萩生田文部科学大臣が、大学入学共通テストで導入予定の英語の民間試験について、「身の丈に合わせてがんばってもらえれば」などと発言し、野党などから批判を浴び、撤回、謝罪を余儀なくされました。
私は、最初テレビニュースで断片的に聞いた時、なぜ「身の丈に合わせてがんばって」が非難されなければならないのか疑問に思いました。でも、ネットで詳細、経緯を調べてみたら、やはりアウトだと思いました。
あの方は、英語の民間試験について「裕福な家庭の子どもが回数を受けてウォーミングアップできるというようなことがあるかもしれないが、自分の身の丈に合わせて2回をきちんと選んでがんばってもらえば」などと述べているようです。大きな問題があることを承知していながら強行しようという姿勢は、批判されなければなりません。
「身の丈」にあった生活
私を含め、日本人の多くは、身の丈に合わせてがんばることを美徳と考えます。逆に、収入が少ないのに子供をインターナショナルスクールに通わせたり、さほど成績優秀でもないのに学費の高い私立大学に進学したり、アルバイトの状態なのに高貴なお姫様に求婚するような、身の丈に合わない行為を嫌います。置かれた状態で身の丈に合わせて地道に努力し、這い上がることが日本人の美意識に合うのです。
しかし、新たに格差を拡大させるようなことをしようとする側が、「身の丈に合わせてがんばれ」などということは、傲慢、無責任の極みです。
民間試験
私も、英検とTOEICは何度か受けています。TOEICは今回の大学入試の対象を辞退したとのことですが、コツをつかみ、慣れれば、英語の実力を付けなくても100点くらいは簡単にアップできます。現時点で対象になっているのはTOEICを除く6団体のようですが、どの民間試験にも多かれ少なかれそういう問題点はあるでしょう。現に、受験生向けの「対策講座」などを開催している団体もあるようです。
従来の統一試験、各大学の個別試験のほうが、ずっとましです。なぜ民間試験を導入しようなどいうことになったか疑問です。
入試制度
大学の多い大都市に住んでいるか地方に住んでいるか、保護者に経済力が有るかどうかによって、大学入試に有利不利があることは、昔からです。これを入試制度だけで解消することなど不可能でしょう。
しかし、新たに格差を拡大させるようなことをしてはいけません。
萩生田大臣は、資質の問題は別としてこれまでの経緯から、文部科学大臣には任命してはいけない人だと思っていました。
今回のことで、資質の問題でも大臣に不向きだと分かりました。
萩生田大臣の功績
私は、大学入試制度改革に特に関心がなく、この問題も詳しく知らなかったのですが、今回のことで知ることができました。また、今朝(11月1日)の報道では、文科省が民間試験導入の延期を決めたとのことです。その点は、見直しのきっかけを作ってくれた萩生田大臣の功績として称えられるべきでしょう。
延期ではなく、中止になるよう、注目しています。これ以上受験生や民間団体を混乱させてはいけません。
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