連休も明け、国会で政治資金規正法の改革案の議論が始まっています。私は、最大の課題は「企業・団体献金の完全禁止」だと思います。あれを実現し、加えて政治団体の会計を透明化すれば、今回のような問題は激減するでしょう。

 さらに、今のところ報道で見る限り野党などの案でも見当たりませんが、政党等寄附金特別控除の制度も見直すべきだと思います。あの制度は、正当性がないと思います。

 

米国の状況も似ている

 最近読んだLIFESPAN 老いなき世界」というハーバード大学教授が著した生命科学の本を読んでいたところ、こんな一説がありました。

 「富裕層が金をかける対象は自身の健康だけではない。政治にも金を惜しまない。そのことが少なからず影響して、アメリカにおける一連の税法改正では富裕層が圧倒的に優遇されてきた。・・・アメリカでは税の抜け道がいくつもあるおかげで、相続税と遺産税を真面目に支払っている富裕層は5分の1に減少した。」

 日本の状況も似たようなものです。ふるさと納税などという富裕層ほど恩恵が大きいアホな制度を作ったり、同族会社の役員報酬に係る必要経費の二重取り問題など再三指摘されても是正されなかったりしています。主に自民党が、富裕層や企業からの要望を重視した政策を採っているからでしょう。

 

政党等寄附金特別控除

 国税庁のホームページにあるタックスアンサーによると「個人が平成7年1月1日から令和6年12月31日までに支払った政党または政治資金団体に対する政治活動に関する寄附金で一定のもの(以下「政党等に対する寄附金」といいます。)については、支払った年分の所得控除としての寄附金控除の適用を受けるか、または次の算式で計算した金額(その年分の所得税額の25パーセント相当額を限度とします。)について税額控除の適用を受けるか、 いずれか有利な方を選択することができます。」

 「次の算式」とは、その年に払った政党等に対する寄附金の額から2千円を引いた額の30%で、それが所得税額から控除されるのです。極めて有利な優遇税制です。

 慈善団体や公共団体に対する寄付は公共性があり、税制上の優遇措置があってもいいでしょう。しかし、政党等への寄附金は違います。自身の望む政策を実現するためのものです。自身が経済的に有利になる政策を求めて行うための寄付など、私利私欲のために過ぎず、税で優遇する必要などありません。
 野党やメディアは、この制度の見直しも求めていただきたいと思います。


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