地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

2024年12月

 著者は、いろいろな場で国民に投資などしないよう、投資から早く手を引くよう訴えておられます。本書の副題は「こうしてあなたはババをひく」で、読者に投資に手を出さないよう戒める内容です。

 著者が投資に否定的な理由は、主に2つです。

 まず、投資は基本的にギャンブル、ゼロサムゲームだということです。お金は全体としては増えることはなく、誰かのお金が増えれば誰かのお金が減っている(または借金が増えている)、勝つ人がいれば、それと同じだけ負ける人がいるということです。このお金についての考えは、田内学氏と同様で、本書でもここから引用しています。

 『「きみのお金は誰のため」(田内学)を読んで』 参照願います。

 著者は、かなりのページを割いて投資銀行などが一般人をカモにする金融商品を作り出し、利益を貪っている実態を描写しています。

 2つ目は、今はバブルで既に株価等も膨らんでおり、近いうちに暴落するからということです。自民党政権が「貯蓄から投資へ」などと言って国民を煽り、新NISAなどで投資に駆り立てていますが、バブルが弾けた時に破産者が続出することを危惧しています。

 著者の言われることは理解できる部分も多いのですが、賛成できない部分もあります。

 ピケティーの有名なr>g(資本の収益率は経済成長率より大きい)の理論は著者も肯定していて、本書でも引用しています。また、不公正な競争によって、大きな企業が利益を上げていることにも言及しています。そうであれば、我々庶民が大きな会社(上場企業)の株式を保有し、配当という形で利益の分け前をゲットすることは、悪い戦略とは思えません。一切の投資を否定する必要はないと思います。私は、サラリーマンも投資をすべきだと思い、私自身は30代から株式投資を続けています。

 「新NISAを活用しなければ」 参照願います。

 

 ただ、著者が本書で指摘されている、許容できないほどの格差の拡大、地球環境破壊、少子化などのために「資本主義が終わる」可能性は私も感じています。しかし、私の生きているうちにはそんな事態にならないと思うので、株式保有を続けます。

 また、資本主義が終わった結果、地球環境が守られるなら、その方がいいでしょう。私の多少の損失など、問題になりません。

 「人新世の「資本論」」(斎藤幸平)を読んで  参照願います。

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 政府が検討を進めている在職老齢年金制度の見直しについては、私は、高所得の高齢者を優遇し、格差を拡大することになるので反対しています。あれは、高給で天下りしている官僚OBへのプレゼントだというメディアもあります。

 在職老齢年金制度の見直しは格差を拡大する 参照願います。

 しかし、その格差拡大を緩和するために政府が同時に検討していると報じられた、年金と給与の両方の収入がある高齢者の税負担を見直す検討には、賛成です。ただし、見直しの対象とする収入の範囲は、現役世代の標準以上の年収に絞るべきだと思います。

年金と給与の両方の収入があることの有利さ

 給与収入だけよりも、給与収入と年金収入があるハイブリッド所得のほうが、税金上かなり有利です。

 給与収入はその全額が課税対象になるわけではなく、必要経費相当の「給与所得控除」後の金額(給与所得)が課税対象です。同様に、老齢年金等の収入もその全額が課税対象になるわけではなく、「公的年金等控除」後の金額が雑所得として課税対象になります。

 例えば、給与収入だけで年収400万円の場合と、年金収入が年220万円、給与収入が年180万円で年収400万円の場合を比べてみます。

 給与収入が年400万円だと、給与所得控除額は124万円であり、課税される給与所得は276万円です。

 一方、給与収入が年180万円の場合は給与所得控除額は62万円、年金収入が年220万円では公的年金等控除額が110万円65歳以上)です。給与所得控除と公的年金等控除を合わせると172万円の控除となり、同じ年収400万円でも控除額(所得税のかからない額)が48万円も増えます。

 住民税への影響なども考えると、給与と年金の両方の収入があるほうが可処分所得はかなり増え、有利です。

政府・与党の検討案

 給与所得控除の上限額は年収850万円以上の場合の195万円で、公的年金等控除の上限額は年金の年収が1000万円以上の場合の185万5千円(他の所得が多い場合は別)です。合わせて、380万円ほども課税対象から控除されます。これを見直そうということで、当然だと思います。
 在職老齢年金の見直しは行うべきではありませんが、この控除がダブる場合の額の見直しは行うべきでしょう。

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 韓国の尹大統領が12月3日の夜10時半ころ「非常戒厳」を宣言した事件には驚かされました。言論統制を行って軍を国会に突入までさせ、深夜に国会に集まった国会議員全員の賛成による「戒厳解除要求」を受けて4日午前4時半ころ解除した事件、何だったのでしょう?

