誰もが実感していると思いますが、日本の社会も経済的格差が拡大し続けています。

 日本の社会では、人口が減少して日本経済が相対的に沈み、貧困層が増大を続ける中で、100万ドル以上の資産を有する富裕層も増え続けています。富裕層は資産をますます増加させ、格差拡大が続いています。

 

 著者は、経営コンサルタント、経営者ですが、「33歳で資産3億円をつくった私の方法」などの数々の著作のある個人投資家でもあります。

 本書では、日本の社会にあるお金、金儲けなどに対する思い込み、常識が真実ではないことを指摘し、そんな常識にとらわれずに行動することを勧めています。

 日本では、受験勉強などに膨大な時間と労力を費やすのに、投資の仕方については学校で何も教えてくれません。それどころか、お金を儲けようとすることは卑しいことだと考えるような風潮までありました。今はだいぶ変わったとは思いますが・・・。

 

「額に汗して働くことこそ尊い」

 この旧来の価値観は、技術が未熟で労働集約型の生産がほとんどだった時代のものです。今は当然、額に汗して働かなくても、社会の役に立ち、自分も稼ぐことが可能な社会です。

 このような考え方が根強く残っているのは、不労所得を得ている人への妬みがあるのでしょう。不労所得がいいものだと認めてしまうと、それを得ていない自分を否定することになるので、自尊心を保つためにそう思い続けている・・・。

 新富裕層では、勤労収入だけなのは無能の証と考える人が多いようです。

 

日本の財政破綻論と大丈夫論

 日本は近いうちに財政的に破綻すると主張する人々もいれば、日本は絶対に財政破綻などせず大丈夫だと主張する人々もいます。

 著者の意見は、何が起こるか分からない、何が起こってもおかしくない時代だということです。つまり私たちには、財政破綻への備えが必要なのと同程度に、「何も起こらない」場合への備えも必要だということです。つまり、二元論に陥らず、他人の意見を丸呑みせず、自分の頭で考えて、最悪の場合でも切り抜けられるように備えなければならないということです。

 説得力があり、非常に現実的な対応で、私も大賛成です。

 

 本書では、ここで取り上げたことのほか、株式、投資信託、FX、不動産投資、持ち家か賃貸かなどに関して言われている「常識」にも言及し、新たな考え方を提示しています。

 給与収入だけに頼ることは安全とは言えません。他の収入の途も模索しておくことが安全です。

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