地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

2025年12月

 12月18日、総理官邸の幹部が、オフレコの場で記者たちに「日本は核兵器を保有すべきだ」という考えを明らかにし、論争になっています。この幹部は、日本を取り巻く深刻な安全保障環境を根拠に「個人の見解」としてこのように述べたとのことです。

 この発言に対し、公明党などは「驚きと怒りを感じる」等と議論、検討すら認められないような反応を示していますが、そのような反応は思ったほど多くないようです。私も、議論や検討は行うべきだと考えています。中国政府も例によって「深刻な懸念」を表明していますが、「大量の核兵器を保有している奴に言われたくない!」ところです。

 日本は、これまで、唯一の戦争被爆国であることを理由に、核保有の議論をすることすら封じてきました。しかし、議論しないでいれば日本が他国から武力攻撃を受けることはないとは言えません。核保有の議論をするだけで平和主義者ではないような言い方は、言論を封殺する愚かな行為です。日本が他国から武力攻撃を受けないためには、核を保有したほうがいいのか保有しない方がいいのか、冷静に検討することが必要です。ただ、検討が必要になった理由について、米国の核の傘があてにならないなどと言ってしまうと、米国との関係まで悪化しそうなので注意が必要です。

 核を保有している国に対しては、米国でさえ武力攻撃を躊躇するのが現実です。米国のイランへの対応と北朝鮮への対応を比べてみれば一目瞭然です。我々の子や孫が武力攻撃にさらされないためには、日本も核を保有すべきだという意見は、検討する価値があると思います。

 尊敬すべき有識者の中にも、日本は核を保有すべきだと考えている人は少なくありません。これを機に議論が解禁されることを期待しますが、高市政権の観測気球のような気も・・・。

 「核兵器廃絶は現実的か?」  参照願います。

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 12月18日、自民党と国民民主党が、いわゆる「年収の壁」について178万円まで引き上げることを盛り込んだ来年度税制改正について合意したことが報じられました。私は、この「引き上げ」に反対ですが、国民に誤解を与えるような発表の仕方、報道の仕方にも反対です。

そもそも「103万円の壁」など存在しなかった

 例えば、従来、年間給与収入が103万円を超えて104万円になった場合、超えた1万円に対してだけ5%の所得税が課税されました。所得税が500円と翌年に住民税が1000円徴収されるだけで、8500円は手もとに残るのです。全体の104万円に税率を掛けるわけではありません。「壁」などではなく、なだらかなスロープが始まるだけです。

 この1500円の税金が嫌で、8500円の手取り増を諦めて働き控えをするなど、制度を正しく理解していれば、あり得ないでしょう。

 「壁」と呼ぶべき断層が生ずるのは、社会保険の第三号被保険者に該当するかどうかという境界と、アルバイト学生が働きすぎて扶養から外れてしまう境界くらいです。専業主婦家庭だけを不当に優遇する第三号被保険者制度を廃止する等を行えば解決するのに、夫は外で働き妻は家を守るという家族像に固執する連中に気を使って、抜本的解決はしたくないようです。

税は広く徴収するほうがいい

 基礎控除をあまり引き上げることにも反対です。基礎控除は、本来は誰もが同額であるべきですが、そうすると基礎控除を引き上げた場合、高所得者の方が恩恵が大きくなります。それを防ぐには、税制を無駄に複雑化する必要が生じます。

 税を全く負担しない層を拡大することも、社会にとっていいことだとは思えません。所得に応じ、わずかでも負担を求めるべきだと思います。また、報道によると、減税に伴う財源手当てもできていないとのことです。まさに政権維持のための党利党略です。
 国民に正しく理解させようとせず、人気取りのため劇場型政治をやっている政治家や、それに乗せられているメディアに危うさを感じます。
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 高市首相の台湾有事に関する「存立危機事態」発言に関する中国政府の反発が続いています。中国の嫌がらせで観光業などに経済的な被害も生じていますが、日本国内では高市政権に対する高支持率が続いています。おこめ券騒動や衆議院定数削減問題など、失点も多いのですが・・・。

