地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

2023年07月

 7月中旬、マスコミ各社などの全国世論調査の結果が相次いで発表されました。かなりのばらつきがあるものの、どの調査結果も支持率の大幅下落、不支持率の上昇ではおおむね一致しているようです。

 共同通信が7月14日から16日まで実施した世論調査では、支持率は前回の6月調査から6.5ポイント下落して34.3%。不支持率は7.0ポイント増えての48.6%となりました。朝日新聞が7月17日に報じた世論調査では、前回6月調査から5ポイント下落の37%、不支持率は4ポイント上昇の50%でした。産経新聞とFNNが7月15、16日に実施した調査でも、支持率は6月の前回調査から4.8ポイント減の41.3%、不支持率は5.2ポイント増の54.4%でした。

 前回の調査は、G7サミットのゼレンスキー効果などで、一時的、棚ボタ的に支持率が水増しされており、今回はそれがはげ落ちたことに加え、マイナカード問題、原発処理水の海洋放出の問題も影響したようです。

 共同通信の調査では、福島の原発処理水の問題では、政府が説明不足だとする回答が8割を超えています。こんな状態で海外の理解など得られるはずがありません。マイナカードの問題も、総点検では解決しないと考える人が74.7%もいます。延期や撤回を求める回答も76.6%もあったようです。

 岸田政権は、口先だけ「丁寧に説明して理解を得る」などと繰り返していますが、陳謝するだけで説明などほとんどしておらず、それが厳しい数字に表れたのでしょう。

 

 内政での得点を諦めたのか、外国訪問ばかりしています。外交でポイントを稼ぎたいことと、説明を求められる状態から逃げたいということでしょう。
 国民に説明すべきことをろくに説明もせず、また強行突破するのでしょう。もう、うんざりです。

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 SB新書で250ページ足らず、分厚くない読みやすい本ですが、これからの政治、社会の在り方について示唆をいただきました。

 副題は、「選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる」です。ネコというのは、政策の決定などは意識的、無意識的に示される大衆の意思をアルゴリズム、AIで解析して自動化してしまい、政治家はアイドル、または上手くいかなかった場合のサンドバッグの役割だけでいいという意味です。ネコは人々の好感を得るためのアイドル、サンドバッグはゴキブリいう役割分担です。

 読み始めたときは真面目な本ではないのではないかと危惧しましたが、データに立脚し、危機に瀕している民主主義の今後のあり方について説得力のある提言がされています。改革すべき最大のネックは選挙制度とのことで、私も同感です。

 

 裏表紙に本文の一部が抜粋されています。

 『経済と言えば「資本主義」、政治と言えば「民主主義」。勝者を放置して徹底的に勝たせるのがうまい資本主義は、それゆえ格差と敗者も生み出してしまう。生まれてしまった敗者に声を与える仕組みが民主主義だ。二人三脚の片足・民主主義が、しかし重症である。』

 データ分析によれば、21世紀に入ってからの経済成長率は民主的な国ほど低かったようです。既に経済が成熟していた先進国に民主的な国が多いのだから成長率が低いのは当然だと考える人もいるでしょうが、経済発展が同程度の国同士で比較しても民主的な国の方が成長率が低いとのことです。また、20世紀には民主的な国々の方が高い成長率を誇っていたことも事実です。21世紀に何が変わって様々な「民主主義の劣化」が起こったのか?

 民主主義が衆愚政治に陥る危険があることは、それが発祥したギリシャ時代から知られていました。21世紀になり、ネット、SNSが爆発的に普及し、フェイクニュースや一つの意見が爆発的に拡大するようになりました。そのため政治家は、これまで以上に大衆の意向を忖度しなければならなくなりました。自分でも理解できない新たな課題に、なにも理解していない大衆の意見を忖度して施策を決めるのでは、適時適切な施策ができるはずがありません。

 

 現在の選挙制度は、数百年前の技術的な限界から、代表者を選んですべてを託す丸投げの制度です。しかし、今の技術なら、様々な課題に有権者の意見を直接に反映させることも容易です。

