事故の際には東日本が壊滅するほどの被害が差し迫り、奇跡的な幸運で回避されたことが明らかになっています。

 「私が原発を止めた理由」(樋口英明)を読んで  参照願います。

 

 覆面キャリア官僚、若林冽氏の告発小説「原発ホワイトアウト」「東京ブラックアウト」に描かれているとおり、柏崎刈羽で大事故が起これば、東京も人が住めなくなります。

 ロシアによるウクライナ侵略で、原発が攻撃目標になりうることが明らかになりました。テロの標的になる危険があることは、以前から分かっていました。

 これらの危険を完全に否定できるはずがなく、これらの危険に目をつぶって原発再稼働を目指すなど、場当たり的で無責任の極致です。

 政府は、これらの危険が無視しうるほど小さいものであるか、再稼働しなかった場合の災厄がこれよりも大きいものであることを根拠を示しながら国民に説明し、議論の上で決定するのが当然です。それをしない政権ならば、プーチン並みの役立たずです。

 

 まずはメディアが国民的な議論を巻き起こすことに期待し、いよいよ最後は茨城県、新潟県などの住民の理性に期待したいと思います。

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 9月27日に予定されている安倍元総理の国葬に際し、各府省や関係機関に対して弔意表明を求める閣議了解は行わないことになったようです。8月26日の閣議後の記者会見で松野官房長官が明らかにしました。

 「国民一人一人に弔意を求めるとの誤解を招くことがないよう、閣議了解は行わず、関係機関への協力要望も予定はない。」とのことです。このこと自体には異論はありませんが、それでは「何のための国葬か?国葬とは何か?」という疑問が生じます。アホな前例は作るべきではありません。

 過去の首相経験者の葬儀(内閣・自民党合同葬など)では各府省や自治体に弔意表明を要請しており、それらよりランクを下げた形になります。

 まさに「名ばかり国葬」です。

 

今からでも内閣・自民党合同葬に!

 今から国葬を撤回することは、確かに恥ずかしいでしょう。しかし、国民からの弔意の表明もろくにない「国葬」を強行することは、もっと恥ずかしいでしょう。国葬当日まで、反対する人々のデモなどが行われそうです。

 参列予定の外国の要人については、内閣・自民党合同葬になったとしても、気持ちのある人は参列してくれるでしょう。取りやめる人がいても、やむを得ません。まだ銃撃のショックの癒えていない警察の要人警護担当部門に、過度の負荷をかけてもいけません。

 

自治体、教委に忖度させるのか?

 弔意表明の協力要請はしないと言われても、自治体、教育委員会は困るでしょう。政府に忖度したい気持ちと、反対する住民等の間で板挟みになってしまいます。

 都道府県知事に参列の案内が来ても対応に困るかもしれません。何か霞が関に用事を作って、ついでに参列したという形をとりたくなる知事もおられるかもしれません。知事ならばそんな用件はたくさんあるでしょうから。

 

 こういうあいまいな姿勢は、地方自治体が非常に迷惑するでしょう。見直すなら一日も早いほうがいいと思います。

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 「ロシヤ、野蛮国・・・」という「しりとり(唄)」をご存じですか?おそらく、日露戦争直後から昭和30年代くらいまで日本国内で広く流布していたものです。私の感触だと、2022年現在で60歳代の人は5割程度、70歳代の人は7割程度、80歳代以上は大半の人が知っているでしょう。50歳代以下は知らない人がほとんどだと思います。地域によってかなり差があると思いますが・・・。

 ネットで「ロシヤ 野蛮国」と検索すると多くのサイトがヒットします。骨格となる共通部分はあるのですが、地域によって無数のバージョンが存在します。

 「陸軍の 乃木さんが 凱旋す スズメ メジロ ロシヤ 野蛮国 クロパトキン(日露戦争時のロシア陸軍の将軍) 金の玉(キンタマ) マカロフ(ロシア海軍の提督) ふんどし しめた 高シャッポ ポンやり 陸軍の・・・」とループして延々と続くのが一つの基本パターンのようです。手まりを突いたりお手玉をしたりしながら口ずさんだようですから、ミスをしない限り延々と続けられなければ困るわけです。

 「凱旋す」の代わりに、「凱旋門 モンシロチョウ チョウゲンボウ 棒で叩くは犬殺し シベリア鉄道長けれど 土瓶の口から吹き出せば バルチック艦隊全滅す スズメ メジロ・・・」と続くバージョンもかなりメジャーだったようです。

 「日本の 乃木さんが」で始まるバージョン、「ポンやり」の後に「李鴻章・・・」と日清戦争に飛ぶパターンもあったようですが、残念ながらその後は私はよく知りません。

 

 野蛮な行為を繰り返しているロシアにピッタリな唄ですが、一方、日露戦争に勝って高揚している当時の日本人の姿が目に浮かびます。この心境が、強国になって高揚している今の中国の人々の心境と重なります。危ない危ない・・・。

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 吉祥寺にある中小の書店に勤める女性書店員(28歳、契約社員)が主人公です。本好きのため、書店員にあこがれて契約社員として就職しましたが、薄給と、店長が軽薄でバカであることに悩まされ、退職も考えています。

 

 本書を読んで、書店の様々な業界事情を垣間見ることができました。未発刊の本のゲラを読んでコメント(書評)を書くことがあること、そのコメントが本の帯などに使われることがあることなどです。主人公は、ある本のコメントを読み、そのコメントを書いた書店員にあこがれてその書店に入社したようです。

 また、版元である出版社(その社員は高給が多い)に対するコンプレックス、後輩の大学生アルバイトがその出版社に正社員として就職したことについての屈折した気持ちなども描かれています。

 「やりがいの搾取」についても描写されています。「激務で薄給でも、賃金の代わりにやりがいにつながる何かを与えておけばスタッフは文句を言わずに働いてくれる」というヤツです。

 それらは楽しく読めたのですが、肝心なところが私にはどうしても理解できません。主人公が、いつもイライラさせられている店長に恋愛感情を抱くことです。店長が、組織運営のためにバカなふりをしてピエロを演じているかのような描写もありますが、それは考えられません。この店長は、正真正銘、軽薄なバカです。

 「女心など理解できないものだ」ということなのかもしれませんが、多少は共感できる部分がなければ・・・。

 私には共感はできませんでした。

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