国が自治体に対応を指示できる権限の創設を盛り込んだ地方自治法改正案が、5月7日、衆院本会議で審議が始ったことが報じられました。現行でも、災害対策基本法や感染症法といった個別の法律に国の指示の規定が設けられていますが、個別法が想定していない非常事態で「国民の生命等の保護のために特に必要な場合」にも指示できるよう一般的な制度として創設するものです。
閣議決定された時から懸念していましたが、いよいよ正念場のようです。
「自治法改正で国の自治体に対する指示権を一般化」 参照願います。
こんな制度が必要?
政府は、コロナ禍で生じた自治体の業務の混乱を踏まえた改正と主張しています。コロナ禍では、感染症法が想定していない事態が生じて法的根拠がないまま国が自治体に対応を要請するケースがあったようです。
それで十分でしょう。政府が必要と考えれば、自治体に要請し、自治体が地域の実情を踏まえて対応を決めるべきです。自治体が政府の要請に従わないとすれば、従えない事情、従うべきではない事情があるからです。地域の実情は自治体の方が分かっています。国の考えが正しいと決めつけることは、傲慢です。
コロナ禍で、有識者の意見も聞かずに全国一律の休校措置などという愚行をし、社会を混乱させたのは政府(政権?)です。
地方分権に逆行
国と地方は対等協力の関係のはずです。地方分権一括法が1999年に成立した際、2000年4月の施行までに、機関委任事務の廃止等の膨大な法改正に対応するために多数の条例、規則を改正しなければならず、忙殺されました。その記憶が鮮明で、あれを逆戻りさせたくないという個人的な思いもあります。
全国知事会は、最初は懸念を表明していましたが、微修正で矛を収めてしまったようです。でも、野党は「地方分権への逆行」と批判を続けています。
自民党は、余計なことはしなくていいので、政治改革にもっと真剣に取り組むべきでしょう。彼らに国の大事を決める資格など、あるとは思えません。
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