10月27日、安倍政権が新型コロナウイルス対策として国民や施設に配布した「アベノマスク」約8200万枚、115億円相当が、今年3月時点で配布されずに倉庫に保管されたままであることが判明しました。会計検査院の調査で発覚したようです。
これは、調達量の3割にも上り、保管料も今年3月時点で約6億円に上っているとのこと、あきれたものです。
官房副長官は記者会見で、配布事業に関して「急増していたマスク需要の抑制の観点からも有効と考えて実施をした。当時の状況においては適切だった。」と強調しているとのこと。もっと反省していただかなければ困ります。反省がなければ、また同じような無駄遣いを繰り返すことになります。
何が悪かったか?
私は、不織布マスクが品薄で切羽詰まった状態において、布マスクを配布しようとしたこと自体は、それほどアホなこととは思っていません。一定の合理性はあると思います。しかし、計画がずさん過ぎました。
第一に、アベノマスクは普通の大人が着けるには小さすぎました。女性タレントが着用した写真をインスタなどに投稿し、小顔アピールをすることが流行したほどです。当時市販されていたガーゼマスクの多くがあのサイズだったとしても、せっかく大量に製造するのですから、適切なサイズで発注すべきでした。
第二に、洗濯して繰り返し使用する布マスクを一般家庭に配布するのはいいのですが、医療施設や福祉施設ではどうかと思います。他人が着けたものを、洗濯したとしても着ける気にはなれないでしょうから、個人管理にせざるを得ません。面倒すぎます。
施設などからあまり配布の希望がなかったのも、当たり前です。
第三に、発表のタイミングの悪さ等から、イメージが悪くなりました。国民が給付金等を期待していた時に、マスク2枚配布を首相が発表して国民を失望させた間の悪さから、アベノマスク、アホノマスクなどと酷評され、着用するのが恥ずかしいような雰囲気になってしまいました。
第四に、発注の失敗です。不透明な発注で、「なぜこの業者に?」と疑問に思うような発注で、案の定、初期のころは粗悪品がたくさん発覚しました。
これらの結果、調達量の3割も余るような結果になってしまったわけです。
総選挙の終盤に、野党に格好の攻撃材料を与えてしまいました。自民党としても、大いに反省し、責任を追及すべきでしょう。
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