2月20日、自民党の情報通信戦略調査会「ネット上の誹謗中傷等に対応するための緊急提言」をまとめ、政府に申し入れたことが報道されました。ネットでの誹謗中傷が原因での自殺も相次ぎ、何らかの対策が必要であることには同意します。

 報じられた提言書をざっと眺めてみましたが、書かれている問題意識には同意できるのですが、書かれていない問題の方がとても気になります。政治家への正当な批判を萎縮させることにならないかという点です。

 この問題は、刑法の侮辱罪の厳罰化の際にも指摘されていました。

 

政治家への批判

 侮辱罪の厳罰化の当時、メディアでも国会の議論でも、「安倍首相は嘘つきだ」と指摘することが誹謗中傷に当たるのかということが問題になっていました。安倍元首相は、国会で虚偽答弁を何度も行ったことが既に公に認定されています。したがって、国民が「嘘つき」と批判しても当然だと私は思います。

 しかし、答弁に立った担当閣僚は、該当するともしないとも明言せず、あいまいな答弁に終始した記憶があります。こんな態では、我々国民は、危なくて仕方ありません。

 私自身、このブログでも別の場でも、安倍元総理や岸田首相を公然と批判しています。施策の内容への批判ばかりでなく、その前提となっている人格についても、嘘つき、空気が読めない、目先の人気取り、人徳がない等・・・。それらの批判の多くは、私のオリジナルではなく、多くのメディア、識者も言っていることです。

 

 まず、「侮辱」「誹謗中傷」の定義を明確にして、政治家に対する前述のような健全な論評は「侮辱」等には該当しないことを明確にしていただく必要があります。そうでないと、自分たちへの批判を封じるために国民の言論を制限しようとしているものと解さざるを得ません。中国やロシアのような社会には絶対にしてはなりません。

 さらなる厳罰化や相手方特定の簡便化などは、その後に検討すべき課題でしょう。

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