最近、維新の会は兵庫県知事の悪評など党勢の失墜が続き、大阪府知事も万博の強行などの姿勢から評判を下げていますが、久しぶりに好感を持てる行動が報じられました。
8月26日、府の調査の結果、府内の8割ほどの小売店でコメの品切れが起きているなどとして政府の備蓄米の放出を要請したことです。しかし、27日、坂本農林水産大臣が、「今後順次回復していくものと見込んでいるので、民間流通が基本のコメの需給や価格に影響を与える恐れがあるため、慎重に考えるべきものと考えている。」と否定的な見解を発表しました。この農水相の見解は、大いに疑問です。
コメの消費を減らしてしまう
スーパーなどの小売店でコメの在庫切れが常態化していることは確かです。米生産県である我が家の周辺ですら、コメは入荷するとすぐにちょうど居合わせた客が買ってしまい、一日の大半は品切れ状態です。コメ売り場に積まれているのは、割高のパックご飯だけです。価格も高騰しています。
まさに今が備蓄米を放出すべき時です。何を躊躇しているのでしょう。もうじき新米も出始めるなら、なおのこと備蓄米を出し惜しみする必要などありません。
備蓄米を放出する姿勢を示せば、流通業者も抱えている在庫の値下がりを恐れて出荷を増やすでしょう。
今の状況を放置することによって、コメの需要を減らしてしまいます。現に我が家も、コメが買えないので、麺やパンにシフトしています。
業者の意向を優先か?
今の政府の姿勢は、コメの高値を維持したい、パックご飯を売りたい業界の意向に沿ったものと思わざるを得ません。それが合理的な説明でしょう。やはり、企業・団体献金は諸悪の根源です。
しかし、こんな近視眼的なことをして、コメの需要を輸入麦にシフトさせてしまったら、日本の食糧安全保障上の危機がますます深まります。
備蓄米の放出を決定する手続きに時間がかかるので、今すぐ着手しても備蓄米が店頭に並ぶころには新米も出回っているからという言い訳もあるようです。しかし、そうであれば、機動的な対応ができるように仕組みを変えておくべきでした。それを怠けていたのも政権か農水省でしょう。
まともな政権を待望しています。
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