 韓国では、軍事政権下においては時々戒厳令が出されていましたが、1987年の民主化後では初めてとのことです。国会は野党が多数を占め、大統領の意向は全く通らなかったことは私も報道で知っていました。今回の戒厳令について、大統領は、「国会が自由民主主義体制の転覆を図っている」「反国家勢力を消し去る」「北朝鮮の主張に従う勢力を撲滅する」等と主張しています。

 しかし、客観的に見て、戒厳令を発令しなければならないほどの緊急事態が生じていたとは思えません。韓国の多くの識者、国民、与党の幹部すら、同じように考えているようです。政治的な自爆行為であり、正気の沙汰とも思えません。


考えられる可能性

 今回の事件については国防相の提案に乗ってしまったと言われていますが、二つの可能性が考えられます。

 一つは、一般人には知らされていない北朝鮮が関与する革命の企みなどの情報があったことです。しかし、それならば、解除したりせずに説明するでしょう。

 もう一つは、韓国に多いと言われている、いわゆる「火病」です。一般的な言葉でいえば、癇癪とかヒステリーでしょうか?野党からいじめられ続けて蓄積した抑圧が爆発してしまった・・・?これが、最もありそうです。
 いずれにしても韓国内の混乱が続きそうで、北朝鮮に付け込まれないよう願っています。また韓国内の精神的安定のための「反日病」が蔓延するなど、日本への影響もありそうです。面倒くさくても、落ち着いて対応しなければなりません。

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 11月21日、日本商工会議所と東京商工会議所が、年金制度改革に関する提言を発表しました。その中で、「年収の壁」問題の本質的な解決を図り、会社員らに扶養されている配偶者など保険料を納める必要がない「第3号被保険者」制度の将来的な廃止に向け「早急に国民の合意を得る努力をすべき」と求めていると報じられています。

 私も以前からこのブログで主張していることで、この提言には大賛成です。また、労働団体の「連合」も同様の意思表明をしています。

 第三号被保険者制度を廃止することは、労働力確保、年金財政の安定に資するとともに、公平でもあります。少子化対策の面からも、かなり以前から共働きで子育てをしている家庭が主流です。

 そうなると疑問なのは、社会的な要請であり、労働者側も使用者側も求めている政策に反対している政治家たちは、誰の利益を代弁しているのかという点です。既得権益を奪われる専業主婦(夫)らの反発が怖いのか、夫が外で働き妻は家を守るという昔ながらの家族像にしがみついているだけなのか・・・?

 同じ現象が、選択的夫婦別姓の問題にもあります。労使双方が求め、国民の過半数も賛成しているのに、執拗に異を唱える「保守派」と呼ばれる政治家たちがいるようです。彼らのせいで、日本は国際的に恥をかき、皇室の問題にまで飛び火してしまいました。

 困った人たちです。

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 11月29日、石破首相が衆参両院の本会議で所信表明演説を行い、その中で自民党派閥裏金事問題受けた政治資金規正法再改正などの政治改革について「年内に結論を示す必要がある」と強調しました。また、与党が過半数割れとなった衆院選結果について、裏金問題や政治資金改革などへの姿勢に対する「国民からの叱責と受け止めた」と総括しましたが、一方、企業・団体献金の禁止には触れませんでした

 政治資金規正法の改正については、政党から党幹部らに支出され、使途が非公開の「政策活動費」の廃止や、政治資金に関する必要な監査を行う第三者機関の設置、政治資金収支報告書を簡単に確認できるデータベースの構築などの議論を進めていくとしましたが、「癒着の温床」と指摘されている企業・団体献金には触れず、廃止する気はないようです。


懲りない自民党

 自民党は、派閥裏金問題というあれほどの不祥事があったにもかかわらず、岸田政権が政治資金規正法の改正を微修正にとどめた結果、国民の怒りを買い、総選挙で大敗しました。国民の多くが求めている企業・団体献金の禁止に踏み込まず、半端な修正しかしなければ、2025年夏の参議院選挙で再び大敗し、今度こそ政権を失う可能性が高い気がします。自民党としては、そのころまでには国民が忘れることを期待しているのでしょうが・・・。

 そもそも企業・団体献金は、政党交付金と引き換えに廃止が約束されていたものです。政党交付金を受けながら、企業・団体献金も受け続けていることは、国民に対する詐欺です。


国民民主党はやはり裏切るのか?

 自民党が企業・団体献金を温存したままの政治資金規正法改正で済ませようとしているのは、国民民主党を抱き込めたからでしょう。他の野党は全て廃止を目指していますが、国民民主党だけは存続することで自民党に同調しそうです。

 これは、国民民主党に一票を投じた有権者に対する裏切りでしょう。総選挙で国民民主党に投票した人は、首相指名の決選投票で「野田佳彦」に投票することまでは期待していなかったかもしれませんが、政治資金改革で企業・団体献金を禁止することは期待していたと思います。
 ありもしない「103万円の壁」に拘るより、金持ち優遇の根源である企業・団体献金の廃止に力を入れていただきたいものです。

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