映画館へ行ってアニメを観る機会を逃がしていたので、2021年1月3日の夜に地上波で初めて放送されたものを録画して楽しみました。その直後に、小説版も読んでみました。
アニメの小説版には二つのタイプがあります。アニメにはないエピソードがたくさん付け加えられているタイプと、ほぼアニメを再現しているタイプです。この作品は、後者でした。アニメをほぼそのまま文章にしてあるのですが、それでも、アニメを観ただけでは絶対に気づかなかった細部に気づきました。
晴れ男、晴れ女、雨乞いの祈祷などの日本の民間伝承を下敷きに、天気を晴れさせる超能力を持つに至った少女と主人公の家出少年の冒険と、その二人を取り巻く大人たち、子供たちの葛藤を描く物語です。社会(警察など)が主人公たちを追い込む中、味方になってくれた大人たちは、時には身を挺して主人公を守ります。
天気を変える力を使った代償は、人柱となって消え去ることです。異常気象で雨続きとなった世を救うため、人柱になって消滅してしまいそうになったヒロインの少女を、主人公の少年が天上から救い出します。
アニメでは気づかなかったのですが、小説版を読んでいて、主人公がヒロインの誕生日のお祝いに指輪を買う場面で、「あれっ?」と思いました。
会計を済ませた後、品物を手渡してくれた優しそうな店員さんに、主人公はおずおずと「あの・・・、こういうのって、もらって嬉しいと思いますか?」と尋ねます。
店員さんは少し驚きながらも、友達のような口調になって、「君、ここで3時間も迷っていたもの。私だったら、すごく嬉しいと思う。きっと大丈夫、喜んでくれますよ!」
『「がんばってくださいね」と最後に優しく微笑まれ、ネームプレートの「宮水」という文字を見ながら、僕は深く頭を下げた。』
この「宮水」という名前を見て、「君の名は。」のヒロインの三葉がこんな姓じゃなかったかと思い出しました。アニメの録画でその場面をもう一度再生してみたら、店員さんのネームプレートに「MIYAMIZU」とありました。わずか1秒ほどの場面です。
「こんな仕掛けがあったのか」と驚きました。
後でネットで調べてみたら、この物語の中に、前作「君の名は。」の登場人物が何人も登場しているようです。また、マニアの間では有名な話のようでした。
私は、アニメを観たときは何も気づかず、小説版を読んでいて、三葉だけ気づいたのですが、他にも、「君の名は。」のヒーローの瀧(タキ)、三葉の親友で三葉を助けて活躍したテッシー(勅使河原)とサヤちんのカップル、四葉(三葉の妹)まで登場していたようです。私は、アニメでは全然気づかず、小説版で三葉に気づいただけでした。
こんな仕掛けがあろうとは!
新海作品のもう一つの楽しみ方を知りました。
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