1月11日、「あきんどスシロー」がアルバイトの学生に対して5分未満の端数を切り捨てて労働時間を計算していたため未払い賃金が生じているとして、中央労働基準監督署(東京都)から是正勧告されたことが報じられました。労働時間は1分たりとも切り捨てていいものではありませんから、当然です。
一方、時間外勤務の端数時間については、1日ごとの端数処理は認められませんが、1か月分を集計した上で30分未満の端数を切り捨てることは認められています。これは、昭和63年の通達で確認された扱いのようです。
しかし、いかに1か月集計したものであるとはいえ、両者は矛盾しています。30分単位の四捨五入だから必ずしも労働者に不利にはならないという言い訳がされていますが、絶対に労働者に不利にならない取扱いをすべきでしょう。法令上の根拠もなく切り捨てることは、違法の疑いがあるでしょう。
昭和63年ころは、多くの職場にオフィスコンピュータはありましたが、誰もが使える程度には普及していませんでした。私の職場では、ワープロですら1人1台はありませんでした。時間を分単位で管理、集計し、計算することはなかなか面倒だったでしょう。今はその程度の計算はExcelで簡単です。
技術が未発達な時代に便法として出された通達を、いつまでも温存しておくことは怠慢です。厚生労働省はじめ各省庁は、早急に見直しべきでしょう。
ただ、多くの自治体では、時間外勤務を30分未満は切り捨てて30分単位で申告する職員が多く、このような慣行があると、かえって労働者側に不利になります。1分単位で申告する体制に切り替えることはなかなか難しそうですが、やるべきでしょう。
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