地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしています。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

2024年10月

 10月27日の総選挙は、予想どおり与党が過半数を大幅に割り込む惨敗に終わりました。自民党内では早くも石破おろしの動きも報じられていますが、大きな流れにはならないようです。

 そもそも惨敗の主な原因は、安倍派を中心とする裏金問題等の「政治とカネの問題」に国民の怒りが沸騰していたことと、岸田政権による諸問題です。これが石破総裁ではなく、裏金議員に担がれた安倍直系のような人物が総裁だったら、もっと惨敗していたろうと思います。旧安倍派の連中が石破総裁を恨むのは、筋違いです。

 石破氏にも責任はないわけではありません。総裁選を勝ち抜くため、及び総選挙に向けた党内融和のために、持論を封印し、裏金問題の再調査も明言せずに、拙速な解散総選挙に打って出てしまったことです。押し切られてしまったのだとしても、責任はあるでしょう。

 また、選挙戦終盤に明らかになった非公認候補者の支部に対する2000万円の支給、党本部の誰があんなバカなことを思いついて実施したのでしょう?その人物もA級戦犯に数えられるべきでしょう。石破総裁も知っていてストップをかけなかったとすれば、責任を免れることはできません。

 結局、今回の与党惨敗のA級戦犯は、旧安倍派の裏金問題(キックバック分の不記載問題)について真相解明もせず、誰も責任を取ろうとしなかった安倍派幹部連中、それを容認するなどの失政を重ねた岸田政権、最後に裏金議員への2千万円の支給を決めたアホということになるでしょう。

 首班指名に至るまで、どんな動きがあるか、見守ろうと思います。

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 道路交通法の改正により、2024年11月から、自転車の「ながらスマホ」の罰則が強化され、また、酒気帯び運転については罰則が新設されます。

 自転車の「ながらスマホ」については、従来から5万円以下の罰金と定められていましたが、これが6か月以下の懲役又は10万円以下の罰金に引き上げられます。また、自転車の飲酒運転については、酩酊状態の「酒酔い運転」だけは処罰の対象でしたが、酒気帯び運転については禁止はされていたものの罰則はありませんでした。それが3年以下の懲役又は50万円以下の罰金が新設されます。さらに、自転車の飲酒運転をするおそれのある者に酒を提供した者や自転車を提供した者に対する罰則も新設されます。

青切符新設は2年以内の予定

 同じ道路交通法改正で、自転車での交通違反に対して、いわゆる「青切符」の導入も定められ、その施行は今後政令で定められることになっていますが、遅くとも2026年5月までには施行されます。

 「ながらスマホ」の罰則強化や酒気帯び運転の罰則新設が2024年11月なのに、青切符の導入が少し遅れるのは、単に準備、周知の問題なのでしょうか?

万一の時はヤバい・・・特に公務員は

 青切符が導入されてから「ながらスマホ」で摘発されれば、行政罰としての「反則金」で済みます。しかし、青切符の制度がなければ、いきなり刑事罰である「罰金」です。前科がついてしまうし、公務員の場合は懲戒処分の対象になるでしょう。

 「速度違反 30キロオーバーと29キロオーバーでは天と地」 参照願います。

 

 おそらく警察は、青切符が導入されてから本格的に摘発に乗り出すと思うので、それまでは取り締まりとかはあまりないような気がします。しかし、万一摘発された場合はヤバいので、自転車に乗る際は気を付けなければなりません。私は既に公務員ではないので失うものはさほど多くはありませんが・・・。
 私は、「ながらスマホ」はしたことがありませんが、実は近所のラーメン店でラーメンを食べながら1杯だけ飲んで自転車で帰ったことは・・・

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 総選挙の終盤になって、自民党本部が、裏金問題で非公認とした候補者が代表を務める党支部にも活動費として2000万円を支給していたことが判明し、各メディアが報じるとともに、野党が一斉に攻撃しています。

 自民党はバカなんでしょうか?わざわざこの時期に、野党に絶好の攻撃材料を与えるとは、まともな知能があるとも思えません。バレないと思ったのでしょうか?

 また、それに対する自民党の弁明もお粗末です。石破首相は、「政党支部に出しているのであって、非公認候補に出しているのではない。報道に誠に憤りを覚える。」と逆切れしてみせているようです。森山幹事長も、「党の組織として党勢拡大のための活動をしていただきたいという趣旨で支給したものです。候補者に支給したものではありません。」とコメントを発表しています。真に受ける国民がいると思っているのでしょうか?裏金議員だから、公認料も裏公認料にしたというブラックジョークでしょうか?

