2020年あたりから、税務を始めとして企業の仕事の仕方に変革を迫ることが相次いでいて、特に中小企業では対応に困り果てているようです。
「大法人」については令和2年4月1日以後に開始する事業年度の法人税、法人住民税、法人事業税などの申告を、電子申告により提出しなければならないこととされました。「大法人」とは、事業年度開始の時において資本金の額又は出資金の額が1億円を超える法人などです。資本金1億超というと大きそうですが、有名な上場企業ばかりでなく、従業員20人程度の会社もかなり含まれます。これは、平成30年度税制改正による制度改正ですが、実際に苦しんだ企業が多いのは令和2年事業年度の決算を終えた令和3年6月以降です。また、国税庁の法人税等の電子申告システムは、使い勝手があまりよくないと言われています。
今、各企業が準備に追われているのは、消費税法の改正によるインボイス制度と、電子帳簿保存法の改正への対応です。
インボイス制度はまだ準備期間があるのですが、電子帳簿保存法の方は令和4年1月から施行されるものの、各企業には十分に情報が伝わっておらず、混乱している状況です。
請求書や発注書、領収書などをネットを使って送信すると「電子取引」になり、従来は紙にプリントアウトして保存することが基本だったものを、今後は電子データで保存しなければなりません。保存の仕方も、税務当局が検査に来たときに取引先名や取引年月日、金額などで検索できる形で、しかも後からデータの改ざんなどができない形で行わなければなりません。
そんなシステムもまだ普及していない中で、頭を抱えている企業が多いようです。
電子政府化を急ぐのは分かるが・・・
押印省略を国が推進していることも拍車をかけています。押印が必要だったためにこれまでは持参又は郵送していた請求書等をメールで送信するケースが増え、それらが「電子取引」になってしまいました。
非効率な形で行ってきた行政の効率化を急ぎたい気持ちは理解できるのですが、急すぎます。このような改革は、20年ほど前から計画的に進めておくべきでした。各企業はあわてて税理士やコンサルタントに依頼することになり、かなりの出費になるかもしれません。
これまでのんびりしすぎていたため、日本の事務部門の生産性は各国と比較して遅れてしまっていることは確かです。日本の国際競争力を回復させるにはやむを得ない道なのかもしれませんが、こうなってしまった責任の第一は、失われた30年の間のほとんどの期間に政権を担っていた某政党にあるでしょう。
アベノミクスなど、カンフルにしかならないことを10年もだらだらと続けただけの愚策だったようです。
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