平成30年度税制改正により、大法人が行う令和2年4月1日以後に開始する事業年度の法人税、法人住民税、法人事業税などの申告は、電子申告により提出しなければならないこととされました。対象となる「大法人」とは、事業年度開始の時において資本金の額又は出資金の額が1億円を超える法人などです。
かなり強引だ
資本金1億超というと有名な大企業ばかりでなく、従業員数が20人程度以下の会社でも該当する例もあり、全国で3万社ほどもあるようです。
国税庁のホームページのQ&Aでは、「電子申告の義務化は、申告方法をe-Taxに限定するもので、書面による申告書の提出は認められません。このため、電子申告の義務化の対象となる法人が、e-Taxにより法定申告期限までに申告書を提出せず、書面により提出した場合、その申告書は無効なものとして取り扱われることとなり、無申告加算税の対象となりますので、ご注意ください。」という恐ろしい警告まであります。
この強引、乱暴なやり方の背景には、大企業がなかなか電子申告への切り替えを行わず、税務署が申告書チェックの効率化を進められなかったいら立ちがあったようです。
6月末は大丈夫か
多くの企業は3月末が決算期です。その法人税等の申告期限は6月末です。2020年度の中間申告で電子申告を一応経験した企業も多いでしょうが、本決算の申告は提出すべき帳票が膨大で、ずっと複雑です。中間申告は経理事務所だけで電子申告できたでしょうが、本申告は企業自身が電子申告せざるを得ないことも多いと思います。また、中間申告義務のなかった法人もあったでしょう。
対象企業の経理に従事している知人によると、国税局の法人税の電子申告システムはまだ不完全で不便な点が多く、苦労している企業が多いようです。さらに、ヘルプデスクも電話がつながりにくい上、あまり行き届いた回答は期待できないようです。
6月下旬に株主総会があり、総会後、各企業が一斉に電子申告を試みたときに、混乱しないか心配です。
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