出勤前にNHKの朝ドラをBSの先行放送で楽しんでいます。現在放送中の「虎に翼」は、戦前に日本で最初の女性弁護士の一人になった人の物語で、先日もこのブログで触れました。楽しみながら法律の復習ができるのではないかと期待していましたが、今日(5月20日(月))の放送分も大学の講義を思い出させてくれました。
「朝ドラで法律の勉強」 参照願います。
今日の放送で思い出したのは、「今様常盤御前判決」です。
「今様常盤御前判決」の概要
女性Aが、歯科医である夫Bが死亡した後、2人の子の養育のため、亡夫の友人だった歯科医Cの妾となった。それに対し、亡夫の父Dは、親権者に「著シキ不行跡」があるときは、裁判所は子の親族又は検察官の請求によって親権の喪失を宣告することができるとする旧民法の規定に基づき、Aの親権喪失を申立てた。
1審、2審ではAが敗訴し、大審院に上告した。その上告理由の中で、Aの代理人弁護士が、平治の乱で夫の源義朝を討たれてまだ幼い今若丸、乙若丸、牛若丸を抱えたまま寡婦となった常盤御前が、子を助けるために夫の敵である平清盛の妾となったという有名な故事を例に、Aの行為が「著シキ不行跡」に当たらないと弁論を展開したことから「今様常盤御前判決」と呼ばれた。
「虎に翼」では
裁判の前提となった事実関係は、ほぼ同じです。朝ドラでも男が歯科医ということだったので、私は「今様常盤御前事件」を思い出しました。あの事件を使ったのは明白です。違いは、ドラマでは大審院ではなく第1審だったことくらいです。ヒロインが弁論の中で「常盤御前」を引き合いに出さなかったので、私は「はて?」と思いました。
判決も同様の結論でしたが、ドラマでは勝訴後にどんでん返しがあって、驚きました。
私が「今様常盤御前判決」を習ったのは、記憶があいまいなのですが、民法の講義ではなく、1年の時に履修した「法学通論」だった気がします。法令は条文どおりに適用するだけのものではないという事例だったのかもしれません。