地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

2023年08月

 福島原発の「処理水」の海洋放出について、国内外の批判が続いています。中国など、日ごろから理屈に合わないいちゃもんを付けてくる国からばかりなら気にもならないのですが、親日的な国や科学者等からの批判もあるようです。

 

自信があるなら反転攻勢を

 日本政府は、福島の「処理水」が本当に安全だという自信があるのなら、あの処理水が他国の原発からの放流水よりクリーンだというデータ(トリチウム以外のデータもすべて)をもっと公表し、アピールすべきです。さらに、IAEAに各国の原発や再処理施設からの放流水の抜き打ち検査、結果の公表の権限を与えることを国際社会に提案してはいかがでしょうか?

 それに反対する国があれば、その国の原発等から危険な物質が垂れ流されているのではないかという疑惑が生じ、逆に提案している日本の「処理水」の安全性をアピールできます。

 

国際規制のチャンス

 今回の騒動のおかげで、各国の原発や再処理施設から、放射性物質を含む放流水が排出されていることが周知されました。各国の放出を個々に評価すれば環境への影響は無視できる程度かもしれませんが、それらの合計が何百年も続いた場合、大丈夫なのでしょうか?

 私が特に心配なのは、トリチウムなどの半減期の短い放射性物質ではなく、炭素14などの半減期の長い物質です。それらの物質は、一度放出されれば、海の中に半永久的に蓄積され続けるのではないでしょうか?
 今回の騒動、核廃水の国際的な規制の議論を始めるきっかけになることを期待しています。

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 8月24日、福島原発の「処理水」の海洋放出が始まりました。案の定、中国などは強く反発し、日本の水産物の全面禁輸を決めました。それに対する日本政府の対応は、少しお粗末だと思います。

 特にお粗末だと感じたのは、野村農水大臣が25日に閣議後記者会見で語った「大変驚いた。全く想定していなかった」という言葉です。中国がこのくらいのことをやりそうなことは、私ですら予想していましたが・・・。これは、おそらく、政府への批判を少しでも避けるため、中国が想定外の行動をしたことにしてしまいたかったのでしょう。本当に「想定していなかった」とすれば、お粗末すぎます。

 

中国の対応は非科学的なのか

 中国が自国の原発からはるかに有害な汚染水を排出しているとすれば、中国の対応が非科学的であることはもちろんです。岸田首相などが、中国政府に対して強く抗議してみせることは当然です。

 しかし、日本政府はそれらに関してまとまった情報を公表していません。私が特に知りたいのは、トリチウム以外の放射性物質が中国などの原発からどの程度排出されていて、それが福島原発からの処理水と比較してどうなのかというデータです。
 福島の「処理水」からはトリチウム以外の放射性物質はほとんど除去されているといいますが、どの程度残存しているのか?それが中国などで正常運転中の原発からの排水と比較して多いのか少ないのか?そういった情報がなければ、中国政府の対応を非科学的と決めつけるわけにはいきません。
 トリチウムの半減期は12年ほどであり、これが海洋中に蓄積されることなど心配する必要はないと思います。しかし、半減期が約5700年の炭素14や数億年、数十億年の他の放射性物質については、どんなに薄めたとしても海洋中に累積されます。これらについても心配無用というなら根拠を示して説明していただきたいのです。トリチウムにばかり焦点を絞った発表は、世論をミスリードしようとするものなのでしょうか?

仮に中国政府の主張に根拠がないとしても
 仮に中国政府の主張が非科学的で根拠のないものだったとしても、日本が米国と歩調を合わせ、半導体分野などで中国外しに動いている以上、中国とすれば日本を叩く機会をうかがっていたでしょう。今回の海洋放出は、それに口実を与えてしまったわけです。

 中国政府が今のように他国の技術を不法に盗むようなことをし、東シナ海や南シナ海で他国の領土を侵略しようとしている以上、日本は道徳的にも米国に協力すべきです。しかし、その場合、中国が今回のようなことをしてくるリスクを十分計算に入れ、備えなければなりません。
 官民とも、中国と関わることの危険性を認識し、深入りを避けなければなりません。

 政府や東電は、断片的な情報を小出しにするのではなく、国民が理解できるような形でまとまった情報を公表していただきたいものです。


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 2023年8月、ガソリンの価格が高騰しています。8月24日時点では、私の県ではまだ170円台ですが、近県では190円台になっているようです。近く200円台になるという観測も報じられています。今の急騰の直接の原因は、政府が石油元売り業者への補助金を縮小しているためと報じられています。

 

昔も高かったが

 私が初めてマイカー(中古の1,000cc)を買ったのは昭和57年でした。当時のガソリン価格は1ℓ150円ほどで、独身とはいえ手取りが10万円ほどの薄給の身には、かなりの負担でした。その当時、1ドルが230円ほどだったためです。

