地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

2025年05月

 先日、ネットに東京都世田谷区の保坂区長が、ふるさと納税制度を批判されている記事が掲載されていました。私も以前からこのブログでもこの制度を批判し、廃止すべきだと主張していたので、我が意を得たりという気持ちです。

 「ふるさと納税という愚かな政策」 参照願います。

 区長が指摘されているのは、まず「高額所得者を優遇する」制度である点です。自治体に寄付をすれば相当の返礼品が得られ、寄付額から2千円を控除した額が所得税から控除されます。高額な寄付をして豪華な返礼品をたくさんゲットしても、自分の実質的な持ち出しは2千円だけです。この制度の対象になる寄付金額は所得が多いほど高額になり、多くの返礼品をゲットできます。まさに高額所得者を優遇する馬鹿げた制度です。

 区長は、その他に、都市部からの財源流出、流出財源分を地方交付税で補填することになっていること、不交付団体はその補填も受けられないこと等を指摘されています。

 私も同感です。

 そもそも、この制度、「受益と負担の一致」「担税力に応じた負担」という租税の根本原則を逸脱しています。当然、こんな制度に反対した官僚もおられましたが、菅元首相が左遷してしまったようです。

 さらに、徴税費用が非常に割高になっています。行政サービスに使うべき財源が、返礼品になってしまっています。

 区長は、国会での見直し議論を喚起するよう取り組んでおられるとのこと。がんばってください!応援しています。
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 兵庫県の斎藤知事の疑惑を告発した元県民局長の私的情報が漏洩したことについて、県の第三者委員会は5月27日、元県総務部長の井ノ本氏が県議3人に漏えいしたと認める調査結果の報告書を公表しました。報告書では、「知事と片山安孝元副知事の指示で行われた可能性が高い」とも結論付けています。

元総務部長はもう詰んだ

 この報告を受け、県は元総務部長を停職3か月の懲戒処分にすることを決定しました。元総務部長は「知事と元副知事の指示に基づく正当な業務行為」であると主張し、争う姿勢を示しているとのことですが、無理筋でしょう。

 元県民局長の告発は、根も葉もないでっち上げや嘘八百ではなかったことが既に明らかになっており、告発つぶしに正当性はありません知事や副知事から指示はあったとしても、明らかに違法な業務命令で無効であり、従ってはいけなかったのです。元総務部長は、既に詰んでいます。

知事が詰むのも近いか?

 知事は、「処理に関して何か指示をしたことはない」としています。しかし、元総務部長は「そのような文書があることを議員に情報共有しといたら」と指示されたとしており、同席していた幹部職員も同様の証言をしています。片山副知事は「別の職員から知事の指示があったと聞き、議会への根回しを指示した」としています。

 これらの証拠から、第三者委員会が「知事や元副知事の指示」があった可能性が高いと結論付けたのは当然です。
 知事は、側近だった元総務部長を切り捨てて逃げ切りを図っているのでしょう。ますます県庁内に味方がいなくなり、世論調査では県民の支持も離れているようです。知事の座にしがみついても、まともに仕事などできないでしょう。
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 森友文書の改ざんを巡り、改ざんを苦に自殺された元財務省近畿財務局職員の妻が請求して4月に開示された資料に74点の欠落があったことが通し番号から判明していました。森友問題が発覚した2017年に財務省理財局主導で政治家関係者の応接録が廃棄されており、その欠落について財務省は「(その)過程において欠落したと考えられる」と説明しています。

 先日、抜け落ちていたとみられる文書の一部が、NPO法人「情報公開クリアリングハウス」が情報公開請求して開示された資料の中にあったことが分かりました。

「ごめんなさい」で済ませられない

 欠落についての財務省の説明は、私はその通りなのだろうと思います。それは当然、「ごめんなさい」で済ませていい問題ではありません。

 政治家関係の応接録等の廃棄は、財務省理財局の主導で行われたとのことですが、具体的に誰の指示で誰がやったのか、明らかにする必要があります。

 刑法第256条(公用文書等毀棄)では、「公務所の用に供する文書又は電磁的記録を毀棄した者は、三月以上七年以下の懲役に処する。」と定められています。また、国家公務員の懲戒処分の指針にも定めがあります。

 財務省は、早急に指示者や実行者を特定して責任を問わなければなりません。公務員には、職務の中で犯罪が行われたことを知った場合は告発する義務が刑事訴訟法で課されています。この義務違反は犯罪です。財務省は、これ以上罪を犯してはなりません。

明白に違法な業務命令には従ってはならない

 「上司の命令に従っただけ」という言い訳は通用しません。大明白に違法な業務命令はそもそも無効であり、命令された側が判断して、従ってはならないのが行政法の原則です。あのケース、文書の廃棄を指示された職員は、違法な行為だと分からなかったはずはありません。

