ウクライナのゼレンスキー大統領が、電撃的に米国を訪問し、12月21日に米連邦議会で演説をしました。その内容は日本でも詳しく報じられ、米国でも好評だったようですが、共和党では支援に対する冷ややかな意見もあり、危惧を感じます。演説にも欠席した議員も多かったようです。

 

ウクライナ支援に対する米国の立場

 ゼレンスキー大統領は、米国議会での演説で、支援についての感謝を伝えつつ、こう述べられました。「皆さんの支援は慈善行為ではありません。私たちが最も責任ある方法で扱う、世界の安全保障と民主主義への投資なのです。」

 この点、そのとおりだと思いますが、もう一つ付け加えるべき点があります。

 今回のロシアによる侵略に際し、米国がウクライナを支援することは、責任、義務だと思います。「世界の警察官」たる米国の義務だなどと言っているわけではありません。

 2008年、NATO首脳会議への出席に先立ってウクライナを訪問した米国のブッシュ大統領(共和党)は、キーフにおいて、ウクライナとグルジアのNATO加盟について「全面的に」支持すると表明しました。プーチンは、ウクライナとジョージアのNATO加盟は絶対に許さないと明確に警告しており、フランスやドイツはロシアを刺激することを危惧して消極的だったようですが、その後NATOの首脳会議で、ウクライナとジョージアを将来的にNATOに組み込むことが宣言されました。米国が押し切ったのでしょう。

 つまり、ウクライナがNATO加盟を目指したのは、米国がけしかけた面が大きいことは否定できません。それを、ここに至ってはしごを外すようなことは、あまりに無責任で、道義に反します。

 米国、特に共和党は、ウクライナ支援に対して冷ややかな態度をとる資格はないと思います。そんなことをしたら、ウクライナだけでなく、他のNATO諸国も怒るでしょう。

 ただ、こういうことが起こりうることも国際社会の現実です。日本も、米国の言うことを鵜呑みにせず、平和を守っていかなければなりません。

 にほんブログ村 ニュースブログ ニュース感想へ
にほんブログ村 ご覧いただきありがとうございます。

 
サイト案内(目次) 


スポンサードリンク