「会計クイズを解くだけで財務3表がわかる」という副題です。この副題のとおり、会計クイズが出題され、それを解説する中で財務3表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書)の見方を説明するのがメインの内容です。

 また、会計に関する知識をほとんど持っていない人のために、それぞれの項目の冒頭に、決算書とは何か、各表はどんな構成になっているのかなどの解説があります。

 

 「はじめに」の章では、ドトールと銀座ルノアールの損益計算書(略式)を並べ、どっちがどっちかを考えさせながら、それぞれの経営戦略を読み解いています。当然、売上に対する原価の割合(原価率)が高いのがドトールです。値段が高く、長時間の滞在を前提としているため原価率が低いのがルノアールです。

 本編の最初のクイズは、1つの貸借対照表が示され、これが①小売業、②IT業、③鉄道業のどの企業のものかという問題です。この問題で、貸借対照表の仕組みを説明し、次の問題(2つの貸借対照表のうち、どっちがブックオフでどっちがメルカリか?)に進みます。

 この辺までは簡単なのですが、次第に難しくなります。3つの貸借対照表(金額は示されず、各項目の割合だけ示されている)で、三菱UFJ銀行、スルガ銀行、セブン銀行を当てる問題など、そもそも私は各銀行の業態をほとんど知らないので、外れでした。でも、各銀行の経営戦略、収益源が、貸借対照表に反映していることは解説を読んで理解できました。

 

 簿記の勉強を始めるとっかかりとして読む、簿記の勉強はしたけれど財務諸表を読み解いたことがない、そんな人に適した本だと思います。私は、楽しく読めました。

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