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「行政実例」とは
地方自治体では行政を運営するに際し、法令、通達、通知等と並んで、「行政実例」を参照します。地方自治体が法令の適用などについて疑義がある場合、総務省(旧自治省、自治庁)に照会し、それに対する回答を他の自治体も参考にできるよう、公にしたものです。
本来、単なる意見の表明に過ぎず、裁判になったケースで否定された例もありますが、多くの自治体がこれに依拠して事務を進めています。
「行政実例」の問題点
自治体にとって大変便利なものではあるのですが、中には変なのもあり、自治体の事務処理を歪めているものもあります。そのときの国の職員の資質、熟練度によるものと思われます。
「行政実例」は今後どうなるか
地方自治関係の行政実例は、明治時代に発出されたものまでありますが、昭和20年代、30年代に発せられたものが多く、昭和58年ころまで続いています。昭和60年代以降は、行政書士法の運用とかに関する行政実例は多少ありますが、地方自治に直接関わる地方自治法、地方公務員法などの関係の行政実例は見当たりません。
総務省は、近年は、地方自治体が疑問点を照会し、文書での回答を求めても、応じていないようです。無理もありません。自治体が文書での回答を求めるような案件は、解釈が困難でしかも影響が大きいものが多いので、責任をもって回答などできないのでしょう。
そんなこともあり、行政実例は、もう30年以上も加除されていない例規集のような状態です。
また、平成12年4月に施行された地方分権一括法以降、国と地方の関係が従来と変わり、新たに昔のような「行政実例」など、発する立場かどうかも疑問で、またそんな雰囲気でもないでしょう。つまり、次第に古すぎて使えなくなり、廃れていくことになると思います。ただし、今のところはまだ、行政実例に縛られている自治体が多い現状です。
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