地方自治日記

地方自治に誠実に取り組んできた県職員OBです。県の市町村課に長く在職したほか、出納局、人事委員会などのいわゆる総務畑が長く、自治制度等を専門分野としてきました。県を退職後も、時々、市町村職員などの研修で、自治制度、公務員制度、文書事務などの講義もしていました。 単に前年どおりに仕事をすることが嫌いで、様々な改革・改善に取り組んできました。各自治体の公務員の皆様には、ぜひ法令を正しく合理的に解釈し、可能な限り効率的、効果的な行政運営をしていただきたいと願っています。

2026年01月

 2016年に日本語版が発刊され、話題になったので読みたかったのですが、忙しさにかまけ、ようやく読むことができました。ハードカバーで上下2巻、各260頁ほどですが、読みやすく感じました。

 「全史」といっても各民族、国の歴史を詳述しているわけではなく、取るに足りない動物であったホモ・サピエンスが、なぜ食物連鎖の頂点に立ち、地球を支配するに至ったかを一般論で解説しています。歴史上の個々の出来事は、その事例という扱いです。

 第1部「認知革命」、第2部「農業革命」、第3部「人類の統一」、第4部「科学革命」の4部で構成され、その中に20の章があります。

 ホモ・サピエンスだけが、その場にないもの、虚構を語る能力を身につけたました。それが「認知革命」で、それにより多数が協力して敵に立ち向かうことができるようになりました。それがネアンデールタール人、デニソワ人などではなく、ホモ・サピエンスが生き残って地球を支配するに至った理由とされています。

 農業が始まって、人が暮らす集団は次第に大きくなり、統合されていきます。その統合のために、宗教や貨幣が大きな役割を果たしました。

 「科学革命」は聞き慣れない言葉ですが、西暦1500年ころ起こったとされています。蒸気機関等による産業革命が英国で始まったのは18世紀後半ですから、それより250年ほど前です。そのころまでは、人類は、自分たちがまだ知らないことが膨大にあることを知らなかったようです。そのころから西洋では、科学、医学等の研究や未知の海への探検等が盛んに行われ、それに出資する仕組みもできて、アメリカ大陸、オーストラリア大陸、アジア、アフリカ等の植民地が拡大していきます。産業革命により、それに拍車がかかります。

 本書が執筆されたのは2014年ころまでで、そのためもあってか、世界は平和に向かい、グローバル化が進むと一応は推測されています。ただし、著者自身も確信が持てないようで、「私たちは天国と地獄の両方の入り口に立ち、一方の玄関口と他方の控えの間とを落ち着きなく行き来している。」「私たちがどこに行きつくかについて、歴史はまだ心を決めかねており、さまざまな偶然が重なれば、私たちはまだどちらの方向にも突き進んでいきうるのだ。」と述べられています。ロシアのウクライナ侵略、トランプ政権の政策等を経験した今、著者はどう考えておられるでしょう?

 人類の未来を考えるうえで、とても参考になりました。
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 急に衆議院解散が決定的になったことが引き鉄になったのか、突然、立憲民主党と公明党が新党を結成することで1月15日に合意しました。これも急な話で、驚きました。当面、新党には両党の衆議院議員だけ参加し、参議院議員や地方議員は存続する旧党に残るとのことです。

 最初にニュースに接して、公明党の名前が消えるのかと思った時、私の中学校時代の社会科の授業で聞いた話を思い出しました。

中学校の社会科の先生から聞いた話

 私が中学3年生の時(1970年)の社会科の授業で、選挙制度を教わる中で、当時行われていた「明るく正しい選挙推進運動」(現在の「明るい選挙推進運動」)の話になりました。戦後の選挙で買収などの違反が横行したことから始まった国民運動ですが、これは元々は「公明選挙運動」と言っていたということです。

 それが、公明党という名前の政党ができてしまったため、まるで公明党の選挙運動のようになってしまい、名前を公募して「明るく正しい選挙」(略称:明正選挙)に変更したそうです。

 今、インターネットで調べてみると、「公明選挙推進運動」が始まったのが1952年、公明党が国政政党として発足したのが1964年、「明るく正しい選挙」に名称変更したのが1965年、さらに1974年には「明るい選挙」に変わっています。「明るく正しい選挙」では長すぎ、「明正選挙」では聞いても分かりにくいからでしょう。
 公明党という名前はしばらく残りそうですが、久しぶりに中学時代の恩師を思い出しました。
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 解散風が吹き始めたと思っていたら、あっという間に1月14日には解散が決定事項になってしまいました。12月の記者会見の際は、解散について「考えている暇もない」と述べていたのを豹変させました。

