3年ほど前に新聞のベストセラーのランキングに載っていて、読みたい本のリストに記録しておいたのですが、ようやく読むことができました。
本書は、いろいろな国のことわざ、いろいろな人の言葉の中から、サラリーマンの処世訓的なものを集め、ユーモアを交えて紹介したものです。肩ひじ張った真面目な本ではありません。だから相反する言葉も並べられています。
「多忙な蜜蜂には悲しむ暇がない」(ブレーク)
「人間が幸福であるために避くべからざる条件は勤労である」(トルストイ)
「午後5時にひけますね。それからあとの生活に情熱をこめられる人が、いいサラリーマンだと思うのです。」(中村武志)
本書は、昭和30年、著者がまだ産経新聞の記者をされていて、司馬遼太郎というペンネームもなかったころ、本名の福田定一の名で、「名言随筆サラリーマン ユーモア新論語」と題して刊行されたものです。それを司馬氏の死後、氏の考えを知るための貴重な資料として、題名を新しくして復刊したとのことです。
停年(定年)が「社会的な死」とされ、「死は、自然死だけでも荷厄介なのに、その手前に社会死まで用意されている・・・」との描写があります。ベースが昭和30年ころの社会なので、現代とはだいぶ世相が異なりますが、定年についての感じ方は、人それぞれなのでしょう。私は、待ち遠しい気持ちでしたが・・・。
それでも楽しく読むことができました。
本書の第一部が、サラリーマンの処世に関する言葉の紹介、第二部は、著者が駆け出しの新聞記者だったころの体験談が収められています。第二部も、なかなか興味深い話でした。
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