 このような政治がらみの悲劇を再び起こさせないため、責任を絶対に追及しなければなりません。
 また、抜け道を防ぐため、文書の紛失について保管責任者が罰を受ける仕組みも必要だと思います。
 野党、メディアは、財務省が早急に対応するよう働きかけ、動きが見えなければ告発していただきたいと思います。
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 先週(5/18~5/24)の米国トランプ関係の報道を見ていると、米国内の分断と世界からの孤立を感じます。中国やロシアは喜んでいるでしょう。

 トランプは、中国との関税戦争で敗北を喫し、ウクライナの停戦も今のところ成功しておらず、経済政策も失敗が目立って、焦っているように見えます。その焦りから、岩盤支持層をつなぎとめるために、南アフリカ大統領やハーバード大学に対して理不尽な喧嘩を売ったりしているようです。一連の行動から、イスラエル寄り(ユダヤ寄り)の姿勢に加え、インテリに対する反感白人至上主義がうかがえます。

インテリとの相互反目

 以前の投稿でも指摘したように、一般にインテリは非知性的な人物を軽蔑し、嫌悪します。インテリ側がその感情を隠そうとしても、嫌悪された側は敏感に察知します。そして、非知性的な人たちは、一般にインテリを嫌悪します。

 「もしトラを憂う」  参照願います。

 米国の分断の原因の一つに、インテリ、エリートに対して反感を抱く民衆の存在があると言われています。その反感には理解できる部分もありますが、ハーバード大学は、米国の貴重な資源です。トランプ政権のハーバード大学等に対する迫害は、このかけがえのない米国の資源を毀損するもので、米国にとって大きな損失になるでしょう。

 米国の司法がその役割を適切に果たし、これらの迫害に対してストップをかけることを願っています。

白人至上主義

 5月21日に南アフリカの大統領と会談した際、同国で白人が不当に殺害されているなどと外交儀礼上あり得ない暴言を吐いて侮辱した件、トランプが証拠として提示した写真などが全くフェイクであることが発覚しています。彼はどんな証拠を突き付けられても間違いを認めないでしょうが、国際的に赤っ恥をかかされたという認識はあるでしょう。この件に関しては、国連人権高等弁務官事務所までもが、トランプの主張を不適切だと指摘しています。
 自らの岩盤支持層にアピールするために、これほど国家の不利益を招く行為をあえて行うとは、呆れたものです。
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 世界的に有名な投資家のジム・ロジャーズ氏と、ワタミグループ創業者の渡邉美樹氏が、間近に迫っている世界的な大不況や、それに個人がどう対応すべきか等について対談するという体裁です。日本の将来についての悲観的な見通しも語られています。

 両氏とも、間もなく、早ければ2024年中にも世界的な大恐慌が来ることを確信していると述べられています。その理由は、日米など世界各国が際限なくお金を刷り続けたためということです。これほど通貨を増やしてしまえばインフレになるのは当然で、やがて破綻します。借金を重ねてカネをばらまいた理由は、コロナ禍やポピュリズムです。

 借金の問題について、私は両氏に近い意見ですが、森永卓郎氏らの楽観論もあります。

 「ザイム真理教」(森永卓郎)を読んで

 両著者や私の意見が間違いであればいいのですが・・・。

 大恐慌が来ることについては両氏の意見は一致していますが、そのきっかけやタイミング等の細部は、少し異なっています。渡邉氏は、世界各国は金利を上げて資金の回収に入っているにもかかわらず、日本は金利引き上げもままならない状況で、財政赤字も桁違いに大きいので、日本が引き金になることを危惧しています。それに対して、ロジャーズ氏は、日本がきっかけになる可能性は否定しないものの、もっと小さい国で最初の破綻が生じる可能性が高いと考えています。

日本の衰退

 ロジャーズ氏は、日本の衰退の根本原因は人口減少であることを指摘しています。私も同感します。さらに国の借金の問題については、「とてつもなく大きな痛みを伴なわない限り、借金の問題は解決できない」と言います。

 人口減少と借金のため、円安はさらに続きます。ロジャーズ氏は、「自国の通貨を安くして成功した国を見たことがありません。」と言っています。根本問題を先送りにして、目先の選挙のためにバラマキを続けてきた政治家どものツケを、これから国民が払わされます。

個人の対応策

 国が破綻した場合、円や日本の不動産しか持っていないことは致命的なリスクなので、他の通貨で持てなければなりません。世界恐慌の場合、ドルも安全とは言えないものの、円よりは早く回復しそうです。最も推奨されるのは、金や銀を持つことで、次いで外貨建ての資産です。NISAで海外のインデックスなどの投資信託を購入することも有効なようです。

 読んでいて暗い気持ちになりますが、家族を守るためできるだけの対策は講じようと思います。一介の地方公務員OBにできることは限られますが・・・。
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