 また、1月23日召集予定の通常国会冒頭に解散するようで、当然、新年度予算の年度内成立は不可能になります。政権発足からろくに実績もないので、国民に信を問うような材料もありません。国民生活を考えれば、この物価高で苦しんでいる中、しかも厳冬の真冬に総選挙を構えるなど、とんでもないことです。

 支持率が高いうちに総選挙をやってしまおうという「党利党略」の解散だとする意見が、野党だけでなくメディア、有識者の主流です。私も同感です。首相個人にカネの問題が出始めているのを振り切るための「個利個略」だという人もいます。また、裏金で落選中の前議員らから早期解散の要望も強いようです。

 どう考えても、国民を馬鹿にしています。これで政権の思惑通り、まんまと自民党に投票する人は、よほど人がいいのでしょう。

 急な解散で、選挙事務を行う自治体職員の皆さまに同情しています。私は、選挙を専門とする係には在職したことはありませんが、通算10年間、県の市町村担当課で選挙の時だけ選挙関係の事務も行う併任辞令を受けていました。1993年(平成5年)、自民党の一部議員が造反したため宮沢内閣に対する不信任案が可決されるという珍事があり、急に解散・総選挙になったことがあります。私はその時、選挙公報を印刷して市町村選管に届ける事務の総括担当になり、大変だった記憶があります。
 自治体職員にとっては、予算の遅れも含めて本当に迷惑な話です。多額の税金を無駄遣いされる一般の国民にとっても・・・。
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 高市総理の台湾問題に関する「存立危機事態」発言、中国は経済不振による国民の不満を外に向けるため、ますます強硬な姿勢を示しています。レアアースの日本に対する輸出中止にも踏み切りました。長期的には世界各国との協力で中国に過度に依存しない体制の構築が進むでしょうが、少なくとも短期的には日本経済に深刻な打撃になりそうです。

 あの発言、もっと曖昧にし続けておくべきものを、不用意に少し具体的にしてしまったのは、明らかに失敗でした。官僚が書いた従来どおりの答弁を繰り返し続けなければならなかったのに、自分の言葉で答えようなどと余計な色気を出してしまいました。

撤回も悩ましい

 今となっては解決は困難で、かなり時間がかかってしまう気がします。あの発言を撤回すれば、右派層を中心とする今の高支持率が急落するでしょう。また、撤回して元のあいまいな状態に戻るならいいのですが、ここで撤回すると台湾有事に日本は手を出さないというメッセージになってしまいそうです。米国トランプが台湾を見捨てるという見方もあり、習近平の台湾への武力侵攻のハードルを大きく引き下げてしまいます。
 1月10日、高市総理が衆議院解散の検討を党関係者に伝えたことが報じられ、次の国会で予算審議もしないうちに解散する雰囲気になってきました。この総選挙で自民党が大敗し、政権交代が起これば、問題がうやむやになって元のあいまいな状態に戻せるかもしれません。
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 2026年の正月、自宅でピーという電子音が断続的に鳴りました。何が鳴っているのか探したところ、寝室の天井に設置してある火災警報器(煙感知タイプ)が電池切れを知らせていました。
 

平成22年に設置した

 天井から取り外してみたら、脇に小さく「平成22年4月設置」と私の字で書いてあり、思い出しました。

 あの少し前、各住宅に火災警報器の設置が義務付ける法改正があり、その施行時期は市町村の条例に委ねられ、私の住む市ではそのころ施行されました。しかし設置がなかなか進まなかったため、県では県職員に率先して設置させることにし、職員に設置したかどうかを報告までさせました。

 私もその時、ホームセンターで購入してきて自宅に3つ設置しました。当時は管理職で、部下に設置を促す立場上、自分でも設置したわけです。3年ほど前、階段の天井に設置したものが電池切れになって、電池交換したことも思い出しました。

あれから16年か!

 電池の寿命は約10年ということでしたが一つは13年、一つは16年近くももったことになります。日本製品は優秀です。

 この16年、いろいろなことがありました。父を送り、県を定年退職してその後3つの職場を渡り歩き、実家を処分し、息子が就職し、孫が二人でき・・・。
 警報器は、その16ずっと我が家を見守り続け、電池の寿命が尽きることを知らせてくれました。その健気さに柄にもなく感傷的な気持ちになり、過ぎた日々を思い出しました。同じころに設置した県庁の同僚たちの家でも・・・。
 この次、警報器が電池切れを知らせるのは12~16年後でしょう。私は生きているでしょうか?誰が電池交換をしてくれるのでしょう?空き家で誰も気づいてくれなかったら可哀そうだな・・・。
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