 本書では、最終的な政治形態として、意識的・無意識的に表れる有権者の意思を集め、AI、アルゴリズムによって有権者の意向に合う最善の施策を決めていく形を提案しています。

 それを一気に実現するにはハードルが高すぎるので、中間的な形として、被選挙権、選挙権に定年を設けるやり方、平均余命によって一票の重みを加重するやり方、新生児まで選挙権を広げて代理投票を制度化するやり方等も示されています。

 特に日本の政治の問題点として、高齢者ウケする施策に偏った「シルバー民主主義」があげられます。著者も指摘していますが、高齢者がそんなわがままな政策を求めているとは限らず、政治家が高齢者に忖度した結果です。私も高齢者ながら子や孫の将来の苦労を少しでも軽減する政策を求めていますが、私の希望はなかなか叶えてもらえません。

 また、政治家の年金について、将来現れる成果に応じて金額を決める成果報酬も提案されています。たしかに、日本を今のような貧相な国にしてしまった責任者に、年金など支払いたくありません。

 とても示唆に富む本でした。賛否にかかわらず、政治、行政に携わる方は、必読です。

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 岸田内閣や東電は、「夏ごろ」に福島原発の処理水(汚染水?)の海洋放出を開始する方針を表明し続けています。しかし、地元漁業者の理解は全く得られていません。

 政府と東電は2015年、県漁連に「関係者の理解なしにいかなる処分もしない」と文書で約束しており、政府はこれまで何度も「約束は順守する」としています。当時も自民党内閣、安倍政権でした。今の状況で、自民党政権はどうやって約束を順守するつもりなのか、疑念が広がっています。

 私が懸念しているのは、地元のごく一部から同意を取り付け、「関係者の理解を得た」と強弁することです。これまで、政府、東電は、どのようにして理解を得たと判断するか明らかにしないまま、漁業者と議論を重ねてきたようです。地元の意見も完全に一枚岩ということは考えにくいでしょう。大事な点を不明確にしていたのは、最終的に地元の理解のないまま実施を強行する布石だったのかもしれません。

 しかし、それをやったら、自民党の信用はさらに地に落ちるでしょう。

 

 もし、海洋放出が避けられないものだとしたら、なぜあのような約束をしたのでしょう?近年の自民党政権、言葉、約束が軽いことに呆れます。また、専門家によれば、多額の費用さえかければトリチウムを取り除いて放出することも技術的には可能とのことです。

 私や妻が関係していたということになれば、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめると明言し、公文書改ざんを引き起こす原因となった方もいます。この方は、この発言も含めて国会でも嘘、虚偽答弁を重ねたことが公式に認定されています。

 岸田政権も、しょっぱなの国葬問題を手始めに、「説明を尽くして理解を得る」と国民に約束しながら、ろくに説明もしないまま強行した政策、施策がたくさんあります。

 いつから日本人の言葉は、こんなに軽くなってしまったのでしょうか?政界特有の現象でしょうか?
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 7月11日のNHKのネットニュースで、新潟県などは原発事故と自然災害が重なった場合も想定し、国の責任で避難路を整備するよう求める要望書を国に提出する方針を固めたことが報じられました。昨年12月、原発事故が起きた際の住民の避難路になっている新潟県柏崎市の国道で、記録的な大雪によって大規模な車の立往生が発生し、何日も交通がストップしたことを受けたものということです。

 このこと自体は当然のこととも思えますが、原発再稼働についての新潟県知事の姿勢と照らし合わせると。県民に対しても、東電や国に対しても誠実ではないと思います。

 

再稼働についての新潟県のスタンス

 新潟県では、原発の再稼働について、専門家などによる「3つの検証」を行っており、その結論が出てから知事が判断して県民の意思を問うとしています。

 「新潟県知事が原発中立の仮面を脱ぎ捨てた!」 参照願います。

 

