日本は1968年にGNPで当時の西ドイツを抜き、「世界2位の経済大国」になりました。その誇らしい報道がされたのは、私が中学生になったころでした。
私の記憶では、「世界2位」という言い方より、「自由世界2位」という言い方が多かったと思います。だから私は、全世界ではきっとソ連が2位で、日本は3位なのだろうと思っていました。今から考えれば、ソ連は経済力としては大したことがなく、当時から日本が世界2位だったかもしれないと思います。
シニカルな見方もあった
「自由世界2位」になったニュースに中学生の私も高揚しましたが、シニカルな意見を言う人もいました。私の中学校の担任もその一人で、「GNPは、テストの合計点をクラスごとに比べているようなもので、人数の多いほうが勝って当たり前。西ドイツなどヨーロッパ各国は日本より人口が少ないのだから、日本が勝って当たり前。騒ぐほどのことではない。」等と言い、せっかく高揚していた中学生の心に水を差しました。
言われてみれば、そのとおりです。
日本より人口の少ない国に・・・
数年前にGDPで日本を越した中国は、もちろん日本よりずっと人口の多い国です。いつかは抜かれて当然でした。今回、人口8,500万人ほどと日本よりかなり少ないドイツに抜かれてしまいました。
これは、明らかに国の経済政策の失敗です。バブル崩壊からの30年、日本は経済失政によって停滞を続け、直近のアベノミクスによる異常な円安によってとどめを刺されました。
停滞の主な原因は、自民党政権が経営者の声ばかり聴いて労働者の賃金が上がらない政策を取り続けたせいだと思います。多くの労働者が普通に働いても生活が苦しい状態に留められ、一方では企業の内部留保や経営者の報酬ばかり増え続ける状態では、少子化が進み、経済も停滞するのは当然です。
経済を成長させることは地球の滅亡を早めそうなので、再逆転など目指す必要はないと思いますが、地球に負荷をかけない循環型の社会を確立して、豊かな暮らしができる日本にしたいものです。
『人新生の「資本論」』(斎藤幸平)を読んで
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