米国トランプ政権が次々と発信している政策を見ていると、民主主義の失敗を痛感しています。少なくとも長期的に見れば明らかに米国に不利益に働く政策、短期的に見ても米国の利益になるか疑わしく世界には悪影響を及ぼすことが確実な政策が、次々に繰り出されます。発表したもののあまりの評判の悪さに、すぐに軌道修正されたり撤回されたりもします。
あれは、国民がろくに考えずに威勢のいい発言ばかりするポピュリストを選んでしまった結果であり、民主主義の失敗を如実に示すものです。
米国のことを笑っている場合ではありません。日本の政界から聞こえてくるのも、7月の参議院選挙に勝つためにどうするかという話ばかりです。
日本は今、安全保障、食糧安全保障、少子化と人口減少等、様々な問題に長期的な戦略で対応しなければならない時に、目先の選挙に勝つためのことに議論が集中しているような情けない状態です。選挙に勝つためには給付金がいいか減税がいいか議論しているようでは、日本の衰退に歯止めがかけられるはずはありません。
先日読んだある本に、欧米の政治家がプーチンや習近平との駆け引きで負け続けているのは、欧米の政治家は国内での選挙に勝つために能力を使わなければならず、外国との交渉に勝つ能力を磨く暇がないからというようなことが書かれていました。的確な分析で、もちろん日本にも当てはまるでしょう。日本は無策のまま衰退を続けるのでしょうか?
かといってロシアや中国の体制は絶対に嫌だし、民主主義の弊害を取り除く方策を考えなければなりません。
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