 7月中旬現在、新潟県知事は再稼働の可否について意見を示しておらず、県民も意思を示していません。にもかかわらず、こんな再稼働を前提としたような要望を国にするのは変ではないでしょうか?国が県などの要望を受けて対策を講じた場合、この後で新潟県は「再稼働は認めない」と言えるのでしょうか?県民の意思を問う前に外堀を埋めさせているようなものです。

 まず再稼働を認めるかどうか県民の意思を確認したうえで、認めるという結論になった段階でどこまでの安全対策を条件とするのか、検討すべきでしょう。
 少なくとも、要望の中には、「再稼働容認を前提としたものではない」と明記する必要があるでしょう。再稼働しなくても、原子炉がそこにあるだけで事故の可能性があるのですから・・・。

 

そもそも無理筋の要望だ

 要望自体も無理筋です。豪雪時でも周辺住民がスムーズに避難できる態勢など、できるはずがありません。どんな大雪の日でも原発から半径100キロくらいの道路は24時間完全に除雪されていなければなりません。幹線道路や高速道路は、もっと長い区間、完璧な除雪が必要でしょう。

 不可能ではないかもしれませんが、完全に経済的合理性を欠いてしまいます。

 

 県議会やマスコミは、その辺の考え方を県当局に問い質していただきたいものです。

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 7月8日、安倍元総理が襲撃されて亡くなってから1年が経ちました。一周忌法要の様子、襲撃現場に花を手向ける人の様子などが報じられると同時に、安倍派の後継会長が決まっていないことなども報じられています。

 さらに、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)のトップ、韓鶴子総裁が1000人を超える日本人幹部を前にアホな演説をした内部音声、映像がなぜか外部に漏れ、報道されています。その内容は、日本は戦犯国家だから賠償しなければならないだの、自分を救世主と理解できない罪は許さないだの、岸田を呼びつけて教育を受けさせろだの、教団の立場を悪くするだけのアホ丸出しの発言です。

 そんなものが外部に漏れたということは、幹部の中にも見限る人がいるのでしょう。

 

自民党も反省が足りない

 一連の報道を見てると、自民党と旧統一教会には昔から深いつながりがあったようです。1984年には、岸信介元総理が、脱税容疑で起訴されで米連邦刑務所に収監された統一教会の創始者、文鮮明を自由の身にしてほしいという嘆願書をレーガン大統領に送っていたとのことです。日本の元総理が米国大統領に日本人でもない犯罪者の釈放を嘆願するなど、異例中の異例でしょう。どれだけ深い関係にあったのか・・・?

 自民党は、銃撃事件後、所属議員と旧統一教会とのつながりについて調査をし、今後は一切の関係を断つことを宣言し、幕引きを図りました。しかし、その調査は、各議員の自己申告にだけ頼るもので、全く不十分でした。深い関係にあったことを示す映像が残っている細田氏も、直接国民には何の説明もしないまま、衆議院議長の椅子に留まったままです。

 もちろん、岸信介から安倍晋三氏に至る深い関係についても何の説明もありません。これでは、過去をきちんと清算したとは言えないでしょう。

 

なぜ反日団体と右派が

 日ごろ愛国的、国家主義的なことを言っている自民党右派が、なぜあんな反日的な団体と親密な関係にあったのか、不思議です。共産主義を打倒するためなら悪魔とでも手を組むということかとも思いますが、米国大統領に嘆願書を出して釈放を働きかけてやるほどの親密さは不自然すぎます。

 何かもっと、一蓮托生というか、弱みを握られているのか、容易には断ち切れない後ろ暗い関係があったのではないかと疑ってしまいます。票欲しさにこんな反日団体と付き合う連中が、日本という国を愛する心を本当に持っているのか、極めて疑問です。

 

 自民党は、国民が早く忘れてくれることを願っていると思いますが、そうはさせたくありません。今後、解散命令の手続き、山上被告の裁判が動き出せば、この問題が報道される機会も増えるでしょう。

 今後も注目を続けようと思います。

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