「宗教2世な私たち」という副題です。第1話から第7話までそれぞれ独立した漫画で、7人の宗教二世の体験が描かれています。「はじめに」と「あとがき」も漫画で、この漫画がウェブで連載されることになったいきさつや、5話までアップした後にある宗教団体から出版社に抗議が来て削除されてしまったこと、それを文藝春秋(その手の圧力に強い)が引き継いだことなどが描かれています。

 「あとがき」の後の「終わりに」の2ページだけが文章で、すべての下書きを終えて最後の手入れをしていた時に安倍元首相が殺害され、宗教二世の問題が注目されるようになったことなどが書かれています。全部で140ページほどの漫画ですから、1時間程度で読めました。

 

 私は宗教に無関心(というより「神」をあがめる宗教を嫌悪している)なので、本書に描かれている団体についてよく知りません。本書の各話の7人の主人公の親がのめり込んでいる団体も、いずれも教団名は明示されていません。しかし、王国会館、大炎開陽霊祭、原理講論、教祖が東大卒、両童子様、学会等の言葉などから、ネットで調べてみると、エホバの証人、崇教眞光、統一教会、幸福の科学、真如苑、創価学会などのようです。あの事件以降、いろいろと問題を指摘されている団体がおおむね含まれています。

 

 安倍元首相事件の山上被告も気の毒ですが、ここに描かれている宗教二世の子供時代も本当にかわいそうです。

 学校行事でも騎馬戦や児童会の選挙などの「争う」こと、漫画やキャンプファイヤーなどの楽しいことには参加が禁じられていたり、アトピー性皮膚炎でも薬を使ってはダメ、朝礼でも校歌を歌ってはダメ誕生日や正月も祝ってはダメなど、禁止事項だらけです。休日も宗教行事や布教活動に駆り出されたりで、これでは遊ぶ時間もなく、同じ2世以外の友達もできないでしょう。説教の際にうとうとした罰として鞭で打たれたり・・・。まさに虐待です。

 7つの話の主人公は、いずれもその宗教に疑問を持って決別した二世です。自殺未遂にまで至った人もいます。悩んだ末に教団を離れ、親と絶縁した人が多いのですが、親子関係を保ったまま親は信者を続けているケースもあります。

 両親とも信者であるケースだけでなく、母親だけがのめりこんでいて、父親は信者ではないケースもあります。

 せっかく教団から離れて一般女性と結婚し、平穏な家庭を築いているのに、本人の留守中に縁を切った母親が現れて妻を宗教に勧誘するシーンまであります。まさに疫病神です。

 

 自分がどんな宗教を信じようが勝手でしょうが、他人や家族を巻き込んではいけません世の中から反社会的な宗教団体を一掃し、これ以上不幸な子供を生み出さないため、たくさんの人が本書をご一読されるようお願いします。

 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
にほんブログ村
 にほんブログ村 ニュースブログ ニュース感想へ
にほんブログ村 ご覧いただきありがとうございます。

 
サイト案内(目次) 

スポンサードリンク