本書の著者として名を連ねているサニーサイドアップグループは、社会活動に熱心なことでも知られている広告会社で、東証一部上場です。次原悦子氏は、17歳の女子高生の時にこの会社を設立した代表です。
本書の副題は、「ビジネスと社会貢献を両立させる方法」です。また、表紙、表紙カバーの折り込み部分にある次の記載が、本書の内容を簡潔に表しています。
「未來を見すえた企業がいま、「SDGs」にシフトしている理由とは?」
「会社のSDGsは、「自己犠牲」では続きません。きちんとビジネスベースに乗せること。それでこそ「持続可能」(サステナブル)なのです。そしてSDGsはビジネスチャンスでもあるのです。」
本書は、新書版で200ページ程度の薄い本ですが、SDGsとは何か、なぜ企業はSDGsに取り組まなければならないのか、社会貢献をビジネスと両立させるアイディア、さらには取組をうまくPRする方法まで解説されています。
日本でSDGsの取組がこれまで遅れていたのは、日本社会では社会貢献に「自己犠牲」を求める風潮があること、善行は黙って行うべき(陰徳)という考えが強かったことに原因があるとのことです。自己犠牲は立派ですが、長続きさせることは困難です。また、黙って行うより、適切にアピールするほうが社会に波及させることができます。一社で頑張るより社会全体に影響を広げた方が、目的に近づきやすいことは当然です。
問題について知らない人が無意識にする行動によって、社会の問題を悪化させます。したがって、無関心な人に関心を持ってもらい、少しでも社会をよくするために行動を変化させてもらうことが非常に大切であることが主張されています。そのためには、各企業が、できることを少しでも取り組み、それを対外的に発信していくべきでしょう。
本書はSDGsの入門書ですが、実用書でもあります。会社でSDGsの担当を命じられて何から始めていいか迷っている人、取組を始めたものの次に何をすべきか迷っている人のヒントになると思います。私もとても参考になりました。
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