 この高支持率は、中国政府のおかげでしょう。逆効果になりそうな経済対策や選択的夫婦別姓問題など、高市政権の政策は全く支持していない私ですら、中国政府の礼節のない執拗な攻撃を見ていると、高市政権を支持したくなります。

 同様の現象は、2024年1月に行われた台湾の総統選挙でも見られました。中国政府が威圧的な口先介入を繰り返した結果、民主主義を掲げ、中国には隷属しないとして中国政府とは距離を置く立場の民進党の頼清徳氏がかなりの得票差で勝ちました。中国政府の威圧的な言動に、台湾の人々が反発し、こんな連中に統合されたくないと思ったのでしょう。

 高市氏は、中国政府に感謝しているかもしれません。
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 12月14日、静岡県伊東市の田久保前市長の失職に伴う市長選が投開票され、前市議の杉本憲也氏が初当選しました。田久保氏が落選したことに安堵しています。

 15日の朝のニュースで杉本氏が「止まってしまった市政を前に進める。」との当選の弁で決意を語っておられました。まさにそれを期待しています。

 候補者9人のうち、田久保氏は次点にも届かない3番目、当選した杉本氏の3分の1ほどの得票でした。反田久保の候補者が乱立したため心配していましたが、伊東市民の田久保氏に対する怒りは大きいようです。

 田久保氏が高卒であることは全く問題ありません。選挙関係の公的な届けでなければ、学歴詐称もさほど大きな問題ではないと私は考えています。ただ、詐称を指摘された後に誤魔化そうとしたこと、バレた後も到底信じることができない馬鹿げた弁明を繰り返していた太々しい態度は、誠意のかけらもない許しがたいものだと感じています。市長たる資格などありません。
 田久保氏が再選されれば、彼女の在任中は伊東市の混乱と停滞が続くところでした。伊東市は、とりあえず最悪の事態は避けられました。新市長のことは全く存じ上げていませんが、まともな人物であることを期待しています。
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 毎日のニュースを理解し、自分なりの考えをもって世の中を眺めるためには、毎年これを読むことは必須だと思っています。

 今回のは、冒頭に特に重要な論点・争点として、「世界は同時戦争を防げるか」「AIエージェントが雇用を直撃」「「令和の米騒動」常態化のリスク」の3つが掲げられています。それに続き、「日本はどうなる」という章に7つ、「企業はどうなる」の章に6つ、「世界はどうなる」の章に6つ、全部で22の論点で2026年度の予測が示されています。日経新聞だけあって金融・経済面の説明が充実しているようです。

 いくつもの論点でAIの光と影が語られています。AIがますます発達して便利になることは間違いないでしょうが、困った事態も生じています。ある実験では、新しいバージョンへの更新を察知したAIモデルが密かに自分のコードを新システムに埋め込み、自己保存を図ったことが確認されたそうです。また、ゲームで負けそうになったAIモデルが、勝つためにルールを無視してコンピュータをハッキングしたケースもあるとのこと・・・。まるで人間のような感情を持っているようです。

 AIが学習したことによる著作権侵害の訴訟も頻発し、また、雇用への影響も懸念されているようです。

 国際関係では、中国が、民主主義や人権、国際ルール等の西側が主導してきた国際秩序、ルールを薄め、力関係で物事を決めていく中国流のルールに染め替えようとしています。それを米国を中心とした西側諸国が阻止しなければ平和は守られないわけですが、うまくいっていません。西側諸国と中ロがグローバルサウスを自陣営に引き入れようと躍起になっているのに、トランプ大統領がサウスを中ロ側に押しやるようなことばかりやらかしています。インドを怒らせたり南アフリカを怒らせたり・・・。
 日本が失われた30年から脱却できるかも焦点です。しかし、賃上げも不十分なままで、国際的な人材獲得競争にも負けていて、楽観できません。円の価値を高めなければならない時に、政治はバラマキに走って円安を招いています。2026年も、なかなか明るい未来を想像することは難しそうです。
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