著者もまえがきの中で、「日本人優越論」を唱えようとしているのではないと断っていますが、日本はまだ豊かで、住みやすい国です。特に高齢者にとっては、病気になっても公的医療保険の高額療養費制度のおかげで高度医療が無理のない自己負担で受けられます。介護保険制度も整っていて、介護が必要な状態になっても支援が用意されています。
私も、今の高齢者はとても恵まれていると思います。各地に図書館があり、アマゾンプライムなどの配信サービスや無料のネットゲームを使えば、昔の年寄りのように退屈せずに過ごせそうです。著者も、「日本には『自分が本当に幸せだ』と感じることのできる条件が、すべて揃っている。特に定年後の人たちには・・・」と述べられています。
第一章「定年後のマインド「リセット」」では、過去の華々しい「自分像」と決別、活躍していた過去に固執しないことが説かれています。当然のことですが、なかなかそれができない人もいます。
この種の老後の生活についての本と同様、「おカネ」「交友関係」「仕事」等についても一通り触れられていますが、「定年後の勉強」関する記述がこの著者らしく、私にとっては最も参考になります。しかし、卒業論文の続編を手がける気持ちにはとてもなれません。
教養みがきに、高校の教科書の復習が推奨されています。やはり山川出版社の「もう一度読む山川倫理」、同世界史、同地理などのシリーズが役に立つようです。
本書を読んで、これから読みたい本がまた増えてしまいました。
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