 その後、円高が進んで、ガソリン価格も下がり続け、ずっと安いガソリンの恩恵を受けてきました。それが急に高くなり、驚いています。

 

安易な補助には賛成できない

 私もまだマイカーを保有しているので、急騰に困ってはいますが、今の異常な暑さ、地球温暖化のことを考えれば、我々は化石燃料の使用を減らさなければなりません。今の便利な生活を多少犠牲にしても、ガソリンの使用を減らすべきです。なるべく公共交通機関を使い、10キロくらいの通勤なら自転車でも可能でしょう。

 国民の生活、産業の在り方を省エネにシフトするためには、ガソリン価格の高止まりも容認すべきであり、石油元売りへの補助で価格を下げることには反対です。このような施策は、ガソリンを多く使う人のメリットが大きく、節約する人のメリットが少なくなり、省エネ努力に水を差すものです。

 それよりも、今の円安を是正すべきでしょう。今の円安は、日本を安売りしてさらに貧しくしています。円安が是正されれば、ガソリン価格もこれ以上高騰することはないでしょう。
 補助金は、石油元売り業界にではなく、本当に生活困難になっている人の支援に使うべきです。

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 福島原発の「処理水」の海洋放出を8月24日に開始することに決定したことが、23日に報じられています。多くの国民の感想は、「やっぱり!」といったところでしょう。

 政府と東電は、2015年に、福島県漁連に対して「関係者の理解なしに、いかなる処分もしない。」と文書で約束していました。当時の首相は安倍氏で、彼は国会でも自らの疑惑に係る問題で何度も嘘の答弁をしたことが認定されていますが、ここでも嘘をついたことになります。

 「政府と東電は約束を守るか?」 参照願います。

 

 安倍氏だけに嘘つきの汚名を着せるのは気の毒です。その後も閣僚らが、「約束は守る」などと嘘の上塗りをしていましたから・・・。さらに放出を決定後も、何の根拠もなく「一定の理解は得られた」などと噓を重ね、恥の上塗りもしています。関係者をさらに怒らせるような弁解ではなく、嘘をついたことへの心からの謝罪をすべきでした。

 

 今となっては、海洋放出は、やむを得ないことなのかもしれません。仮にそうだとしても、なぜあのような無責任な約束をしたのでしょう漁民らの理解を得ることなど極めて困難、ほとんど不可能であることは、始めから容易に予想できたはずです。それにもかかわらず、その時点での立場を少しでも良くするため、できもしない約束をしたのでしょう。安倍氏がもし生きていたら、どう言い訳したか、聞いてみたかった気もします。

 これでは、沖縄の米軍基地について、何の成算もないのに「最低でも県外」などと寝言を言って混乱を招いた鳩山元首相並みです。

 

 こんな有様では、政府や政治家の言葉に対する国民の信頼は低下するばかりです。一度約束したことは命がけで守るような人でなければ、国民の信頼は得られず、痛みを伴う改革などできないでしょう。

 そんな政治家を期待するのは、無いものねだりでしょうか?

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 2023年の全国都道府県の最低賃金が、8月18日に出そろいました。各都道府県の審議会ががんばって、国の中央審議会が示していた各地域ごとの「目安額」を上回る引き上げをしたところが目立つのが、今回の特徴です。

 全国で24県が国の目安額を上回る引き上げをしました。中でも、最低賃金が全国で最低クラスだった県の健闘が目立ちます。これまで最低賃金が最も低かったのは、青森、秋田、愛媛、高知、佐賀、長崎、熊本、宮崎、鹿児島、沖縄の10県で853円でした。これら各県の引き上げ目安額は39円か40円でしたが、いずれもそれを4円以上上回る引き上げを決めています。中でも、佐賀県は、目安額39円を8円も上回る47円の引き上げをし、900円の大台に乗せました。あっぱれを上げたいと思います。

 最も低かったグループに次いで854円だった県の多くも目安額を大幅に超える引き上げを決めた中、目安額どおり39円引き上げて893円にとどめた岩手県が、全国の単独最下位となってしまいました。岩手県は、他県の動向が判明する前に早々に「目安額どおり」と決めてしまったようです。油断があったのでしょう。

 おそらく、来年は岩手県もがんばらざるを得ないでしょう。

 

 各県ががんばった背景には、労働力の獲得競争があるようです。賃金が低くては、若者が都会に出るのを止めることはできません。移住の候補地となるためにも、賃金は高くなくてはいけません。また、全国最低にはなりたくないという気持ちもあったろうと思います。
 今年のこの結果で、最低賃金の引き上げ競争が勃発することは大歓迎です。

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