8月10日、国家公務員の2021年度の給与改定について、人事院が勧告・報告しました。
賞与(期末・勤勉手当)は0.15月分引き下げて4.30月分とし、月例給は据え置きとするものです。賞与は、昨年の0.05月分の引き下げに続き、2年連続のマイナスです。月例給の据え置きも、2年連続です。
賞与の引き下げ幅が昨年の3倍だが
賞与については昨年が0.05月分の引き下げだったのに対し、今年は0.15月分と昨年の3倍の引き下げ幅です。これは、必ずしも1年前よりさらに景気が悪化していることを示すものではなく、制度、時期の影響です。
人事院と全国都道府県等の人事委員会が協力して行う民間給与実態調査は、例年5、6月ころ行われますが、賞与の調査対象は、前年の8月からその年の7月までに民間企業で支払われた(支払われる予定の)ものです。それをその年の6月、12月支給の公務員の期末・勤勉手当と均衡させるのです。
昨年の賞与の引き下げが0.05月分と小幅だったのは、調査対象が2019年8月から2020年7月までに民間で支給された賞与だったためです。民間の2020年6、7月の賞与は新型コロナの影響で激減していましたが、2019年末の民間賞与は好調だったので、合算した結果、小幅な下落にとどまったものです。
今年の調査対象は、2020年8月から2021年7月までの民間賞与です。2020年末、2021年夏の民間の状況を反映した結果が、0.15月分の引き下げです。
勤勉手当は削減せず
公務員の賞与は、期末手当と勤勉手当に分けられます。勤勉手当には「成績率」が算入され、つまり、人事評価に基づく能力評価、実績評価の結果が反映されます。
あまり大きくは報じられていませんが、昨年の0.05月分も今年の0.15月分も、期末手当だけが削減され、勤勉手当は削減されていません。人事院は、「民間の支給状況等を踏まえ」と説明していますが、要は、一律の支給から能力・実績に応じてメリハリをつけた支給にシフトしているということでしょう。
上司による人事評価が、個々の職員の給与に影響する度合いが増しています。
不妊治療休暇の新設も
「報告」の中には、不妊治療休暇の新設も盛り込まれました。趣旨には大賛成なのですが、職員が羞恥心から休暇所得を躊躇することのないような制度設計を期待しています。生理休暇なども取得する人は少ないので、同じようなことにならないか心配です。
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