 自民党は公認候補に公認料500万円と活動費1500万円を振り込んでいるとのことです。裏金問題で非公認となった候補が代表を務める党支部にも同額の2000万円では、首相らの弁明は金額的につじつまが合いません。

 自民党本部は、選挙には使わせないなどと言っていますが、選挙期間中の党勢拡大のための活動など、選挙活動そのものです。その支部が、比例区の自民党への投票だけ働きかけ、支部長である候補者への支援活動をしないなど、考えられません。

 石破首相は、こんなバカなことをして、こんなバカな弁明をする人物ではなかったと思います。自民党総裁の椅子に座ると、未知のウイルスの影響か何かで、急激に劣化してしまうのでしょうか?

 この件が、自民党に引導を渡すことになるかもしれません。今日(10月27日)は投開票日。私も朝のうちに投票を済ませました。酒とつまみを用意して、開票速報を楽しもうと思います。

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 2024年10月27日に投開票の総選挙、各党が様々な公約を公表しています。その中には、税(特に消費税)に関するものがかなりあり、腹立たしく思っています。

 あの連中は、消費税の申告作業に携わったことがあるのでしょうか?

 一般に、税に関して制度改正があると、企業等の経理担当者やシステム会社のプログラマー等には、大変な負荷がかかります。システム会社にとっては収益のタネでもあるのでしょうが・・・。

 岸田政権が人気取りのためにやった定額減税が記憶に新しいところですが、景気浮揚の役に立たなかったばかりか、政権の延命の効果すらなかったようで、結局、何の役にも立たない政策のために企業、市町村、税務署の担当者が大騒ぎをさせられました。あれで岸田政権は、多くの人の恨みを買ったでしょう。

 消費税をいじられると、所得税等以上に大変です。2023年10月にスタートした消費税のインボイス制度は、各事業所の経理担当者にとっては所得税等の定額減税以上に大変な負担でした。税率の変更などがあれば、なお大変な作業になります。
 共産党、国民民主党、れいわ、社民などは消費税の減税を掲げています。消費拡大策などにに安易に消費税をいじらないでいただきたいものです。経理担当者の恨みを買いますよ。

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 東京都人事委員会の勧告・報告が10月18日に行われ、各都道府県や政令指定都市等の2024年人事委員会勧告はほぼ出そろったようです。月例給についてはほとんどの(全ての?)人事委員会が人事院勧告と同じ給料表に改定し、2%台後半から3%台のアップ率になっています。

 期末・勤勉手当も人事院勧告と同じく、0.1月分の増で4.6月分としたところがほとんどです。東京都は現行が4.65月で、これにさらに0.2月を増加するという勧告です。東京の事業所の支給実績を反映したものと思われますが、来年はこれが全国に波及することを願っています。
 おそらく、特に揉める要素もないので、各自治体は勧告通りに実施するでしょう。

2024年の勧告は難しい

 2024年の勧告は、民間とバランスさせ、さらに「社会と公務の変化に応じた給与制度」に改めるため、2段式の給料表改定になっています。まず、令和6年4月時点の民間給与にバランスさせるため給料表を改定し、それを4月に遡って適用して、差額も支給します。

 その改定された給料表を令和7年4月にさらに改定(アップデート)します。その新給料表は、旧給料表の3級以上の級について低い号を削除したものです。例えば、3級は、旧3-1から3-4を削り、旧3-5を新3-1にし、旧3-6以降を新3-2以降に繰り上げた表になっています。令和7年3月に旧3-5だった職員は令和7年4月に新3-1に移行するので、その時点での給料アップはありません。

 削除される号給は、普通に昇格している職員には適用されない号(級が上がる場合は直近上位の金額以上の号に格付けされるので、金額の低い号はほとんど使われない。)です。削除される号が適用されている職員は新給料表の当該級の1号が適用されることになり、給料がアップしますが、該当するのは国から出向して課長になった人くらいだと思われます。

 私が現在勤務している民間中小企業は、県の給与制度に準じた制度にしているのですが、この面倒な2段式を採用するかどうか、検討しなければなりません。

兵庫県では

 兵庫県の人事委員会勧告には、通常の給与勧告に加え、「県政の混乱が続いており、県民の信頼回復と職員が自信と誇りを持って職務に邁進できる環境を整える必要」に言及しています。新たな知事の下で、一日も早く安心して仕事ができるようになることを、私も陰ながら願っています。

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